自社資源を有効活用した循環型農業で受賞!秋川牧園 ・ゆめファーム 「未来につながる持続可能な農業推進コンクール」中四国農政局長賞受賞
耕畜連携で築く、地域循環と未来につながる持続可能な農業
株式会社ゆめファームは、2009年に秋川牧園の事業の一つである「個人会員への食材宅配」でお届けする野菜を生産することを目的に、連結子会社として設立。以来、畜産業を営む秋川牧園だからこそできる安心安全でかつ、サステナブルな生産を続けてきたことが、今回の受賞につながりました。
自社養鶏・酪農を活用した化学肥料・農薬を使わない「循環型の野菜作り」
ゆめファームの野菜作りは化学肥料や農薬を使用しません。活用する肥料は、親会社である秋川牧園の養鶏・酪農で発生した畜糞を発酵させた畜糞堆肥。畜糞は、そのままでは肥料としては活用できませんが、ゆめファームでは、社内にある自前の堆肥舎で時間と手間をかけて発酵させ、良質な畜糞堆肥にして活用することで化学肥料に頼ることない、循環型の有機野菜作りを確立しています。
栽培も露地栽培がメインで、14棟あるハウスも加温は一切行わず、自然の気候に合わせた野菜作りを行っています。露地栽培や加温を行わない野菜作りは、化石燃料を使うこともないため、CO2の排出もおさえることができています。
種からそだて、年間50品目以上を生産
秋川牧園の宅配会員様へのお届けを目的として野菜生産を行うため、ゆめファームの野菜生産は、消費者のみなさまのニーズにあわせた、さまざまな種類・品ぞろえが年間を通じて必要です。そこで、安定的に多品目の有機野菜の生産を行うために、自社で苗をそだてる苗テラス(人口光閉鎖型苗生産システム)を導入。
現在、年間50品目以上の野菜をゆめファームだけで生産しています。品目は、きゅうりやじゃがいも、たまねぎなどの定番野菜はもちろん、スーパーでは買えないめずらしい野菜もお届けしたい!という想いから、壬生菜、日野菜などの伝統野菜も栽培。近年では、小麦やごま、こんにゃく芋などの加工原料となる作物の栽培もおこない、原料から農薬や化学肥料を使わずに栽培した小麦粉や洗いごま、こんにゃくの販売を実現させています。
農産物を通じた地域連携で“サステナブル”を実現
近年では、宅配会員用の野菜生産の枠を超えた活動も実施。山口県の岩国地区で古くから続く漬物「阿品たくわん」が、生産者の高齢化による生産者不足から、原料調達が困難になってきたという相談をうけ、大根2万本の生産と寒干し、漬け込み作業の手伝いを引き受け、地域の伝統産業の継承に貢献。
令和4年度はホップを生産。山口市内の地ビールメーカーと山口市産ホップと県産大麦を使ったビールを製品化。地域経済の活性化と新たな価値の創造につなげています。
ゆめファームでは、地域の耕作放棄地を譲り受けて開墾し、野菜栽培し、令和5年度より農薬や化学肥料を使用しないお米の栽培にもチャレンジしています。今回の「未来につながる持続可能な農業推進コンクール」中四国農政局長賞の受賞を受け、株式会社ゆめファーム、そして株式会社秋川牧園は、人にはもちろん、環境にも配慮した持続可能な農業をこれからも続けていきます。
■株式会社ゆめファーム
2009年養鶏を中心に畜産・加工の卸売りと個別宅配を行う株式会社秋川牧園の直営の野菜生産を担う子会社として設立。秋川牧園が、1976年に山口県有機農業研究会を設立し、小規模で野菜の生産を行っていたが、本格的に自社宅配会員に有機野菜を届けるため、法人化。
農場概要:野菜7.4ha、うち4.4haが有機JAS取得(ハウス14棟含む)
大量多品目生産を目指し、年間50品目以上の野菜を栽培期間中、無農薬無化学肥料で生産。社員3名、アルバイト15名、合計18名で運営。※2022年11月本コンクール応募時
■株式会社秋川牧園
創業:1972年
設立年月日:1979年5月25日
株式上場:東証スタンダード
従業員数(連結) 364名(2023年7月現在)
事業内容
[生産卸売事業]鶏肉・鶏卵・牛乳・豚肉・牛乳・野菜の生産
それらの素材を使用した冷凍食品・乳製品などの加工品製造・販売
[直販事業]生産卸売事業において生産した製品および外部取引先より仕入れた商品を
一般消費者に宅配の形態を中心として直接販売
事業所:大阪センター 大阪市茨木市太田
連結子会社:株式会社チキン食品(若鶏の一次処理)、有限会社菊川農場(若鶏飼育)
有限会社篠目三谷(採卵鶏飼育)、有限会社むつみ牧場(乳牛飼育)
株式会社ゆめファーム(野菜生産)
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