働き方改革と物流問題に応える、中継輸送による物流体制を開始

ドライバーの働きやすい環境づくりに貢献し、CO₂排出量を約38%削減

大日本塗料

 大日本塗料株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:里 隆幸)は、鈴与カーゴネット株式会社(本社:静岡県静岡市、代表取締役社長:澤入 哲雄)との協業のもと、2024年問題※1で懸念されるドライバー不足や長時間労働の課題に対応するため、8月5日(火)より、長距離輸送に「中継輸送」を導入しました。これにより、ドライバーの負担軽減と輸送効率の向上、さらにCO₂排出量の削減を実現し、持続可能な物流体制を構築します。

 日本の物流業界は今もなお、高齢化や若手人材の不足によるドライバー不足、ネット通販の拡大による荷物量の増加、そして長時間労働や低賃金といった厳しい労働環境という深刻な課題を抱えています。さらに、2024年問題による労働時間規制の強化により、運送コストの上昇や従来どおりの納期維持が難しくなりつつあります。こうした状況の中で、企業には単なる法令対応にとどまらず、持続可能な物流の実現に向けた取り組みが一層強く求められています。

 当社は「ホワイト物流推進運動」※2に賛同し、持続可能な物流体制への転換を進めています。その中で静岡県に本社を置く鈴与カーゴネットと連携し、幹線輸送に中継輸送を導入しました。従来は栃木―大阪間を通しで運行していましたが、今後は鈴与カーゴネットの静岡・名古屋などの拠点を中継地点として活用します。この体制の導入によって、幹線の分担と拠点活用による運行の最適化を図り、ドライバーの労働環境・輸送効率・環境負荷の各方面で具体的な効果が見込まれます。

1.ドライバーの働きやすさを確保

 当社の生産/物流拠点は栃木県や大阪府をはじめ、東西に離れて位置しています。そのため、従来の長距離輸送ルートでは、法令で定められた労働時間や休憩を確保すると、1日で業務を終えることが困難でした。今回、鈴与カーゴネットと運送ルートを共有し、中継拠点で荷物を引き継ぐ輸送を導入したことで、栃木―大阪間の輸送もドライバーが日帰りで運行できる体制を実現しました。これにより、無理のない勤務時間を確保し、ドライバーの働きやすい環境づくりに貢献するとともに、2024年問題に伴う労働時間規制への対応としても効果を発揮しています。

2.輸送効率を大幅に向上

 従来、当社では10tトラックを用いて塗料を輸送していました。しかし、この方式では運転席部分と荷台が一体となっているため、中継輸送を行う際にはドライバーが荷物の積み替えを行う必要があり、時間や手間がかかっていました。

 今回導入した中継輸送では、20tトレーラー(運転席部分と荷台が分離可能な分離型)を使用。荷台を切り離すことができるため、中継拠点でドライバーが交代する際も荷物の積み下ろしが不要となり、交代の待ち時間や積み替え作業が大幅に削減されます。さらに、20tトレーラーを使うことで1回あたりの輸送量が2倍になり、輸送効率も大きく向上します。

3.CO2排出量の削減

 中継輸送により、1回の輸送で運べる量が倍増するため、往復回数を減らすことができ、CO₂排出量の削減にもつながります。同じ荷物量を、従来の体制で栃木県から大阪府へ10tトラックで配送した場合、1,310kg-CO₂を排出していましたが、新しい体制での排出量は809kg-CO₂となり、CO₂排出量は約38%削減されます。効率的な輸送と環境負荷の低減を同時に実現します。※3

 大日本塗料はこれからも、働きやすさと効率性を両立した物流を進めてまいります。

※1 2024年問題…2024年4月からトラックドライバーの時間外労働が年間960時間に制限される「働き方改革関連法」の適用により、従来どおりの輸送量を確保できなくなると懸念される問題。深刻化するドライバー不足と荷物量の増加が重なることで、物流の停滞や配送遅延が生じ、物流業界だけでなく製造・小売など幅広い産業に影響を及ぼす可能性がある。

※2 「ホワイト物流」推進運動…トラック運転者不足が深刻になっていることに対応し、国民生活や産業活動に必要な物流を安定的に確保するとともに、経済の成長に役立つことを目的とした運動。トラック輸送の生産性の向上・物流の効率化、女性や60代の運転者等も働きやすいより「ホワイト」な労働環境の実現を目指す。(「ホワイト物流」推進運動ポータルサイト https://white-logistics-movement.jp/

※3 経済産業省・国土交通省の「ロジスティクス分野におけるCO₂排出量計算方法 共同ガイドラインVer.3.2」を参考として算出。

従来の輸送体制(10tトラック×2台):約1,310㎏-CO₂(655㎏×2台)

新しい輸送体制(20tトレーラー):約809㎏-CO₂

●本リリースに関するお問い合わせ

大日本塗料株式会社

総務部 広報・デザイン課

TEL:06-6266-3102

Mail:dnt-kouhou@star.dnt.co.jp

●物流に関するお問い合わせ 

大日本塗料株式会社 

塗料事業企画室 

TEL:06-6266-3137  

Mail:dnt10021500@star.dnt.co.jp

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化学物流・倉庫・貨物
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会社概要

大日本塗料株式会社

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URL
https://www.dnt.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
大阪府大阪市中央区南船場1丁目18-11 SRビル長堀
電話番号
06-6266-3100
代表者名
里 隆幸
上場
東証プライム
資本金
88億2736万円
設立
1929年07月