台風19号での豪雨災害から1ヶ月 「WOTA」が15企業・団体との連携で実現した過去最大規模の入浴提供と今後の展望について
このような状況を受け、WOTAでは、内閣府防災担当さま及び長野市さまの要請を受けて2019年10月16 日より長野市内の各避難所にて、避難所の衛生環境改善、避難者の皆様の感染症防止等を目的に「AI水循環システムWOTA BOX+屋外シャワーキット」の納品を完了、また運用支援を開始いたしました。
WOTAでは、これまでも国内での自然災害発生時に、被災地の避難所に上下水道が利用不可能な状況下でも少ない水を繰り返し浄化し循環させて利用することで入浴実現するシステムとして、災害用シャワーパッケージの提供を行なってきました。今回の長野市での取り組みは、行政が実施主体となり、市内全域の避難所においてWOTA BOXを利用して実現した入浴提供として、過去最大規模かつ、最長(11月12日現在も運用継続中)の取り組みとなります。
これによって、長野市内避難所においては、多くの避難所で入浴が可能な状況が実現しております。
<入浴支援の実施概要>
日時:
2019 年10月16日 〜 2019年11月30日(終了予定)
場所:
長野県 長野市内の各避難所
「豊野西小学校」「豊野東小学校」
「古里小学校」「東条小学校」
「昭和の森フィットネスセンター」
「北部スポーツレクリエーションパーク」
実施内容:
「AI水循環システムWOTA BOX+屋外シャワーキット」を用いた入浴の提供
設置数:
計14台
入浴回数:
のべ4000回以上(※11/10時点)
■長野市での入浴活動における他社連携について
WOTAでは、10月16日より順次、長野市内の6つの避難所である「豊野西小学校」「豊野東小学校」「古里小学校」「東条小学校」「昭和の森フィットネスセンター」「北部スポーツレクリエーションパーク」にて、計14台の「WOTA BOX+屋外シャワーキット」を導入設置し、現在も引き続き、入浴提供・支援を行っています。
今回は、1ヶ月以上の長期間にわたり、長野市内全域で誰も入浴に困らない状況の実現を目指す中で、これまでの被災地での活動とは全く異なる、新たな取り組みの形となりました。
まず、行政が実施主体としての入浴提供であり、WOTAは地元長野市内の企業・団体を中心に民間同士の連携を行い行政の入浴運営を支援いたしました。連携を行った企業や団体は、イベント業、不動産業、各種製造業、メーカー、教育研究機関など業種は様々でその数は15社にのぼります。また、具体的には、シャワー入浴の際に、補助が必要な方やご高齢の方により安心してご利用いただくための入浴補助用具・サポート人員の派遣や、入浴の際に必要となるシャンプーや石鹸などのスキンケア用品、着替えの下着や洗剤など、様々な物資の提供、配布を連携して実現することができました。
■避難所におけるシャワーの新たな価値
WOTAとしても初となる長期間にわたる大規模な被災地での活動となりましたが、避難所における「WOTA BOX」の、単なる入浴提供に留まらない新たな価値が浮き彫りになりました。
まず、個室空間でシャワーを浴びることができることの価値。誰にとってもプライバシーの確保が難しい環境の中で、ひと時であっても、一人だけの個室空間でシャワーを浴びることができることは、避難所生活において高いニーズがあることが分かりました。
特に、自衛隊入浴支援が行われた避難所や公衆浴場と併設になった避難所においても、WOTAによるシャワーを利用希望する方が一定数いらっしゃいました。避難所は、マイノリティの方が過ごしづらい環境であると言えます。例えば、公衆浴場だと、LGBTの方々、その様式に慣れない外国人をはじめ、生理中の女性なども入浴が難しいことが想定されます。
次に、避難所における「健康・衛生・快適のプラットフォーム」としての価値。今回、様々な企業との連携の中で、今まで十分活用されなかった支援物資が、シャワーと同時提供することで有効活用されることがわかりました。
具体的には、清潔で暖かい空間、清潔な下着、香りの良いシャンプー、ご高齢の方でも安心してシャワーを浴びることができるシャワーチェアなどの支援物資を有効活用し、精神的にも肉体的にも負担の大きい避難所生活のストレスの緩和や、避難所の衛生環境の保持に寄与しております。
■「中核市」規模のエリアでの入浴をカバーするキャパシティの実証
今回の入浴提供は、11/12時点での累計の入浴回数が4000回を超える過去最大の取り組みとなりました。
長野市は「中核市(人口20万人以上)」に指定される大都市の一つでありますが、今回の実績から、今後同等規模の都市で災害が発生した場合も、誰もが水に困らない状態が実現可能なことを実証することができたと考えています。
今後、さらに大規模な災害に対しても、迅速かつ確実な対応を可能とするために、今後WOTAとして、少しでも多くの自治体に平常時からの備えとして「WOTA BOX+屋外シャワーキット」をご導入いただき、緊急時には、地元の企業や団体との連携をスムーズに行えるよう、全国の自治体との連携を通じて、自助・共助・公助を促進・サポートする取り組みも行って行きたいと考えています。
今後も、WOTAでは「誰でもどこでも水の自由を」の実現に向け、災害時から日常生活まで様々なシーンで世界中の人々に新しい水インフラを提案するため、プロダクト・サービスの改善に努めるとともに、研究開発・事業展開をより一層強化して参ります。
■「AI水循環システムWOTA BOX +屋外シャワーキット」概要
「WOTA BOX」は、シャワーをはじめ様々な水回り設備に接続可能な水循環システムです。水循環の技術により、排水をろ過して繰り返し循環させることで、100Lの水で約100回のシャワー入浴を実現したり、排水の量を通常の50分の1以下に抑えることが可能です。 配管工事が不要で電源さえ確保できれば短時間で設置して快適な水をお使いいただけるため、災害時をはじめ、屋外イベントなど様々なシーンでの活用が期待されています。 AI による水質監視・管理により、常に安全な水をご利用いただけます。
【会社概要】
WOTA株式会社(https://wota.co.jp/)
本社所在地:東京都文京区本郷四丁目12番5号 トーセービル2階
設立 :2014年10月
代表者 :代表取締役 北川 力
事業内容 :水処理装置の製造・開発、アルゴリズム開発
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