2027年度卒向け「就活生の時に知っておきたかったキャリアの思考法」イベントレポート公開のお知らせ

就活生必見「ビジネスの実情や一流の視座」に向けた就職活動を。内定獲得の「その先」を見据えたキャリアの思考法を公開。

STUDIO ZERO

株式会社プレイド(東京都中央区:代表取締役CEO 倉橋健太)の社内起業組織STUDIO ZERO(スタジオゼロ)は、スローガン株式会社(東京都港区:代表取締役社長 仁平 理斗)が運営するGoodfind 2027主催の連続講演企画「就活生の時に知っておきたかったキャリアの思考法」のイベントレポートを公開いたしました。

連続講演企画「就活生の時に知っておきたかったキャリアの思考法」について

本イベントは「目先の情報から一歩踏み込んで物事の仕組みや実態を知りたい」という強い探求心を持ち、「就職活動のその先を見据えて行動をしたい」という熱意ある、2027年に卒業予定の学生の皆様に向けて、Goodfind2027が企画したオンラインイベントです。

ただ内定を獲得するだけなら「木」だけ見ていても十分だが、ビジネスの実情や一流の視座といった「森」に目を向けた上で就職活動を進めてほしい、という想いで企画された連続講演企画。最前線で活躍する社会人が登壇し、実務の視点やビジネスの潮流を踏まえて「就活生の時に知っておきたかった」と思う思考法や実践知を語り尽くします。夏に向けて就活が本格化する前の今だからこそ、通常の選考対策から一歩先の対策を進めたい方にとって必見の内容となっています。

アジェンダ

19:00 ~ 19:05  オープニング

19:05 ~ 19:15  登壇者紹介

19:15 ~ 20:00  講演・トークセッション

20:00 ~ 20:20  QAセッション

20:20 ~ 20:30  クロージング

イベント当日は2027年に卒業予定の学生の皆さんが集まり、熱量の高いセッションが繰り広げられました。まず仁科より、自己紹介が行われ「30歳、50歳で『こんなことをしたいな』という目標を決め、そこから逆算してキャリアプランを策定してきました」と自身のキャリアを振り返りました。そして現在は、株式会社プレイドで社内起業組織スタジオゼロを立ち上げ、社会にインパクトを与える事業共創に力を入れていることを、その具体例を交えて紹介しました。

さらに「イノベーション的活動を起こしやすくすること」を目指して、東京大学 生産研究所と共同で立ち上げた研究会「アンラーニングフォーラム」や武蔵野美術大学との共同プロジェクト「カルチャーシフトデザイン研究所」の活動詳細についても解説しました。スタジオゼロは、事業共創のみならず産官学の垣根を超えたイノベーションを起こすためのフレームワーク作成や、世の中の時流を捉えて先手を打った連続的なカルチャー更新の可能性の研究も行う組織であることをお伝えしました。

続いてGoodfind緒方氏より、トークセッションに入るにあたり、3つの問いが掲げられました。

変革が求められる背景:AIの進化と人材の再定義

仁科は「これからトークセッションに入るにあたり、これらの問いへの回答は生成AIの加速度的な進化を抜きにはお話しづらいので、現時点で複数の企業役員の方々と会話している『生成AI時代における企業と人材の関係性』について触れてみたいと思います。」と、組織に変革が求められる背景として、生成AIの急速な進化を挙げました。

「生成AIの加速度的な進化によって、従来であれば『流石にここは変えられないのでは?』といった人間のクリエイティビティに関わる表現の一部まで、徐々に刷新されつつあります。」と主観を述べ、AIの進化が企業の人材戦略に大きな影響を与えていることに触れました。さらに「スタートアップ企業の経営層と会話をすると、例えば採用枠を半分に絞って、その分のコストをAI投資に使うといった話も徐々に聞くようになりました。」と、AI投資の拡大により、従来の採用戦略の考え方自体が見直され始めているという点も補足しました。

具体的には「仮に年俸500万円の社員を30人採用しようと当初は考えていた場合、福利厚生や採用コストなどを除いた人件費と社会保険料だけでも大体1.7億円前後のコスト。仮にこのコストの半分を仮にAIに投資して業務生産性改善や新規事業開発に充てた場合、30人を採用した時と比べて、事業成長の速度がガラッと変わるのではないか?」という思考実験的な議論を複数の他社の経営陣との間で意見交換をした事例を取り上げました。当時の会話では「生成AIに投資を寄せた上で、将来の企業のエースになりそうな人材だけを採用した方が、社内コミュニケーションコストや育成コストなどが軽くなる可能性が高いので、多少割り切ってでも将来的にはAI投資に振り切るという考えもアリかもしれない」という話が出ました。そのような世界観が考えられる中で、企業としては改めて「生成AI時代において、なぜ人を採用するのか?どのような人を採用したいのか?入社してもらってからどのような経験を共に積んでいきたいのか?」の言語化を今まで以上にしていく必要があるかもしれないという話をお伝えし、このような大きな変化が起きている現状を踏まえて、具体的なトークセッションに入りました。

問い①:組織の変革が求められ、その成功が難しい理由とは?

A:変革を成功させる鍵「イノベーションのジレンマ」と「アウフヘーベン」

問い①の回答として、仁科から変革を成功させるためのキーワード「イノベーションのジレンマ」「アウフヘーベン」を挙げました。「イノベーションのジレンマ」とは、イノベーションを起こした企業が、その成功体験ゆえに新たな変革を阻害されてしまう現象を指します。かつてイノベーションを起こした大企業は、財力や顧客基盤といった強みがありつつも「勝ちパターンを磨くだけの方が、儲かるという現実があるため『破壊者』にはなれない」これがイノベーションのジレンマだと指摘しました。

いっぽう「アウフヘーベン」とは、対立する要素を統合し、より高次元の概念を創造する思考法です。「AとBの対立構造を冷静に見極めた上で、別解であるCを探ることができることこそがアウフヘーベン的思考です。イノベーションのジレンマを戦略的に乗り越えていくためにも、アウフヘーベン的思考が重要になります。」このような思考法を駆使することで、過去の成功体験を尊重しつつも、新しい価値創造をしていく活動を組織内で推進していく取り組みが増えていくと、変革の成功確率が上がる可能性がある、という説明をしました。

問い②:変革を導く人材に求められる要件とは?

A:変革を導く人材の要件「内発的動機」と「アンラーニング」

問い②の回答として、仁科は変革を導く人材の要件として「内発的動機」と「アンラーニング」を挙げました。「自分自身の根っこにある美学『なぜそれをしたいのか?』や『自分は何に突き動かされる人間なのか?』という、ある種の根源的欲求のようなものが大事」と述べ、内発的動機を持つことの重要性を強調しました。

加えて、変革を起こしていく上で、自分が経験したことが無いテーマに直面することがあるため、その際に自分の過去の成功体験に固執しすぎず、新しい価値観や学びを素直に受け止める「アンラーニング」のスタンスが大事だと補足説明しました。

問い③:答えなき時代に答えを導き出すためには?

A:Whyを大切にし、カオスを楽しもう

緒方氏は就活がHow(手段)に偏っている現状を指摘し、仁科に意見を求めました。

問い③の回答として、仁科は受験勉強の延長線上に就活がある現状に触れつつ「先ほどの内発的動機の説明で触れたように、自分自身がなぜそれをしたいのか?をとことん考えた上で、今自分が向き合っているHowが適切なのかどうかを見極めていくことが大事。内発的動機Whyを大事にして、HowやWhatを柔軟に崩していけるかどうかが鍵となるのでは?」とアドバイスしました。さらに、答えなき時代に答えを作るために大切なこととして「楽しむスタンス」を挙げました。「現代に限らず、これまでの時代もカオスな環境の中でいかに自分なりに楽しみながら日々の物事に向き合うことができるのかが大事になると思いました。そのため、今後の未来が見通しづらいカオスな環境を、あえて楽しんでいくスタンスで向き合っていきましょう。」と述べ、変化を恐れず楽しむことの重要性を伝えました。

Q&Aセッション

イベント後半では、学生からの質問に答えるQ&Aセッションが行われました。

Q:外発的動機と内発的動機のズレをどうすれば押さえていけるのか?

A:内発的動機を明確に定めることができていれば、外発的動機とのズレが一時的に生じたとしても、徐々に自分が考えていた内発的動機に立ち戻ることができるようになると思います。外部の意見や評価も一定大事なこともありますが、自分自身の人生の指針を決めるにあたっては、内発的動機にとことん向き合っていくことで、後悔の少ない人生を歩めるのではないかと思います。

Q:内発的動機が自分の中で納得感を持ってやっていけるものではないと、全ての指針がずれていきそう。その判断基準が知りたい。

A:内発的動機自体が経験値に伴って鍛えられていくものなので、一度決めた内発的動機が自然とアップデートしていくこともあると思います。そのため、まずは現時点で自分自身の中にある内発的動機に向き合って意思決定をした上で、多くの学びを経ていきながら、適宜自分自身の内発的動機と対話していくことが大事だと思います。

自信を持って、変化の時代を歩み出そう

本イベント終盤に、仁科から参加いただいた学生の皆さんに対して「本日は生成AIの進化を前提としたキャリアなどのお話をしましたが、早期から就活というイベントに真剣に向き合い始めている皆さんは、変化に対して挑戦していくマインドが強いと思うので慢心にならないように気をつけながら、自分自身に対する自信を持ちながら就活を楽しんでください。これから始まるインターンシップや採用面接などで上手くいくことも上手くいかないこともあると思います。ただ、あまり一喜一憂せず、『自分自身の人生でどんなことをやってみたいのか?』を常に考えながら、多くのビジネスパーソンの方々と意見交換をして、真剣に楽しむ姿勢でこれからの就活に取り組んでいただければと思います。」とコメントを送りました。

また、緒方氏は「就活をしていると選考落ちをする時もあるので、その際に『自分の価値がないんじゃないか』と思うこともあるかもしれないが、仁科さんの先ほどの言葉を思い出しながら就活に向き合ってほしいです。色々な情報に触れる一方、情報の整理が追いつかずに悩むことが増えるかもしれません。その時には、自分として何を大事にしたいのかに立ち返ることが大切なので、中長期に目線を向けながら、就職活動を楽しんでください。」と語りかけ、イベントを締めくくりました。

今回のイベントでは、企業変革のヒントだけでなく、変化の激しい時代を生き抜くための思考法や、キャリア形成におけるWhyの重要性が語られました。参加者にとって、今後の就職活動、そして社会人としての人生を歩む上で、貴重な学びの機会になったことを願っています。

仲間募集

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会社概要

URL
https://plaid.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都中央区銀座6-10-1 GINZA SIX 10F
電話番号
-
代表者名
倉橋 健太
上場
東証グロース
資本金
-
設立
2011年10月