シノプスと伊藤忠商事、食品バリューチェーン最適化サービス「DeCM-PF」を提供開始

特売品の納品リードタイム延長により物流課題を解決

株式会社シノプス

株式会社シノプス(本社:大阪府大阪市、代表取締役:南谷 洋志、以下「シノプス」)は、伊藤忠商事株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長COO:石井敬太、以下「伊藤忠商事」)と食品バリューチェーン最適化プラットフォーム「DeCM-PF」(ディーシーエムプラットフォーム)の機能の一つである「特売リードタイム長期化サービス」の提供を開始します。

■背景

シノプスと伊藤忠商事は、食品ロス削減や物流の効率化といった食品バリューチェーンの最適化を実現するべく、2022年1月に「ディマンド・チェーン・マネジメント プラットフォーム(*1)」構築に向けた業務提携契約書を締結しました。シノプスは1980年代から需要予測・自動発注の分野に着目し、販売実績や在庫情報、天気予報といったさまざまなデータからAIが最適な発注数を算出する需要予測型自動発注サービス「sinopsシリーズ」の開発・提供をしています。sinopsシリーズは、食品スーパーマーケットを中心に小売業108社(*2)で導入いただいています。こうしたシノプスの小売業のノウハウと、伊藤忠商事の豊富なネットワークを生かし、ディマンド側である小売業の需要予測データを卸売業や製造業につなげることでバリューチェーンの最適化を目指すディマンド・チェーン・マネジメントプラットフォームの構築に向け、取り組んでいます。


■食品バリューチェーンの最適化プラットフォーム「DeCM-PF」について

DeCM-PFは小売業・卸売業・製造業をつなげることで、食品バリューチェ―ンを最適化するプラットフォームです。現在、製造業や卸売業では、小売業や消費者が欲しい商品数を正確に把握することがむずかしく、見込みで生産・在庫計画をたてています。その結果、余分な在庫が発生したり、効率の悪い物流が生じている状況です。DeCM-PFは、小売業の実績や計画に基づいてAIが算出した需要予測データを、卸売業や製造業に連携することで食品流通の課題を解決し、バリューチェーンの最適化を目指します。


■「特売リードタイム長期化サービス」について

食品スーパーマーケットで販売する特売商品における納品リードタイムを延長化させるサービスです。AIが特売品の需要予測を14日先まで行うことで、従来は数日前に確定していた小売業から卸売業への発注を、14日前に確定します。特売時の追加発注は、通常価格時の約5倍もの発注数量になる商品もあり、物流センターの在庫スペース圧迫や通常時よりも多くの車両・ドライバーを手配しなければならず、調整がむずかしいといいます。そこで本サービスの活用によりリードタイムを延長することで、卸売業の特売期間中の追加発注の対応に向けた在庫調整業務の負荷軽減や、車両及びドライバーの手配の計画性の向上、物流センターの過剰在庫や欠品リスクの抑制が期待できます。 

ある小売業で行った実証実験では、特売初週の総発注量を100%としたときに、追加での発注の割合が飲料のカテゴリで69%から2%、即席麺のカテゴリで72%から17%まで削減しました。さらに事前に追加発注数が確定するため、追加発注に備える必要がなく、物流センターの在庫数が削減したことで稼働効率が向上するという声もあります。


■今後の展開

本サービスの実証実験を既に実施している複数の小売業への2024年中の正式展開を目指し、DeCM₋PFの構築や提案を加速させます。今後は特売品だけではなく、定番品でのリードタイム延長化や物流センター向けの在庫圧縮サービスなど、複数のサービス展開を検討しています。

トラックドライバーの時間外労働が960時間に規制されることでドライバー不足が懸念される「2024年問題」も来年に迫っているほか、物流センターのキャパシティーひっ迫も喫緊の課題となっています。こうした課題を解決し、最適なバリューチェーンを実現するべく、ディマンド・チェーン・マネジメントプラットフォームの構築に向けた動きを加速していきます。


■株式会社シノプスについて

株式会社シノプスは、「世界中の無駄を10%削減する」をビジョンに掲げ、需要予測型自動発注サービス「sinops」(シノプス)を開発・販売しているソフトウェアメーカーです。日配食品や惣菜といった賞味期限が短く需要予測がむずかしいとされるカテゴリのシステム化に成功。多くの食品小売企業に採用いただいております。在庫に関わる人、もの、金、時間、情報を最適化するITソリューションを提供し、限りある資源を有効活用することで、広く社会に貢献していきます。東証グロース上場(証券コード:4428)。


「sinops-CLOUD」製品サイト:https://www.cloud.sinops.jp


*1:DCM。需要側(消費者等)から得られる情報を基点として商品開発、生産・供給計画、流通、販売体制などを統合的に編成する情報管理手法。具体的にはPOSデータなどの情報をもとにして、需要予測を行い、生産管理や在庫管理を最適化する。一方、商品の供給側からの情報を基点に行う情報管理手法をサプライ・チェーン・マネージメント(SCM)と呼ぶ

*2:2023年10月時点


【参考】2022年1月20日配信「食品バリューチェーンの最適化に向けた伊藤忠商事との業務提携について」

https://www.sinops.jp/wp-main/wp-content/uploads/2022/01/220120itochu.pdf

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会社概要

株式会社シノプス

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URL
https://www.sinops.jp
業種
情報通信
本社所在地
大阪府豊中市新千里東町一丁目5番3号千里朝日阪急ビル16階 東京建物梅田ビル5階
電話番号
06-6836-5780
代表者名
南谷洋志
上場
東証グロース
資本金
-
設立
1987年10月