チーム力で地域の未来を創る!-対話と小さなアクションを通して地域課題を可能性に変える-

令和5年度 岡山県介護予防に係る市町村支援アドバイザー派遣事業実践報告

TRAPE

「素敵な役割のあふれる日常を創る」をビジョンに掲げる株式会社TRAPE(本社:大阪府大阪市、代表取締役社長:鎌田大啓)は、well-beingデザインを通じて人々、組織、地域に新たな可能性や価値を提供しています。

その一貫として、令和4年度には、厚生労働省老健事業「都道府県による市町村支援に活用するための支援パッケージ策定に係る調査研究」に取り組み、「地域づくり支援ハンドブックvol.1.0」を作成しました。

そして、令和5年度岡山県介護予防に係る市町村支援アドバイザー派遣事業に採択され、岡山県の津山市、新見市、勝央町の3市町対し、高齢者が自分らしく暮らし続けることができる「地域づくり」を推進する伴走支援事業を実施し、全日程が終了しましたのでご報告させていただきます。

【令和5年度岡山県介護予防に係る市町村支援アドバイザー派遣事業とは】

この事業は、岡山県内の市町村が行う介護予防事業の更なる充実を図るため、対象となった3市町にアドバイザーを派遣し、現地での支援3回とオンラインでの支援3回の計6回の支援を実施することで、目指す地域の状態へ向かうための本質的な取組が可能となるよう伴走支援を行い、市町村が行う事業の改善や推進を図ることを目指します。

実施主体の岡山県、アドバイザーの株式会社TRAPE、対象市町村の津山市・新見市・勝央町の3市町が協働し一体となって実施します。

本事業におけるTRAPEの取組内容と特徴

  • 令和4年3月に岡山県令和4年度総合事業パワーアップ研修を実施

    • 本事業の説明実施

  • 伴走支援の募集及び選定(岡山県内より3市町村)

  • 3市町への伴走支援の開始(令和5年8月から令和5年3月まで)

    • 目指したいわがまちの姿を関係者で対話し具現化することで、関係者でビジョンの共有を図る。

    • 現在の状況や過去の出来事を「ひと」「活動」「環境」という視点で整理・解釈し、未来には手に入れたいわがまちの在りたい姿(長期目標)に向かうための段階的なマイルストーン(短期目標)を設定していき、1段ずつ登っていけるデザインづくりを行う

    • 地域づくり・介護予防についてのそれぞれの市町の課題感、目指したいわがまちの姿をアンケートや対話を通し明確にし、手段である介護予防・日常生活支援総合事業などのあり方含めて一緒に考え、より良い地域を作るために多様な視点で見直しを行なっていく。

    • すぐに手段である介護予防・日常生活支援総合事業の見直しに取り組まず、関係者でのビジョン共有、対話ができる関係づくり、課題の整理・分析、そして小さなアクションの積み重ねによる成功体験など、地域づくりの”土台”を固めながら前に進めていくことを大切にしていく。

    • 一度立てたスケジュールについてPDCAをゆっくり一回転まわすのではなく、関係者間での対話を通し、行動を行い、そこから学びをえて次なる対話に進むというようにPDCAを高速回転させていくアジャイルなやり方を大切にし、市町村のペースに合わせて実施する。

  • 令和6年5月に令和5年度の成果報告会を実施予定

【3市町取組と成果(一部)】

津山市

介護予防・日常生活支援総合事業の再構築に向けた関係者でのビジョンの共有とチームとしての土台作り

  • これまで行政も地域包括支援センターも試行錯誤を繰り返しながら取組を行なってきたが、現状は上手くいかず双方に苦しい思いがあった。しかし伴走支援を受けることで、お互いがこれまで何にズレが生じていたのが明確になり、今後に向けて対話ができるチームとしての土台をつくることができた。

新見市

住民主体の介護予防事業への見直しのためのアウトリーチを元にした新しい介護予防事業の実施要領の作成

  • 住民主体の介護予防を展開したいと思っていたが、当初検討中のメニューが本当に良いのか迷いがあった。伴走支援を受けることで、住民主体とは何なのか、運動させることが介護予防なのか、介護予防の本質とは何かを再考し、住民の実際の声を聞くために、保健師が地域に足を運び、住民が楽しいと感じること、日常生活の中で行なってみたい活動について収集し、介護予防事業の案に反映させた。

勝央町

行政と地域包括支援センターが住民に対して、同じ視点で介護予防を伝えるフローチャートやサービスと対象者のマッチング表等の作成

  • 行政と地域包括支援センターの窓口で対応が異なることが当初課題としてあがった。その背景には介護予防のイメージが共有できていなかったこと、相談者のアセスメントが事務職には難しいことなどがあることがわかった。そこで今回窓口での相談対応におけるフローチャート等を作成することにした。行政や地域包括支援センターで試験運用まで行うことができたことで、介護予防の共通イメージを持つことに繋がり、事務職の面談に対する負担感の軽減、相談者へ標準的な情報提供を行うことができるようにもなった。

【3市町のメンバーからの声のご紹介】

津山市

  • 総合事業が始まった時は行政と包括が議論をし尽くすぐらい議論して、その時もいろいろ意見がすれ違うことも多々あった。しかし、その当時は国も方向性を示してくれていたので、その方向に合わせてデザインをしていたが、今の難しさはリデザインすること。現在は国の方針としてはデザイン自体を市町村が行うとしており、デザインよりリデザインは何十倍も難しいと思っている。また、今年度については、意見が合わない凸凹のままでも良い、来年度具体的な話ができる下地が出来たと思う。

  • 総合事業が上手くいかなかったのは対話が足りなかったと思った。総合事業が始まる時は沢山対話をした。当時はしんどかったけど、ワクワクしたことを思い出した。全ての根幹は話すということだと思った。

  • アドバイザー事業が始まった時のことを思い出した。総合事業がうまく行っていないから悪いのではなく、当初考えたものが運用する中で合わなくなってきた部分があると思う。そのため、今後どうするかも含め他の事業ともつながっている部分もあると思うので対話しながらやっていけたらいいと思う。

新見市

  • 住民にとっていい介護予防を実践するには、住民の声(ニーズ)を軸に組み立て、住民が選択出来ることが必要であると改めて気づいた。

  • 介護予防事業を実施する上で、主眼を置くべきは、事業実施を優先することではなく、住民の声(ニーズ)を中心に考えることを改めて気づき、学ぶことができた 。

  • 介護予防はこういうものだという固定概念があったが、今回の取り組みを通して、「地域に根ざす取り組み」という言葉を実践の中でさらに深掘りをしていきたいと思った。

  • 伴走支援を受けることで、対話を通して自分たちの思いや考えが整理でき、事業を考える上で根拠を持つことができた。

勝央町

  • アドバイザー事業へ参加して良かったと思う。最初は面倒だと思ったのが正直なところだが、会を重ねていくごとに自分たちの市町の弱点や専門職の自分達が当たり前にやっていることが事務職にとっては難しいことがわかった。こういう機会がないと、フローチャートなどを取りまとめることもなかったし、「わかって当然」のように流していたと思う。今後も見直しを何度も行いながら進めてきたい。総合事業だけでなく介護保険も含め住民の方が生活しやすい環境を整えていける一つのツールになっていけばと思う。

  • 介護保険や総合事業は難しいと思っている。事務職である自分自身でもツールを使用することで自信を持って窓口の対応が出来ると思った。今まで不安があった。今回作成したツールは自分が異動になっても次の人に引き継いでいくことで不安感が少なくなると思う。

【岡山県からの声のご紹介】

岡山県こども・福祉部長寿社会課 
介護保険推進班 副参事 
角紗綾果様

この事業を立ち上げたときには、いったい、どんな方向に着地するのだろうかと期待と不安を感じていましたが、アドバイスを受ける市町村においてミーティングを重ねるうちに、参加した職員さんの顔が徐々に明るくなり、積極的にわがまちの理想の姿を自分の言葉で語って「そうだよね!」と確かめあい、一つのチームになっていく変化を感じ、実施してよかったと思っています。

介護予防事業を通じて、わがまちがどうありたいのか、理想の姿を思い描いて、現実とのギャップをつかみ、ギャップをなくすために何をするか考える。本事業がその一歩を踏み出す後押しになったのではないかと感じ、県として、わがまちをよりよくしていきたいと思う市町村を、引き続き支援していきたいと思っています。

【都道府県・市町村の担当者の皆様へ】

株式会社TRAPEは「素敵な役割のあふれる日常を創る」をビジョンに掲げるており、well-beingデザインを通じて人々、組織、地域に新たな可能性や価値を提供しています

  • 2018年度(平成30年度) 対話を重要視した 寝屋川市 総合事業における短期集中通所サービス モデル事業(=「リ・エイブルメント」モデル事業) を日本で初めて行い、日本の介護予防で初めてRCT(ランダム化比較)により、リエイブルメントサービスに参加された方々と参加されなかった方々を比較検証したところ、リエイブルメントサービスの有効性が統計的にも有意であることが示唆されました
    https://trape.jp/works/project/neyagawa-pj/

  • 2022年度(令和4年度)に厚生労働省の老健事業「都道府県による市町村支援に活用するための支援パッケージ策定に係る調査研究」に取り組み、「地域づくり支援ハンドブックvol.1」を作成しました。
    https://trape.jp/report/

  • 愛知県、埼玉県、秋田県、沖縄県、秋田市、生駒市、堺市、交野市、南アルプス市、京都市、佐世保市、理学療法士会、作業療法士会、栄養士会などにおいて「自立支援・地域づくり・介護予防・地域支援事業・総合事業など」のテーマで研修会/講演会を実施してきました。

株式会社TRAPE(トラピ)について

代表:鎌⽥⼤啓

本社:⼤阪市淀川区⻄中島5-11-9 新⼤阪中⾥ビル3F

URL:https://trape.jp/

設⽴:2015年9⽉

事業内容:

「Sociwell ソシウェル」
 「生産性向上」「働きがい向上」「リーダー育成」の3つを一度に実現することができる
 生産性向上伴走支援サービス

「介護経営者クラブ」
 組織の枠を超えて経営者が対話し合い知見をシェアできる会員制コミュニティ

「厚生労働省・自治体関連事業」
 高齢者支援セクションが安心して頼れる一気通関の事業パートナー

【お問合せ・ご質問・取材のお申込みはこちら】

株式会社TRAPE 広報担当 宛

E-mail:info@trape.jp

https://trape.jp/contact/

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会社概要

株式会社TRAPE

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URL
https://trape.jp/
業種
サービス業
本社所在地
大阪府大阪市淀川区西中島5-11-9 新大阪中里ビル3F
電話番号
06-6379-3580
代表者名
鎌田 大啓
上場
未上場
資本金
-
設立
2015年09月