「oyakata」を展開するアイティップス、大手建機メーカー コマツのインド現地法人と、「ものづくり人材育成プログラム」を開始
― 企業と共に日本式ものづくりの精神と技術を次世代へ伝承する「oyakata スクラム」 ―


インドでの特定技能人材の育成から、日本での生活支援まで一気通貫で支援する特定技能人材育成プラットフォーム「oyakata」を展開するアイティップス株式会社(愛知県名古屋市、代表:クマール ラトネッシュ)は、建設・鉱山機械メーカーであるコマツのインド現地法人Komatsu India Private Limited(代表:武内信一、以下KIPL)と協働で、インドにおけるものづくり人材育成プログラム「oyakata scrum(スクラム)」を開始いたしました。

・プログラム概要

本プログラム「oyakata scrum(スクラム)」は、インドの若者が日本企業で活躍できる人材へと成長するまでを見据えた1年間・4ターム制のカリキュラムです。入学後は、oyakata Skill Training Centre(以下、OSTC)での6か月間の基礎・応用教育と、KIPLでの6か月間の現場実習を段階的に受講します。
oyakata scrum(スクラム)コース概要
前半6か月は、OSTCでの「基礎コース」と「応用コース」で構成されています。

基礎コース(3か月)
安全衛生教育と日本語の基礎学習を通じて、日本の職場で働くうえで欠かせない安全意識とコミュニケーション力を身につけます。

応用コース(3か月)
報連相や規律順守、5Sといった日本式の現場マナーに加え、現場で使われる日本語を学び、実際の職場を想定した行動様式を身につけていきます。
後半6か月は、KIPLでの「基礎コース」と「実践コース」による現場密着型の訓練です。

KIPL基礎コース(3か月)
油圧ショベルの基礎知識と基本操作に関する実践的な訓練を受けるとともに、工場内でのOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)を通じて、現場での安全で確実な作業方法を学びます。

KIPL実践コース(3か月)
油圧ショベルの操作をより高度なレベルで実践しながら、KIPL工場の組立ラインでの有償OJTやリーダーシップ訓練を行い、将来チームを率いる人材としての視点も養います。
このように、「oyakata scrum」は、インド国内で日本語・日本式ものづくりの基礎から現場での実践、リーダーシップまでを一貫して学べるプログラムであり、就職難に直面するインドの若者に新たなキャリアの道を拓くと同時に、日本の現場で早期に活躍できる人材を企業と共に育て、日本式ものづくりの精神と技術を次世代へつないでいくことをめざしています。

集合写真(生徒)

集合写真(教員)

オペレータ訓練の様子

昼食の様子
・特定技能人材育成プラットフォーム「oyakata」とは
①国家戦略特区事業にも認定された一気通貫モデル
~教育から来日後の定着支援まで、行政も認めたトータルサポート~
oyakataは、日本政府の「国家戦略特区」事業にも採択されたモデル。人材紹介ではなく、"人づくり"に軸足を置いた教育を起点に、入国前の育成から、来日後の職場定着までを一気通貫でサポート。安心・安全な人材還流体制を実現しています。
②世界No.1の合格率と150名超の入学実績
~厳しい訓練をやり抜いた人材が、高い合格率を支えている~
累計150名を超える入学者を受け入れてきたoyakataの訓練校(oyakata Skill Training Centre)では、挨拶・掃除・報連相など、日本の現場で求められる行動規範を徹底指導。厳格な教育を最後までやり抜いた訓練生だけが特定技能評価試験に進み、その結果として世界No.1の合格率を実現しています。
③建設・製造に特化した実践的育成プログラム
~現場に近い教育環境で、基礎力と意欲を備えた人材を育成~
oyakataを運営するアイティップスは、インド国内で建設業・製造業を自社展開。現場の実態に即した専門的な教育を通じて、日本の職場で成長が期待できる、基礎力と意欲を備えた人材を育成しています。
コマツインディア 人事・総務・安全管掌副社長 C.Sundararajan氏よりコメント

「コマツインディアでは、CSR活動の一環で、インド国内の現場向けに建設機械オペレーターの育成を支援しており、これまでに延べ221名の人材を輩出してきました。今回の取り組みでは、そこで培ったノウハウを日本の現場を支えるオペレーター教育にもつなげていくことができます。コマツインディア創立20周年という節目の年に、このような新しい挑戦に踏み出せることを、当社としても大きな意義のある一歩だと受け止めています。また、今年8月のモディ首相来日にあわせて、日印両国が今後50万人規模の人材交流を進めていく方針が示された中で、インドの若者のスキル向上と日本の人材不足の解消の双方に貢献しうる取り組みに関われることを、大変うれしく思っています。
今回の連携では、当社の既存の設備やリソースを最大限活用することはもちろん、同じコマツグループの株式会社EARTHBRAINが展開する建設機械向け遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」といったコマツグループの最新技術も教育に取り入れながら、より高度な人材の育成を図ってまいります。今後もこうしたパートナーとの協働による人材育成の取り組みを広げ、インドの若者にとっては新たなキャリアの機会を、日本とインド双方の産業界にとっては、頼れる人材の育成につなげていきたいと考えています。」

アイティップス代表 クマール ラトネッシュよりコメント

「すべてのがんばる人に、幸せを」──これが、我々のミッションです。就職機会を得られないインドの若者と、人材不足に悩む日本の建設・製造業。その間にあるギャップを、教育と就職支援の両面から埋めていくことが、私たちの役割だと考えています。今回の「oyakata scrum(スクラム)」は、そのミッションを具体的な形にした一つの答えです。1年半にわたり、コマツインディアの人事責任者のC.Sundararajan様・高橋夏生様をはじめ多くの皆さまと対話を重ね、「現場で本当に役立つ教育とは何か」「日本のものづくりの価値をどう伝えるか」を一つひとつ確認しながら設計してきました。
私たちは、建設と製造の職人技をひとまとめに「ものづくり」と定義しています。そこでは、規律順守・安全衛生・5S・報連相といったソフトスキルと、油圧ショベルの操作や組立工程といったハードスキルの両方が不可欠です。
ソフトスキルは職種を超えて通用する“共通言語”であり、ハードスキルは企業ごとに最適な形が異なります。だからこそ、ソフトスキルと日本語教育はアイティップスが担い、各種ハードスキルはインドで事業展開されている日系企業と連携して磨いていく──これが「スクラム」という名前に込めた意味です。役割を分担するのではなく、お互いの強みを組み合わせ、一人ひとりの若者の成長を支えるチームを組むイメージです。

私たちが目指しているのは、教室だけで学ぶのではなく、現場に限りなく近い環境で「学びながら働く」ことができる実践型キャンパスです。生徒が日本語や日本式の働き方を学びながら、職人としての技術を身につけ、OJTを通じて実際の業務を疑似体験できる。そうした実践的な訓練の場を整えることで、就職後の早期戦力化と、現場での長期的な活躍をサポートしていきます。
この取り組みが、インドの若者にとっては「自分も挑戦してみたい」と思えるきっかけとなり、日本の現場にとっては「安心して任せられる仲間」と出会う機会となることを願っています。そして、今回のコマツインディア様との協働を皮切りに、同じ想いを持つパートナー企業の輪を、これからも広げていきたいと考えています。
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会社概要
会社名 :アイティップス株式会社(英語表記:iTips Inc.)
所在地 :愛知県名古屋市昭和区鶴舞1−2−32 STATION Ai内
設 立 :2022年1月
代表者 :クマール ラトネッシュ
資金調達:プレシードで約5000万円の資金調達を実施し、累計資金調達額は約1億円以上(※)
※エクイティ・デッドファイナンス・補助金の合算額
【共に事業を成長させる仲間を募集しています】
私たちと一緒に事業や組織を成長させる仲間を募集しています。「すべてのがんばる人に、幸せを」というミッションに共感いただき、事業に興味を持ってくださった方や話を聞いてみたいという方は、下記よりご応募ください。
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