【日本で働く外国人社員アンケート】日本の「雇用の安定」を評価(約50%)する一方で、「役割の曖昧さ」「人事評価の基準」には不満(各約30%)も!

「評価制度」「キャリアパス」「日本人側の意識」が定着のカギ

理系外国人留学生の人材紹介を強みとする株式会社オリジネーター(所在地:東京都渋谷区、代表取締役:長谷部 裕樹)は、当社が運営する外国人留学生就職情報サイト『リュウカツ®』(https://www.ryugakusei.com/)登録者のうち、日本で働く外国人社員を対象にアンケートを実施いたしました。
  • 調査概要
【調査名】『日本で働く外国人社員の就労環境と転職に関するアンケート』
【対象者】当社が運営する、外国人留学生就職情報サイト『リュウカツ®』登録者のうち、日本で働いている(または働いたことがある)外国人社員
【調査方法】インターネット調査(日本語と英語で調査) 
【調査時期】2021年3月 
【有効回答数】129名
【調査目的】当社は、日本で就職したい新卒外国人留学生や転職を考える外国人材を企業とマッチングする就職・採用支援サイト『リュウカツ®』を運営しております。本アンケートは、日本での勤務経験がある外国人登録者の志向を調査することで、外国人を採用する企業とのミスマッチ解消や課題解決につなげていただくことを目的に実施しております。
 
  • 調査結果のポイント
● 日本で働いてみて良かったこと1位は「雇用が安定している」で約5割に。
一方で、日本の長期雇用を前提とした「ゼネラリスト育成」や「年功賃金」等の慣行には不満?
Q1の外国人社員が日本で働いてみて良かったことでは、「雇用が安定している」が約半数(49.6%)となり、2位と20.9ptもの差をつけて1位となりました。
しかしながら、Q2の日本で働いてみて不満に思ったことでは、「給与水準が高くない」(31.8%)、「求められている役割や仕事内容が明確でない」(28.7%)、「人事評価の基準が明確でなく、外国人だと昇給・昇進できない」(28.7%)などが上位となり、日本の長期雇用を前提とした「ゼネラリスト育成」「年功賃金」などの慣行に不満があることもうかがえます。自身の仕事内容や実績に対する明確な評価(報酬)を望む傾向が強い外国人社員に対しては、自社の人事評価制度について丁寧な説明が重要であるとともに、評価制度の変革も必要であると言えます。

● 「日本語ネイティブでないことへの配慮が不足」が約3割で、不満の2位に
Q2の企業への不満の2位は「日本語ネイティブでないことへの配慮が不足」(29.5%)となりました。日本人社員が、外国人であることに配慮せず早口で話したり難しい言葉を使うことで、仕事上のコミュニケーションに少なからず支障が出ていることがうかがえます。外国人社員に安心してモチベーション高く働いてもらうためには、そのための体制づくりや日本人社員側の受け入れマインドの醸成も必要であることがわかります。

● 転職を考えている理由は、6割超が「より成長できる環境を求めて」
 転職の際に重視する点は、約5割が「給与水準が高い」と回答
Q5の転職を考えている理由では、6割超(63.9%)が「より成長できる環境を求めて」と回答し、上昇志向が強いことがうかがえる結果となりました。またQ6の転職の際に企業選びで重視する点では、「給与水準が高い」が約5割(47.2%)となり、「職場環境や社風が合う」(41.7%)や「グローバルに仕事ができる」(33.3%)を抑えて1位となりました。
Q1やQ2にも表れている通り、外国人社員は自身の仕事内容やそれに対する給与、そしてキャリアパスなどを日本人より明確に求める傾向があるため、職務内容や報酬のあり方、キャリアパスを具体的に示して納得感を得ることが重要となりそうです。
 
  • 【回答者の属性】 日本で働いている(または働いたことがある)外国人社員
<出身地域>

※ 出身地域に含まれる国
・東アジア(中国,韓国,台湾,中国香港,モンゴル,その他)
・東南アジア(インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,その他)
・南アジア(インド,ネパール,スリランカ,バングラデシュ,パキスタン,その他)
・ヨーロッパ・ロシア(イギリス,ドイツ,フランス,スペイン,ロシア,北欧,その他)
・北アメリカ・南アメリア(アメリカ,カナダ,メキシコ,ブラジル,その他)

<性別>

<年齢>


<最終学歴>

<専攻分野>

※「その他」には、経済、商学、語学、文学などの文系専攻分野が含まれています。

<働いている(働いていた)企業の業種>

<働いている(働いていた)企業での職種>

 
  • 日本での就労環境について
Q1.日本で働いてみて、良かったことは? [複数選択]
「雇用が安定している」が約半数(49.6%)となり、2位と20.9ptもの差をつけて1位になりました。日本でも転職は増加しているものの、大手企業を中心に未だ「長期雇用」が一般的であることが、外国人社員にとって魅力となっているようです。また「やりたい仕事ができて、やりがいを感じる」も約3割(28.7%)となりました。外国人社員は日本人社員に比べてやりたいことが明確であり、やりたい仕事に就けることは重要なポイントになると言えます。


Q2.日本で働いてみて、不満に思ったこと・がっかりしたことは? [複数選択]
「給与水準が高くない」が3割強(31.8%)で1位となりました。Q1の日本で働いてみて良かった点として「給与水準が高い」が24.0%で3位となっていますが、国によっては、留学経験者に対して日本以上の高い水準の給与を支払うケースもあるため、そういった国や地域の出身者から見ると、日本の給与水準が思ったほど高くないという印象になったと推測されます。
なお、「給与水準が高くない」(31.8%)に加え、僅差で「求められている役割や仕事内容が明確でない」(28.7%)、「人事評価の基準が明確でなく、外国人だと昇給・昇進できない」(28.7%)が上位に入っていますが、日本では長期雇用を前提とした「ゼネラリスト育成」や「年功賃金」の慣行が強く残っており、コロナ禍で話題となっている「ジョブ型」や「成果主義」は実際にはそれほど導入が進んでいません。自身の仕事内容や実績に対する明確な評価(報酬)を望む外国人社員に対しては、自社の人事評価制度を丁寧に説明するとともに、評価制度の変革も迫られていると言えます。
また、「日本語ネイティブでないことへの配慮が不足」(29.5%)が2位となっていることから、外国人社員を受け入れる企業側の課題として、日本人社員側の意識改革や行動変容の必要性も見える結果となりました。

 
  • 今後のキャリアプラン・転職について
Q3.日本での勤務先企業の転職経験・回数について
「転職をしたことはない」という回答が約6割(60.5%)となり、「転職したことがある」の約4割(1回26.4%+2回13.2%=39.6%)を約20pt上回りました。


Q4.現在、転職を考えていますか?
Q3では、約6割(60.5%)が「転職をしたことがない」と回答しましたが、一方で、「転職を考えている」外国人社員は半数超(55.8%)という結果になりました。


Q5.転職を考えている理由は?(Q4で「転職を考えている」と回答した方のみ) [複数選択]
「転職を考えている」と回答した人に理由を聞いたところ、6割超(63.9%)が「より成長できる環境を求めて」と答え、外国人社員の上昇志向の強さがうかがえる結果となりました。外国人社員の定着を図るためには企業側が「この会社でどのような成長ができるか、どのようなスキルが身に付くか」というキャリアパスを明示できるかどうかがカギとなります。また、「給与を上げるため」(52.8%)や、「グローバルな仕事に就くため」(47.2%)も約半数に上りました。


Q6.転職の際に、企業選びで重視する点は?(Q4で「転職を考えている」と回答した方のみ) [複数選択]
「転職を考えている」と回答した人に、企業選びで重視する点を聞いたところ、1位「給与水準が高い」(47.2%)、2位「職場環境や社風に合う」(41.7%)、3位「グローバルに仕事ができる」(33.3%)という順になりました。外国人社員の場合は、転職先を決定する際、職場環境・社風や仕事内容よりも「給与水準」を重視する傾向が明確に表れる結果となりました。


Q7.今後、日本でどのくらい働きたいですか?
「できるだけ長く」が4割超(41.1%)となったものの、「10年以上」という回答が5.4%と少ないことから、明確に期間を決めず、日本での雇用条件や状況に応じて「できるだけ長く」と考えていることが推測できます。外国人社員の場合、日本で勤務後、勤務先企業の母国にある拠点や、帰国して日本企業の現地法人に入社するなど、日本で勤務した経験を母国で活かしたいと考える人もいるため、自分にとって最適な時期まで日本にいると考えているのかもしれません。

 
  • 【総括】外国人から見たアンケート結果
日本の大学を卒業後、日本で就職し、また文部科学省国費留学生協会(MSA)の代表として、多数の国費留学生のキャリアサポートを行うオスティン・ツェン氏に、今回のアンケート結果についてコメントをいただきました。
※「リュウカツ®」はMSAと連携し、優秀な国費留学生の就職支援を行っております。

 

オスティン・ツェン氏

シンガポール出身。東京大学 教養学部 2017年卒業。現在、複数のスタートアップ企業にて、エンジニア/プログラマーとして勤務。また、文部科学省国費留学生協会(MSA)共同創立者・代表として、キャリアサポートの実施やインターンシップ等の情報をMSAの会員である国費留学生に向けて発信している。
 


今回のアンケート結果から、外国人社員の定着には、日本人社員の意識変容や評価制度の見直しが必要であることが見えてきましたが、特に、キャリアパスの構築が重要なポイントと言えます。日本で働いてみて、不満に思ったこと・がっかりしたことの上位にある「給与水準が高くない」(31.8%)、「求められている役割や仕事内容が明確でない」(28.7%)、「人事評価の基準が明確でなく、外国人だと昇給・昇進できない」(28.7%)はいずれもキャリアパスと関連し、きちんと対策を取らなければ、せっかく採用した外国人社員が離職してしまう可能性もあります。母国を離れて日本で働く外国人はハングリー精神が備わっており、「年功賃金」といった年齢や勤続年数などに応じて賃金が上がっていく日本特有の人事制度への理解が難しく、成果次第で昇給・昇進を早めることができない日本的雇用慣行が弊害となっています。そもそも外国人が管理職になれるかという不安もあり、日本人と同じように評価してほしいという理由から、外資企業に転職するケースも見受けられます。

また、日本で働いてみて良かったこととして、「研修・育成制度が整っている」(22.5%)は予想より低い結果となりました。ジョブ型雇用ではなくメンバーシップ型雇用が主流の日本では、新卒の新入社員に社内研修を半年間実施するなどイチから教育をするため、期待する外国人も多く、もっと評価されても良いはずです。回答者の約6割(60.5%)が「転職をしたことはない」ということからも、新卒で入った企業の新人研修がアンケート回答の対象と考えられますが、現在の研修・育成制度がきちんと彼らの学びになっているか見直すことも大切です。

企業と社員は、お互いの利益になる雇用関係を構築することが大切です。近年の傾向として、外国人留学生が新卒で日系の大手企業に入ったものの、物足りなさや昇給・昇進の遅さを感じて外資大手やベンチャーに転職する動きがあります。今回のアンケート結果の転職理由で最も多かった「より成長できる環境を求めて」(63.9%)はまさしくそれにあたり、新しいチャレンジに挑める環境で結果を出して、そこから昇給・昇進に繋がることができるかがポイントと言えます。なお、外国人社員と優秀な若手日本人社員の離転職の傾向は類似する点が多いため、キャリアパスの構築は、外国人社員に限らず優秀な若手日本人社員の離転職を防ぐことにも繋がります。コロナ禍の新しい社会の動きの一環として企業は早急に対応していくべきだと考えます。
 
  • 会社概要
株式会社オリジネーター (https://originator.co.jp/
[代表者] 代表取締役 長谷部 裕樹 [設立] 2001年12月 [資本金] 1,000万円
[所在地] 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-19-12 monparte北参道6階
[主な事業内容] 外国人材採用支援事業『リュウカツ®』https://www.ryugakusei.com/
[事業許可] 有料職業紹介事業許可番号(13-ユ-300900) 一般労働者派遣事業許可番号(般13-ユ-302460)
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