【医療従事者向けアーカイブ配信開始】横隔膜ペーシングウェビナー:第一人者に聞く!呼吸補助に対する新たなアプローチ「横隔膜ペーシング治療」とは!? がアーカイブ配信されました。
「人工呼吸器からの離脱」を実現可能にし得る横隔膜ペーシング治療。ウェビナーでは、160名以上参加された全国の医療従事者に向けて、国内で唯一承認を受け、保険が適用された横隔膜ペースメーカーを用いて治療を実施された 東京女子医科大学東医療センター 周産期新生児診療部・新生児科 山田 洋輔 医師が、ご自身の経験をふまえ、横隔膜ペーシング治療の過去・現在・未来をお話しされました。このウェビナーが、医療従事者向けプラットフォーム「Surgical BOX」でアーカイブ配信されました。
【ウェビナー概要】
先天性中枢性低換気症候群の患者様に対して国内で、2020年12月と2021年11月に体外式横隔膜ペーシング植込み手術が実施されました。術後の呼吸管理及び外来フォローアップは、山田医師の下で順調に実施されております。
本ウェビナーでは、国内で初めて横隔膜ペーシング治療を実施されたご経験をもとに、山田医師より、医療従事者向けに、横隔膜ペーシング(以下DP)の概要を理解し、治療効果が高く、生活の質向上に寄与することを知っていただくことを目的に開催されました。
以下の内容をご講演されました。
・DPとは
現在国内で承認されている体外式DPを使用されている方の映像も交えながら、DPの呼吸器離脱のメリットや有害事象、欧米で2000例以上実施されている歴史、適正使用指針に基づいた国内での運用方法について。
・先天性中枢性低換気症候群(以下CCHS)
実際の医療データも掲示しながら、CCHSのご説明と覚醒時の低換気などの課題について。
・CCHSにおけるDP
山田先生が診られた、2名の患者様の動画やデータ等を使用しながら、ご自身の経験をもとにDPの有効性や課題について。
・DPの展望
現在は覚醒時の低換気の成人での実施であるが、今後は小児患者への導入、マニュアル整備を含め安全安心でどこでも受けられる治療となること目指し、将来的にはほかの人工呼吸器を使用する疾患への適応拡大の可能性について。
多くの医療従事者の方にご参加いただき、さらに詳しい山田医師の講演のご希望もいただいたため、今後さらにステップアップした内容でのウェビナー開催を予定しております。
【実施概要】
開催題目:第一人者に聞く!呼吸補助に対する新たなアプローチ「横隔膜ペーシング治療」とは!?(医療従事者限定)
アーカイブ配信:医療従事者向けプラットフォーム「Surgical BOX」にて公開
https://surgicalbox.jp/sign_in
※医療従事者のみご視聴いただけます。
※会員登録の上ご視聴ください。
※「内科系」カテゴリーの「呼吸器・呼吸器内科」をご覧ください。
【山田医師プロフィール】
東京女子医科大学附属足立医療センター周産期新生児診療部・新生児科講師
厚生労働省難治性呼吸器疾患・肺高血圧症に関する調査研究班のメンバー
厚生労働省CCHS研究班のメンバーとして「先天性中枢性低換気症候群(CCHS)診療手引き」を策定。日本小児呼吸器学会 小児慢性疾患ワーキンググループのメンバーとして「先天性中枢性低換気症候群(CCHS)の移行支援ガイド」を策定。
■先天性中枢性低換気症候群(CCHS)
呼吸中枢の先天的な障害により、主に睡眠時に、重症例では覚醒時にも低換気を認める疾患である。呼吸中枢の化学性調節異常があり、高CO2血症や低O2血症に対する換気応答が障害され、呼吸苦のない重篤な低換気が生じると考えられている。現在、呼吸中枢に対する有効な治療はなく、生涯にわたる人工呼吸管理が必要である。疫学上、約1/10-20万の頻度で出生すると想定されており、国内で約150例となっている。診断においては、遺伝子学的診断でPHOX2B遺伝子変異(自律神経系の分化発達に関与)を確認することで確定診断される。東京女子医科大学附属足立医療センターは、国内随一の臨床経験があり、CCHS呼吸ドッグという呼吸状態を包括的に評価し呼吸管理を決定するプログラムを行っている。
東京女子医科大学附属足立医療センター「CCHS呼吸ドッグ」
https://twmu-mce.jp/mce/NICU/CCHS_DOCK.pdf
■横隔膜ペーシングシステム「NeuRx」
現在国内で横隔膜ペーシング治療への使用において、承認を受けている製品は唯一NeuRxのみとなっております。本品は「横隔神経の電気刺激により横隔膜の収縮が可能な、人工呼吸器に依存する(1)脊髄損傷、(2)中枢性低換気症候群」の患者様が適用の対象となります。横隔膜に植込まれた電極に電気刺激が送られて、横隔膜が収縮することで呼吸補助を行います。電極の植込み手術は、腹腔鏡下に2時間程度の所要時間で、比較的低侵襲に行うことが可能です。電極は横隔膜に左右2本ずつ植込まれ、体外式のペースメーカーにより電気信号が送られます。
術後にコンディショニングと呼ばれる横隔膜ペーシングの設定調整や使用時間を徐々に延長することで、在宅での管理が可能となります。本品を使用している間は、人工呼吸器を一時的に離脱することが可能となり、患者様のQOLが大幅に改善されることが期待されます。
体外式のペースメーカーは、小型で携帯性に優れており(重さ:約250g、サイズ:8cm×13.7cm×3.4cm)、外出も容易となります。駆動には市販の単2サイズのアルカリ乾電池やリチウム乾電池が用いられることから、生命維持装置として課題の一つである災害時の電源確保といった点においても容易に対応が可能です。NeuRxは、モータ等の駆動がないことから、これまで人工呼吸器の音が気になっていたような場面でも周囲を気にすることなく使用することができます。また、介護者様にとっても吸引回数が減るなど、人工呼吸器と比較してケアの負担軽減が期待される機器であります。
今回、NeuRxは国内で初めて横隔膜ペーシング治療用の医療機器として薬事承認を取得し、保険収載されたことで、これまで人工呼吸器に頼らざるを得なかった脊髄損傷や中枢性低換気症候群の患者様の呼吸管理において、経済的負担も最小限に抑えながら、新たな治療の選択肢を提供することが可能となりました。
【会社概要】
会社名:USCIジャパン株式会社
所在地:〒151-0053東京都渋谷区代々木3-28-6
設立:1999年4月
事業内容:医療機器の輸入・製造・販売
URL:http://www.usci.co.jp/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像