日本企業向けオフショア開発成功の秘訣|チームに日本人が必要なのはいつ?成功企業の実例を公開

多くのオフショア開発は標準的な体制で円滑に進みますが、専門性の高い業種では、日本人アドバイザーの早期参画が業務理解のズレを大きく抑えます。

Miichisoft., JSC

本記事では、Miichisoftがオフショア開発モデルにおいて日本人を加えるべきタイミングを解説するとともに、Miichisoftのテクノロジーアドバイザーである山田建太郎氏の実践的な経験を共有します。

オフショア開発成功の基盤となる2つの要素

日本市場向けのオフショア開発プロジェクトを長年手がけてきた経験から、重要な2つの要素を見出しました。

  • 1つ目は、課題とビジネス目標を深く理解できるコンサルティング能力です。

  • 2つ目は、要件を高品質な製品として開発する、技術力の高い開発チームです。

ただし、業務特性が強いプロジェクトでは、次のような課題に直面することがあります。

  • 文書化されていない暗黙のルールが多い。

  • 多数のステークホルダーとの連携が必要。

  • 社内プロセスの説明が難しい。

このような場合、上流工程やビジネスコンサルティング段階に日本人アドバイザーを加えることで、リスクを大幅に軽減できます。

【モデルの仕組み】

  • 技術力の高いベトナムチームが開発の主力を担います。

  • 日本人アドバイザーは日本人にしか分からない「ニュアンス」を解き明かします。

こうして、日本市場特有の複雑な課題を解決していきます。

日本人アドバイザーへのインタビュー

オフショアモデルにおける日本人アドバイザーの役割をより深く理解するため、山田建太郎氏にお話を伺いました。

IT業界で20年以上の経験を持っている山田氏は、日本企業向けのハードルが高いプロジェクトにオフショア開発チームの課題を熟知しています。

日本人アドバイザーの参画は大きなメリットですが、すべてのプロジェクトに絶対必要な要素ではありません。

『開発要件が明確に定まっていて、日本人以外とのやり取りでも不安を感じないことに加え、プロジェクトを確実に推進できるPM(プロジェクト・マネジャー)が居る場合は日本人の参加がなくとも問題がないように感じます。』

Miichisoftの標準オフショアチームモデル

標準オフショアチームモデルは、日本市場向けに品質とコストの最適なバランスを実現するために構築されました。

業務が安定しているプロジェクトであれば、80%以上のケースでこのモデルで十分に対応できます。

【主な構成】

  • 日本チーム:ITコンサルティング能力を持ち、業務理解と要件定義に詳しい。

  • テックリードおよびベトナム開発チーム:フルサイクルを担当(アーキテクチャ設計、開発(DevOps、Cloud、Infrastructure)から運用まで)

  • QA & QC:ビジネスルールに基づいた専門的なテストと品質基準を実施。

  • 運用チーム:リリース後のシステム安定稼働とサポートを保証。

【モデルの強み】

  • チームの立ち上げが迅速。

  • コストを最適化できる。

  • 多くの顧客ニーズに対応可能。

要件が明確に定まっていて、標準化されたプロセスがあるプロジェクトには、この標準モデルで十分に成功を収められます。

日本人アドバイザーの参画が必要なケース

最もお客様から頂いた質問は、「オフショアチームに日本人が本当に必要なのはいつか?」ということです。

日本企業への技術コンサルティング経験が豊富な山田氏は、次のように言いました。

「必ずしも全てにおいて日本人が入る必要はないかなと思うんですけれども、日本人が入ったほうがいいケー スとしてはですね、まずは、プロジェクトがスタートするタイミングですね、ここで結構コミュニケーションとして不安を持っている方がいらっしゃいます。その場合は当然入ったほがいいかなと思います。

もう一つは「要件」がまだ定まっていない状態で開発をお願いするケースですね。こちらのケースではやはり日本人がきちんと細かい要件の部分も理解して整理をしてあげる必要があるかなと思います。」

また、以下のような特徴を持つプロジェクトでも、日本人アドバイザーの参画が有効です。

  • 文書化されていない暗黙のルールが多い。

  • 多数のステークホルダーとの連携が必要。

  • 運用が複雑で、ドキュメントでの説明が難しい。

  • 要件が頻繁に変わる。

【日本人アドバイザー参画のメリット】

  • ルールを最初から正確に把握し、業務の手戻りを削減。

  • 要件とアウトプットの高い整合性を保証し、誤差を削減。

  • 日本人アドバイザーが信頼できる橋渡しで、上流での意思決定を迅速化。

  • 日本の業務文化に合ったアウトプット(製品が日本のビジネス慣習にフィット)。

成功事例:WebinarBaseのプロジェクト

エックスラボは日本でB2Bウェビナーやセミナーを開催する事業を展開しております。

イベント運営プロセスの暗黙のルール、多数の関係部門との連携、サービス体験への高い期待など、複雑なビジネス環境にあります。

以前、国内パートナーとの協業を試みましたが、プロジェクトは期待通りの期間に合わなず、品質への期待に応えられませんでした。

【Miichisoftのアプローチ】

日本人アドバイザーが「要件分析」と「ビジネスコンサルティング」に参加、顧客とベトナム開発チームの間の橋渡し役として、業務や文化の複雑な点を明確化します。

このような連携により、すべての業務要件が設計段階から正確に共有されました。

【成果】

  • 開発期間:わずか6ヶ月でWebinarBase製品を完成。

  • 業務効率:ウェビナー開催時間を61%削減。

  • 事業展開:ワンストップサービスの展開を実現。

藤 勝行氏はこうコメントしていただきました。

「Miichisoftさんの素晴しいところは僕たちの意図を理解しようとする姿勢、そして、それを対応ようとする姿勢、もう一つは提案を常にくれるんですよね。」

*詳細記事:【事例紹介】エックスラボの構想をMiichisoftが形にしたWebinarBase

Miichisoftの日本市場へのコミットメント

今後、Miichisoftは2つの方向で能力を強化し続けます。

  • 日本側:実務経験豊富なアドバイザーチームへの投資。ビジネスコンサルティング能力の強化。

  • ベトナム側:技術スキルの向上。開発チームへのビジネス知識の教育。

複雑な業務を持つプロジェクトに対して、日本人アドバイザーを配置したチームモデルを長期戦略として適用していきます。

私たちは、オフショア開発の成功とは単なるコスト削減ではなく、技術力・業務理解・文化への深い理解の組み合わせであると信じています。

複雑な業務を持つプロジェクトのオフショア開発をご検討されている企業様へ

Miichisoftでは、上流工程から参加する形でオフショア開発サポートを提供しています。

実務経験豊富な日本人アドバイザー、ビジネスコンサルティング能力、そしてプロフェッショナルなベトナム開発チームを組み合わせることで、複雑な業務を持つプロジェクトにも対応可能な体制を構築しています。


【会社概要】

  • 会社名:Miichisoft株式会社

  • 設立:2018年04月01日

  • 資本金(日本支店):約500万円

  • 代表取締役(日本支店):ホアン・ゴック・シン(HOANG NGOC SINH)

  • 所在地:〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷1-14-14

  • 電話番号:+81-3-6555-3368

  • 事業内容:AIソリューション/デジタルトランスフォーメーション(DX)/開発チーム・AI開発チーム提供/ITコンサルティング/クラウドコンピューティング/AR・VR/ソフトウェア・アプリケーション開発/BOTモデル

  • 所属団体

    Omotenashi ICT Association (https://www.omotenashi-ict.jp/)

    AirTrip CXO Salon (https://www.airtrip.co.jp/cxo-salon/airtrip-fes/)

  • 取引銀行:三菱UFJ銀行

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会社概要

URL
https://miichisoft.com/
業種
情報通信
本社所在地
〒151-0063 東京都渋谷区富ヶ谷1-14-14
電話番号
03-6555-3368
代表者名
ホアン・ゴック・シン(株式会社Miichisoft Japan CEO)
上場
未上場
資本金
-
設立
2018年04月