山一地所のパーパス「ひとしき人へ。ひとしさを人に。」── 氏家物産が言語化した“人を想う企業”のかたち。
人に寄り添う心が生み出す、まちと暮らしのあたたかな循環。

創業50年以上にわたり、仙台のまちとともに歩んできた山一地所。
その歩みの中で大切にしてきたのは、「人を想う心」と「地域への感謝」です。
氏家物産株式会社(以下、氏家物産)は、この企業の原点をもう一度見つめ直し、
「山一地所が山一地所として語れる因子は何か」という問いから、ブランドの再構築を行いました。
山一地所ブランドパーパス:https://yamaichi-j.co.jp/about/purpose
■ 問いからはじまる再構築
プロジェクトの思考軸となったのは、“構造方程式”という発想。
山一地所という存在を成り立たせる変数を抽出し、その関係性を見つめ直すことで、“山一らしさ”の数式を解くようにブランドを再設計しました。
ここで重要な変数となったのが、「社員の想いや声」です。
なぜなら山一地所は、創業以来「社員を何よりも大切にしてきた会社」だから。
社員の声こそが企業の意思であり、最も純粋なインサイトでした。
山一地所では、ビジョン「誇れる故郷を未来へ」、ミッション「不動産を通じて人と地域をつむぐ」、そしてパーパス「ひとしき人へ。ひとしさを人に。」が一つの構造として結ばれています。
この体系は、企業が大切にしてきた“人と地域をつなぐ”という精神を、未来へ継承するための設計図でもあります。
■ 社員の声が形にした“ひとしさ”の思想
その手がかりは、一冊の書籍の巻末にありました。
「山一社員からの寄稿」──そこには社員を想い、社員を支えてきた山一イズムが脈々と息づいていました。社員一人ひとりの言葉の中に、企業のDNAともいえる洞察が散りばめられていたのです。
氏家物産は、その“声”に潜む本質的なインサイトを丁寧に掘り起こし、そこから創発的に生まれた思想をもとに、山一地所独自の言語を構築しました。
やがて導かれたのは、ひとつの問い。
「“ひと”という言葉を、山一の言葉にできないだろうか。」
“ひとしき”、“ひとしさ”という言葉は、その問いから生まれた、山一らしさを内包した独自の呼称です。山一地所以外には語れない“ひと”のあり方を表す新しい言語。
「等しい、均しい、人しい」と和えることで、「ひとしく」「ひとしさ」を表現できる。
人で会社は出来ている、その人へ向かう社の姿勢は、ここにありました。
それを軸に据え、氏家物産は「山一地所という存在理由を言語化し、可視化する」他社と差異化された山一が言うからこそ輝けるブランディングを実施しました。
こうして誕生したのが、ブランドパーパス、
「ひとしき人へ。ひとしさを人に。」

この言葉は、社員・顧客・地域が同じ方向を向くための共通言語=Purposeとして機能し、企業の内外をつなぐ“共感の循環”を生み出しています。
「人と地域の縁を紡ぐ」という山一地所の姿勢を中心に据え、広告、店舗、採用、社内教育など、あらゆる接点で一貫したメッセージデザインを設計。山一地所が持つあたたかさや誠実さを、社会と共有できるかたちへと昇華しました。
山一地所の50周年CMでは、“ひとしさ”が人の佇まいやまちの景色の中にそっと息づくように描かれています。
山一地所TVCM「大切な言葉」篇(15秒バージョン)
https://www.youtube.com/watch?v=4T_yUMVGQ9Y&t=6s

■ 50年先へと続く“覚悟”の言葉
そしてもう一つ、このパーパスには“覚悟”が込められています。
だからこそ、また50年経っても「やっぱり山一でよかった」と。
「やっぱり山一なんだ」と言っていただけるように。
それがお客様や社会との約束であり、ブランドパーパスに込めるべき変えられぬ想いだと考えています。覚悟を決めてこの先も信念を貫く、その決意が、「ひとしき人へ。ひとしさを人に。」という一行に込められています。
氏家物産は、このパーパスを「新たな価値を生み出すための起点」と捉えています。原語は元々企業に存在したもの、それを言語化することで見渡せる景色は変わる。言葉をつくることは、企業の未来を共につくること。
山一地所の理念と地域社会の想いを重ねながら、“ひとしさ”が息づくブランドの循環を、“ひとしき”皆様と共に育てていく。それが、山一地所ならではの“ブランド価値”として息づいていくのです。
■ “ひとしさ”を育てていくというブランディング
言葉を、未来を、共につくる。
“ひとしさ”という言葉は、これからの山一地所のあり方を映す鏡であり、人と地域をつなぐ、静かな約束です。このパーパスを生み出す過程で、氏家物産が大切にしたのは、「言葉を中心に据えたブランディング」という思想でした。ロゴやデザインよりも先に、企業が何を重んじ、どう在りたいのかを問い直すこと。そして、その想いを“共感の接点”として可視化すること。
山一地所の「ひとしさ」は、デザインや広告の中だけで完結するものではありません。社員が日々の仕事の中で語り、顧客と接するその瞬間に宿る、“人の営みとしてのブランド”です。そのため、このパーパスは「完成」ではなく、企業と共に育っていく存在として位置づけています。
氏家物産は、言葉をつくるだけでなく、その言葉がどう息づき、どう共感を生み、どんな文化をつくるかまで、事業のこれからその先を設計する。それが私たちの考える“構造的ブランディング”です。
今後も山一地所とともに、“ひとしさ”を軸としたブランドコミュニケーションを進化させ、地域と企業、社員と顧客が同じ視点で未来を語れる社会を目指してまいります。
氏家物産株式会社
メディア編集長 大津 祐子
氏家物産株式会社(UJIIE BUSSAN CO.LTD.)
代表取締役社長 氏家 聡史
ブランディング全般、コミュニケーション施策のプランニングおよび実施
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Instagram:https://www.instagram.com/ujiie_group_official/
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