‘当たり前’を見直して社会の障害に気づく体験「バリアフルレストラン」川崎市立橘高校にて実施しました
【バリアフルレストラン 全国初の高校での実施】
公益財団法人日本ケアフィット共育機構(東京都千代田区 代表理事:畑中稔 以下、ケアフィット)は、マジョリティとマイノリティが逆転した社会から、既存社会の見えない偏りと“当たり前”を見直す「バリアフルレストラン」を2022年9月23・24日に川崎市立橘高等学校の文化祭において実施しました。バリアフルレストランの学校を対象とした実施は全国で初めての取り組みです。社会が作り出す障害に気づくことで、近年、学校教育でも啓発が進むSDGsのスローガンである“誰も置き去りにしない社会”の本質を学ぶきっかけを提供しました。
■バリアフルレストランとは
「バリアフルレストラン」は、車いすユーザーが多数派になった逆転した架空世界を体験し、社会が作り出す障害とは何か、“当たり前って何だろう”を問いかける体験プログラムです。レストラン内は、車いすユーザーに最適化されており、参加者は「二足歩行者」というマイノリティとしての待遇を受けることになります。これまで「障害」を「身体障害」と認識していた参加者にとっては、その認識では捉えることのできない社会が作り出す障害を実際に体験することで、従来のような目隠し体験や車いす体験などの“身体障害疑似体験”では体験できない障害者体験をすることができます。
■橘高校での開催の経緯
川崎市では、「誰もが自分らしく暮らし、自己実現を目指せる地域づくり」を目指し、共生社会の実現に向け、「かわさきパラムーブメント」を推進しています。
かわさきパラムーブメントは、「障害の社会モデル」の考え方を基本としています。この考え方の浸透は、かわさきパラムーブメントの推進に必要不可欠であり、特に若年層への普及啓発が重要であると考えたため、今回は高校生を対象として開催しました。
■社会の偏りに気づくパネル展示
トランプやハサミ、エスカレーターの並び方など、
一見すると何が問題なのか分かりにくい社会の偏りをパネル展示して、障害者の経験する「障害」以外にも、
様々な「違い」の間の不均衡がもたらす困難を知ることで、社会が作り出す障害を自分ごととして考えることができるようになっています。
■参加者の感想(一部抜粋)
今回は橘高校の文化祭においてバリアフルレストランを実施し、約50名の教員・学生と約20名のPTA・保護者に参加いただきました。
・“車いすを使っている人にとって、段差や公共交通機関の利用の不便さだけでなく、私達が普通と思っている事に不便さを感じているんだと思いました。”
・“すごく衝撃を受けた。自分の親切心が独りよがりな気がした。多様な考えをするという基本的に学校で教わることにも気づきがあった。”
・“1番心がうごいたのが店員さんの態度でした。悪気がないのはわかっているし、むしろ私たちのためを思っての行動だとは理解できるのですが過度に気を使われている気がして心がワサワサしました。それを私たちも気づかないうちに周りの人にやっていると思うとこれからの行動1つ1つをしっかり考えなければならないなと思いました。”
■公益財団法人日本ケアフィット共育機構について
日本ケアフィット共育機構は、超高齢社会の到来をふまえ、誰もが安心して暮らせる共生社会を目指し、高齢者や障害者をはじめとするあらゆる人々が安心して外出できるよう環境づくりを推進しています。
サービス介助士をはじめとする資格認定、小学校における介助体験教室の実施、バリアフリーの監修などを行う他、近年はブラインドサッカーや車いすバスケなどパラスポーツ大会において、年齢や障がいの有無に関わらずスポーツの感動を共有できるよう介助ボランティアとしての活動を行っています。
https://www.carefit.org/
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