OpenSUSI-MPW第1回募集を完了
企業・大 学・高専・高校・個人から49枠の申し込み
■ 概要
一般社団法人OpenSUSI(代表理事:岡村 淳一、以下「OpenSUSI」)は、日本におけるオープンソース半導体設計エコシステムの整備に向けた取り組みの一環として、オープンソースの半導体製造シャトルサービス「OpenSUSI-MPW」を2026年6月より開始しました。同サービスは9月18日をもって第1回の募集を終了し、応募された半導体設計データの集約を完了、株式会社東海理化へ製造を委託しました。第1回には、企業・大学・高専・高校・個人と多様な利用者から、計49枠の申し込みがありました。オープンソースEDAとオープンソースPDKを活用し、実チップ製造まで到達できる国内のコミュニティ基盤として、OpenSUSI-MPWの利用が始まっています。
OpenSUSI-MPWは、NDAフリーのオープンPDKとオープンソースEDA環境を活用し、半導体設計から製造までの参入障壁を下げることで、企業、大学・高専・高校、研究機関、学生、個人など、幅広い設計者が実際の半導体チップ製造に挑戦できる環境の実現を目指す取り組みです。
■ 背景
半導体設計分野では、商用EDAツールのライセンス条件や、ファウンドリが提供するPDK(Process Design Kit)の秘密保持契約(NDA)などにより、設計データや教材を自由に公開・共有することが難しい状況が続いてきました。このことが、若手をはじめとする半導体設計人材の育成や、設計コミュニティの拡大を妨げる大きな要因の一つとなっています。
OpenSUSIはこの課題に正面から向き合い、国内ファブと連携し、NDAフリーかつオープンなPDKを前提とした半導体設計環境の整備と、それを活用した半導体設計人材育成プログラムの企画・実施を進めています。
【OpenSUSIの主要な活動】
・OpenSUSI-MPW シャトルサービス(東海理化 TR-1µm)の提供
・半導体設計人材育成事業「First Tapeout(ファースト・テープアウト)」の実施
※経済産業省 令和7年度「地方の若手人材発掘育成事業補助金(AKATSUKIプロジェクト)」採択事業
・高専・大学・企業を横断するオープンな半導体設計コミュニティの形成
■ OpenSUSI-MPW に関して
2025年10月、OpenSUSIは株式会社東海理化と共同で、同社の1µm CMOSプロセスに関するPDK情報のオープン化を発表しました。その後、OpenSUSIのGitHubリポジトリ[i]においてPDKのオープンソース化に向けた環境整備を進めるとともに、OpenSUSIのWebサイト[ii]を通じて、オープンソースの半導体製造シャトルサービス「OpenSUSI-MPW」を開始しました。
[i] https://github.com/OpenSUSI/TR-1um
[ii] https://www.opensusi.org/mpw-service
【OpenSUSI-MPWの主な仕様】
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項目 |
内容 |
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チップサイズ |
2.5 mm × 2.5 mm |
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ユーザーエリア |
1.8 mm × 1.8 mm |
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製造プロセス |
東海理化 1µm CMOS/2層メタル |
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提供価格 |
20万円(税抜、16-pin)DIP×5個) |
今回の第1回OpenSUSI-MPWでは、9月18日の募集締め切りまでに、想定を上回る企業・学校・個人から計49枠の申し込みをいただきました。利用者は個人の設計者にとどまらず、複数の民間企業も社内の半導体設計人材育成のための実践的なツールとして活用しています。また、DXハイスクール(半導体重点校)から2枠の申し込みをいただいたほか、複数の高専・大学からも、半導体設計教育に活用するため多くの枠をお申し込みいただきました。製造したチップは、2027年2月頃に利用者のお手元へお届けする予定です。
オープンなPDKと設計環境を整備するだけでなく、実際に設計した半導体を製造し、実チップとして手にするところまでを誰もが経験できる環境を提供することが、OpenSUSI-MPWの大きな目的です。
今回の第1回は、その環境が高校から企業まで多様な利用者に実際に活用された、最初の成果となりました。

■ コメント
一般社団法人OpenSUSI 代表理事 岡村 淳一
半導体設計分野においては、人材育成の裾野をいかに広げるかが喫緊の課題です。OpenSUSIは、今回の第1回OpenSUSI-MPWを新たなスタート地点として、企業・大学・高専・高校・個人など、これまで半導体製造へのアクセスが容易ではなかった幅広い設計者に実際のテープアウトの機会を提供し、日本におけるオープンソースシリコンの裾野拡大と、次世代の半導体設計人材育成をさらに加速してまいります。
電子工作系YouTuber イチケン
「これまで動画では、ロジックICを組み合わせてCPUを作ってきました。今回、ワークショップの参加者と一緒にその1bit CPUを自分たちで設計し、本物のシリコンとして製造に出せたことは、私にとっても大きな体験でした。半導体は"買うもの"から"自分で作れるもの"に変わりつつあります。チップが手元に届く日が今から楽しみです。」
YouTubeチャンネル「イチケン / ICHIKEN」:
https://www.youtube.com/c/ICHIKEN-video
■ OpenSUSI 登壇情報
・ 2026年10月22日:IEEE ICTA Singapore, Invited: Special OpenPDK Session
■ お問い合わせ先
一般社団法人OpenSUSI
担当:岡村 淳一(代表理事)
E-mail:secretary@opensusi.org
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