トクイテン、山善と農業参入支援サービスを締結し、農業実証を開始

持続可能な農業へのシフトを加速する株式会社トクイテン(本社:愛知県名古屋市、代表取締役:豊吉隆一郎)は、株式会社山善(本社:愛知県犬山市、代表取締役:村上 慶太郎)と、農業参入支援サービス『エリアオーナー制度』の契約を締結しました。
本提携により、2025年9月18日(木)、愛知県知多市にあるトクイテンの農場でミニトマトの苗を植え付け、農業実証を開始しました。これは、再生可能エネルギーを基盤に地域資源を循環させることを目指す山善にとって、本格的な農業参入への第一歩となります。
コーポレートサイト:https://tokuiten.jp/


■トクイテンの農業参入支援サービスについて
トクイテンの農業参入支援サービスは、企業がカーボンニュートラルな農業へ参入する際に、実証試験から事業化までを一貫して支援する仕組みです。 初期リスクを抑えて農業経営を体験できる「エリアオーナー制度」から、本格的な事業化を目指す「パートナー農場」まで、段階的に支援を提供しています。
農業参入支援サービスの詳細:https://tokuiten.jp/service/package
■エリアオーナー制度について
エリアオーナー制度は、農業参入を検討している企業向けに、リスクを抑えつつ実践的に学び、事業計画を策定できるプログラムです。
1. 実践的な体験と体系的な学習
トクイテンの農場での農作業体験と全6回の農業基礎講座を組み合わせ、栽培技術から出荷・販売まで一連の流れを体系的に学べます。これにより、農業参入に必要な実践力とビジネス知識の全体像が掴めます。
2. 事業計画策定のサポート
営農計画、施設建設計画、販売計画、詳細スケジュール案の作成を包括的に支援します。さらに、中長期の財務計画や重要マイルストーンを設定し、参入から事業化までを計画的に進められます。
■エリアオーナー制度で得られる3つのメリット
1. リスクを抑えた農業参入体験
1年単位の利用料で、予算と期間を限定して農業を体験できます。実習と座学を通じて、栽培から販売までの基本を学び、本格的な事業化に向けたリスクを最小限に抑えられます。
2. 企業の地元での地域連携
収穫体験や食育教室の開催、地域イベントへの参加を通じて、自社の地元で収穫物を活用した活動が可能です。これにより地域とのつながりを築き、企業としての地域貢献を実現できます。
3. 社会・地域課題への貢献
エリアオーナー制度で農業経営の基礎を学ぶことで、将来的な農業参入の基盤を築けます。これにより、地域農業の維持・発展や農地保全など社会課題への貢献につなげていくことが可能です。さらに、カーボンニュートラルな農業に取り組む姿勢は、ESG投資やCSRの観点からも評価され、企業価値の向上に寄与します。
■背景と目的:なぜ今、農業参入支援サービスなのか
近年、気候変動の深刻化を背景に、世界的に温室効果ガスの削減が求められています。農林水産業も例外ではなく、化石燃料に依存しない「カーボンニュートラルな農業」の推進が重要な課題となっています。
企業活動においても脱炭素や持続可能性への対応が重視されるようになり、農業参入は従来の経営多角化に加え、近年ではESG投資やCSRの観点から検討される例が増えています。
こうした流れを受け、2009年の農地法改正以降、企業の農業参入は約4.5倍に増加*1しました。しかし一方で、栽培ノウハウや農業特有の人材・販路構築の不足から撤退する企業も少なくありません。
農業従事者の減少や高齢化が進む中、企業の農業参入は持続可能な農業を実現するために不可欠ですが、企業が単独で農業に参入することは容易ではありません。
トクイテンは、有機野菜の生産から販売までを一貫して行い、ロボット技術の導入や再生可能エネルギーの活用に向けた取り組みを進めながら、カーボンニュートラルと営農課題の両立を目指すモデル構築に取り組んでいます。その実践を基盤として、企業の農業参入を支援しています。
今回の提携先である山善は、「犬山市を電力自給率日本一の街にする」というビジョンのもと、太陽光発電や蓄電池、PPAモデルなどを通じて再生可能エネルギーの普及に取り組んできました。地域循環型社会の実現を目指す同社の方向性は、トクイテンの掲げるカーボンニュートラル農業のビジョンと重なり、今回の提携に至りました。
私たちは、このサービスを通じてさまざまな業界の企業と農業分野での連携を深め、持続可能な農業モデルの実証と普及を加速させていきます。
*1:(参考)リース法人の参入状況(令和6年1月1日現在)/農林水産省
■農業参入支援サービス開始に寄せるコメント
株式会社トクイテン 代表取締役 豊吉 隆一郎
エネルギーを地域でつくり循環させてきた山善様が、農業の領域で我々と同じ循環の思想を実現しようとされており、そのパートナーとしてトクイテンを選んでいただき光栄です。
代表の村上さんには農場見学にきていただき、農業への熱い思いをお伺いし、私も力になれることがあればという強い気持ちが湧きました。様々な強みを持つ山善さんですが、農作物の販路は未知の領域ということでしたので、我々の経験やノウハウで貢献できると感じました。
本提携を通じて、農業とエネルギーが相互に補完し合う新しい循環モデルを示し、この愛知から一緒に良いモデルを追求していきたいと考えています。
株式会社山善 代表取締役 村上 慶太郎
株式会社山善では、2026年から農業分野への事業参入を進めていきます。
当初は荒廃した農地に太陽光発電を設置する計画でしたが、調べていく中で農業参入には高いハードルがあることを痛感しました。
また、栽培で使う化学肥料は直接的にも間接的にも温暖化に大きく関係しています。ウクライナ戦争をきっかけに中国からの化学肥料の輸出が止まり、食料品が高騰している今、私たちが目指すべきは有機栽培での野菜づくりであると考えています。
トクイテン様のエリアオーナー制度では、有機栽培を可能にする土づくりだけでなく、重労働とされる栽培作業の自動化にも取り組まれています。さらに、新規農業従事者にとって大きな課題である販路の開拓方法まで学べるため、参画を決定いたしました。
今後は、人と地球にやさしい野菜づくりを通じて、地域社会への貢献と持続可能な農業の実現を目指してまいります。
株式会社山善 村上慶太郎
■会社概要
株式会社トクイテンについて
社名:株式会社トクイテン
代表:代表取締役 豊吉 隆一郎
本社所在地:愛知県名古屋市西区那古野 2-14-1なごのキャンパス2-15号室
設立:2021年8月6日
株式会社山善について
社名:株式会社山善
代表:代表取締役 村上 慶太郎
本社所在地:愛知県犬山市大字前原前畑14-1
URL:https://www.yamazen-inuyama.co.jp/
設立:2013年1月16日
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