政令指定都市初、さいたま市が孤独・孤立対策に傾聴AI活用
〜さいたま市と連携協定を締結し、さいたま市聴いてAI(傾聴AIチャット相談窓口)の実証実験を開始〜
傾聴AI アルゴリズムを開発する株式会社 ZIAI(所在地:東京都渋谷区 / 代表取締役:櫻井 昌佳)は、埼玉県さいたま市(市長:清水 勇人)と連携協定を締結し、孤独・孤立対策を目的とした傾聴 AI チャット相談窓口(聴いて AI)の実証実験を開始します。政令指定都市として初めて、解決策の提示よりも「まず話を聴く」ことに特化した生成 AI を行政の相談支援に活用する取り組みです。深夜でもスマートフォン一つで利用でき、これまで既存の窓口に繋がれなかった市民層へのアプローチを目指します。

◾️背景・目的
埼玉県民の 3 人に 1 人が「孤独を感じている」――法律ができても届かない人々がいる
孤独・孤立は今や、個人の内面の問題ではなく、社会全体で取り組むべき公衆衛生上の緊急課題です。孤独の慢性化は、うつ病リスクの上昇や免疫機能の低下を招き、死亡リスクを最大 26%高めるという研究結果も報告されています(Holt-Lunstad et al., 2015)。
国は 2024 年に「孤独・孤立対策推進法」を施行。内閣府に推進本部を設置し、24 時間相談対応やアウトリーチ型の伴走支援、官民連携モデルの構築を重点計画に明記しました。しかし制度が整備される一方で、構造的な「空白地帯」は残り続けています。既存の窓口の多くは「高齢者」「障害者」「子育て世代」など属性別に設計されており、どの属性にも当てはまらない 20〜40 代の働く世代やケアラーは支援の網からこぼれ落ちやすいのが現状です。加えて、特に若年層の中には「電話が苦手」、「相談対応時間内に時間が取れない」といった心理的・時間的障壁があるケースは少なくありません。
埼玉県の実態調査では、県民の 3 割超が何らかの孤独を感じていることが明らかになっています。特に深刻なのは若年・現役世代で、「孤独感がしばしばある・常にある」と答えた割合は 20 代が 9.5%と全年代で最も高く、男性 20 代では 11.1%、女性 30代では 12.8%に上ります(埼玉県人々のつながりに関する基礎調査)。さいたま市は東京圏のベッドタウン・業務拠点として若年・現役世代が多く、転居や長時間労働による人間関係の希薄化が孤独リスクを押し上げやすい都市構造にあります。今回の実証実験は、法律が描いた理想と、現実に取り残された市民の間にあるこのギャップを埋める一手として取り組みを始動します。
◾️実証実験の概要

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名称 |
さいたま市聴いてAI(傾聴AIチャット相談窓口) |
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期間 |
2026年3月5日(木)〜6月4日(木) |
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対象 |
さいたま市在住・在勤・在学の方 |
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利用方法 |
スマートフォンやPCのブラウザから利用可能(24時間対応) |
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連携協定締結日 |
2026年3月5日 |
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KPI |
相談数・コーディネーション数(AI→自治体への連携数) |
◾️特徴・詳細
POINT 1|心理学の標準尺度で実証済み「ネガティブ感情を約 22%低減する傾聴アルゴリズム」
「聴いて AI」の中核は、ZIAI が独自開発した傾聴・共感アルゴリズムです。心理学の標準的な感情測定尺度を用いた検証において、利用後にユーザーのネガティブ感情が約 22%低減することが確認されています。この AI は「答えを出す」ことより「聴くこと」を優先して設計されており、ユーザーが自分のペースで言葉を吐き出せる体験を提供します。
POINT 2|24 時間 365 日、スマートフォン一つで。時間的・心理的障壁をゼロに
電話相談が苦手な若者世代、深夜しか時間が取れない介護者や共働き世帯など、既存の相談窓口の「相談対応時間」と「形式」によって支援から遠ざかっていた層に向けて、いつでもどこでもテキストで利用できる環境を整備します。一人で抱え込みやすい人ほど、「誰かに話す」最初の一歩を踏み出しやすくする設計が不可欠です。
POINT 3|AI で終わらせない。本人同意のもとで行政と連携する「伴走支援モデル」
「聴いて AI」は相談を聞いて終わりではありません。ユーザーが希望した場合、本人の同意のもとで必要な情報をさいたま市の担当者と連携し、継続的な伴走支援へと繋げる仕組みを実装しています。AI を「入口」、行政を「出口」として機能させるこのモデルは、国が推進する「アウトリーチ型支援」と「官民連携プラットフォーム」の理念を、実装レベルで体現するものとしてデザインされております。
株式会社ZIAI(ジアイ)について
ZIAIは、テクノロジーによる新たな「傾聴体験」の創造に取り組むヘルスケアスタートアップです。自殺対策を目的とした非営利のAI研究機関として設立された後、そこで培われた「傾聴AIアルゴリズム」を社会実装すべく事業会社としてスピンアウトしました。
現代社会では、個人の悩みが複雑化・多様化し、メンタルヘルス懸念が増大しています。さらに、悩みを打ち明けられる居場所や話を聴いてもらえる存在が不足しており、一次予防ができないことで精神疾患や孤独・孤立、自傷・自殺などの社会課題が深刻化しています。
ZIAIは2030年までに、住んでいる場所や年齢、経済的状況に関わらず、誰もがいつでもどこでも悩みを相談できて、必要あればしかるべき情報や機関、専門家につながることができる社会を実現します。
公式ウェブサイト:https://ziai.io/
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