怪談・妖怪が、海外から熱い視線!映画村で「国際妖怪サミット2025」開催
文化勲章受章の小松和彦先生はじめ世界の研究者が参集。秋の朝ドラで注目の小泉八雲はじめ、アメリカ、東アジアにおけるYOKAI事情とは?
東映太秦映画村(所在地:京都市右京区)では、 『怪々YOKAI祭2025』9月13日(土)より開催中ですが、この度、世界の研究者や妖怪文化に精通するオーソリティを招き、サミットを開催することが決定しましたのでお知らせします。

日本のポップカルチャーを象徴する存在「妖怪(YOKAI)」は、近年アニメやゲーム、映画を通じて世界各地に浸透しており、昨秋は初イベントにも関わらず、ハロウィン前夜近い10月26日(土)は1975年開村以来歴代最多のインバウンド動員数を記録。唯一無二の和製ハロウィン体験を得られるスポットとして熱い支持をいただきました。
2回目となる今秋も、初日3連休より小さなお子様を連れたファミリーからカップル、海外のお客様まで幅広い層の方々でにぎわい、前年比110%と好調の滑り出しとなる手応えをいただいています。
本サミットは、10月17日に文化勲章を受章された妖怪研究の第一人者である民族学者の小松和彦先生をはじめ、世界の研究者・実践者を招き、日本文化を代表する「妖怪」を、国内における妖怪文化の展開と小泉八雲にはじまる海外での受容、東アジア諸国における妖怪の文化的意義について、エンタメだけでなく、「京都」ならではの学術ネットワークとアプローチによって、国際的な文化交流資源として発信。東アジア地域を中心とする文化的ネットワークの形成を図り、観光振興や国際交流、地域文化発信の新たな可能性を探って参ります。



登壇者(予定)
特別ゲスト 小松和彦(国際日本文化研究センター名誉教授、日本妖怪研究の第一人者)

1947年、東京都生まれ。国際日本文化研究センター教授、同所長等を経て、現在、国際日本文化研究センター名誉教授。専攻は、文化人類学、民俗学。妖怪や異界、陰陽道などの考察を通じて、日本人の精神構造の解明を目指す。2013年、紫綬褒章受章。2016年、文化功労者。2018年、京都市文化功労者。主な著書に、『憑霊信仰論』『妖怪学新考』(以上、講談社学術文庫)、『異人論』『悪霊論』(以上、ちくま学芸文庫)、『神隠しと日本人』『妖怪文化入門』『異界と日本人』(以上、角川ソフィア文庫)、『いざなぎ流の研究』(角川学芸出版)、近著に『謎解き妖怪学』(角川選書)など、多数。10月17日政府発表の2025年度の文化勲章受章。
コメント
日本は空前のホーラーブームである。これは妖怪や怪談に多くの人たちが強い関心を寄せていることを意味する。小泉八雲とその妻をモデルにしたNHKの朝ドラ「ばけばけ」が放送されているのもその証左であろう。いまなぜ妖怪・怪談なのだろうか。ここではそれを楽しみつつ考えてみよう。

河野隼也(日本代表/妖怪研究者)
株式会社百妖箱代表/「怪々YOKAI祭」総合プロデューサー2005年に大将軍商店街にて百鬼夜行を再現する妖怪仮装行列「一条百鬼夜行」をプロデュースして以来、京都を拠点に「妖怪×アート×地域振興」をテーマに活動している。「妖怪アートフリマモノノケ市」「嵐電妖怪電車」「三井寺妖怪ナイト」「伏見妖怪酒祭」「怪々YOKAI祭」などのイベントを企画・運営。2025年には京都府福知山市との共同事業として、大阪・関西万博にて妖怪仮装イベント「大江山酒呑百鬼夜行」を手がけた。

フェリシア・キャッツ=ハリス(Felicia Katz-Harris)(米国代表/サンタフェ国際民俗芸術博物館元展示責任者)
サンタフェ国際民俗美術博物館学芸部長/アジア民俗美術キュレーター同博物館にて、アジアおよびオセアニア地域の民俗美術分野を担当するキュレーターとして活動している。2019年12月から2023年11月にかけて、同館で開催されたアメリカでの初の大規模な妖怪展である特別展「Yōkai: Ghosts & Demons of Japan(妖怪―日本の幽霊と鬼)」を企画・監修し、図録の編纂も手がけた。

朴美暻(韓国代表/民俗文化研究者)
平安女学院大学国際観光学部准教授日韓の大衆文化比較、文化史、メディア論を専門とし、研究テーマの一つとして妖怪を扱っている。とくに韓国のドッケビ(お化け)を題材とする研究が多く、主な著作に『韓国の「鬼」―ドッケビの視覚表象』(京都大学学術出版会、2015年)および『韓国のドッケビ:ドッケビで見る韓国の視覚文化』(高麗大学出版文化院、2020年)がある。近年は、日韓両国の地域振興や観光政策における妖怪の視覚表象の活用について研究を進めている。

大谷亨(中国代表/『中国の死神』著者)
厦門大学外文学院助理教授専門は中国民俗学で、特に中国の死神である「無常」の信仰やその変遷に関する研究で高い評価を受け、数々の学術賞を受賞している。著書『中国の死神』(青弓社、2023年)では、2年半に及ぶ中国でのフィールドワークに基づき、「無常」の歴史的変遷を緻密にたどり、妖怪から神へと昇華していったそのプロセスと、背景にある民間信仰の原理を明らかにしている。
【開催概要】
(1)日時:2025年11月1日(土)前半の部:11:00~13:20 /後半の部:16:00~17:55
(2)会場:東映太秦映画村パディオス3階「ギャザ会場」
(3)主催:東映太秦映画村「怪々YOKAI祭」実行委員会協力:京都日本文化資源研究所
〇プログラム
(1)前半の部「日本の妖怪文化と小泉八雲にはじまる海外での受容」
11:00 開会挨拶(小松和彦先生ご挨拶)
11:10~11:55(45分)河野氏講演:「妖怪の新たな楽しみ方の提案―怪々YOKAI祭に至る京都妖怪20年(仮)」
12:00~13:00(60分) フェリシア氏講演:「米国における妖怪展―“YOKAI:GHOSTS & DEMONS OF JAPAN”の成果と反響(仮)」
通訳付き発表
13:00~13:20(20分) 総括ディスカッション(小松和彦先生×河野氏×フェリシア氏)
テーマ:妖怪文化の新展開とインバウンド観光への可能性
(2)後半の部「東アジアの妖怪事情」
16:00 開始挨拶
16:05~16:50(45分)朴氏講演:「韓国におけるトッケビの文化的位置付けと現代的展開」
16:55~17:40(45分) 大谷氏講演:「中国の無常鬼―『中国の死神』に見る死霊信仰と文化的伝承」
17:45~17:55(10分) 総括ディスカッション(朴氏×大谷氏×河野氏)
テーマ:東アジア妖怪文化の比較と文化交流の可能性
17:55 閉会挨拶(河野氏)
※荒天または交通や登壇者の事情により内容が変更となる場合がございます。

【イベント概要】
〇イベント名称:怪々YOKAI祭2025
〇開催期間:2025年9月13日(土)~11月30日(日)
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