【慶應義塾】自己免疫性肝炎における B 細胞の病態増悪メカニズムを解明
-難治性患者の治療法開発に向けて-
慶應義塾大学医学部内科学教室(消化器)の中本伸宏准教授、金井隆典教授、田辺三菱製薬株式会社の藤森惣大共同研究員を中心とした研究グループは、B細胞がサイトカインの一種であるIL-15の分泌により細胞傷害性のCD8+T細胞を増殖させ、自己免疫性肝炎(AIH)を増悪させることを初めて明らかにしました。
今回、B細胞の関与が確認されているAIHのマウスモデルを用い、モデル中のB細胞の発現遺伝子を網羅的に解析することで、IL-15の分泌機能が重要であることを初めて発見しました。IL-15 は肝臓を傷害する免疫細胞として重要な細胞傷害性CD8+T細胞を増殖させる作用を持ちます。脾臓にはこれらの細胞が豊富に存在していますが、今回、B細胞が脾臓でCD8+T細胞を増殖させ、これが肝臓へと移行して肝炎を増悪させるという一連の病態メカニズムを新たに示しました。また、CD8+T細胞はB細胞を刺激することでIL-15の発現を誘導し、相互作用の関係にあることも明らかとしました。この研究成果はAIH治療における治療方針や新薬の開発に役立つことが期待されます。
今回、B細胞の関与が確認されているAIHのマウスモデルを用い、モデル中のB細胞の発現遺伝子を網羅的に解析することで、IL-15の分泌機能が重要であることを初めて発見しました。IL-15 は肝臓を傷害する免疫細胞として重要な細胞傷害性CD8+T細胞を増殖させる作用を持ちます。脾臓にはこれらの細胞が豊富に存在していますが、今回、B細胞が脾臓でCD8+T細胞を増殖させ、これが肝臓へと移行して肝炎を増悪させるという一連の病態メカニズムを新たに示しました。また、CD8+T細胞はB細胞を刺激することでIL-15の発現を誘導し、相互作用の関係にあることも明らかとしました。この研究成果はAIH治療における治療方針や新薬の開発に役立つことが期待されます。
本研究成果は、2023年4月6日(日本時間)に『JHEP Reports』に掲載されました。
▼全文は本学のプレスリリースをご参照ください。
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2023/6/9/230609-1.pdf
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