陸前高田から世界へ。認定NPO法人SETより2社目のスピンアウト、株式会社仁藝(NINGEI)を設立し、創発と越境の事業を開始。
震災復興から14年。「やりたい」が事業として立ち上がり続ける、NPOのエコシステム化への挑戦
岩手県陸前高田市を拠点に、まちづくりと人材育成に取り組んできた認定特定非営利活動法人SET(理事長:三井俊介、以下「SET」)は、主にSETの国内/国際交流や連携事業で培ってきたノウハウをスピンアウトさせ、主に世界的な事業連帯のネットワークづくり、事業連携やCo-Founding、事業創造などを機能とし、国内外のローカル間の関係を様々な方法で繋げ国内外の連帯づくりを促進する、「株式会社仁藝(にんげい)」(代表取締役:岡田勝太、以下「仁藝」)が設立されたことをお知らせいたします。 仁藝は、「Rediscover Humanity.」をキャッチコピーに掲げ、国内外の地域をつなぎ新たな事業を作り出す「SO-HATSU」、国内外に多拠点の滞在拠点を整備しローカルの回遊性をあげる事業「Co-KYO」を行います。

■ 設立の背景:SETのエコシステム化と、株式会社への挑戦
2011年の東日本大震災以降、SETは「人口減少社会におけるまちづくりのモデル」を陸前高田から発信し続けてきました。 14年にわたる活動の中で、SETは単なる一つのNPOから、志を持ったリーダーや事業を次々と社会へ送り出す「プラットフォーム」へと進化しています。2025年春には岩手県北で若者支援を行う「NPO法人miraito」が独立。今回の「株式会社仁藝」はそれに続く、SET発の第2のスピンアウト法人となります。
これまでSET内で育まれた主にSETの国内/国際交流や連携事業で培ってきたノウハウを元にSETの理事でもある岡田勝太が代表となり株式会社仁藝を設立しました。SETとは業務連携しながら、国内外のローカル同士を繋ぎ、NPOが持つ「公益性・信頼」と、株式会社が持つ「スピード・経済合理性」を掛け合わせ、より機動的かつ、コレクティブに課題解決に向けた連携モデルを構築します。
■ 株式会社仁藝(NINGEI.inc)について
Rediscover Humanity. ー その「思い込み」から、あなたを解放する。
仁藝は、「まだ見ぬ世界と、あなたを繋ぐ。」をミッションにしています。社名の「仁藝」は、「仁(Humans)=人と人の間にあるもの」から、「藝(Arts)=育ち合うその様」を意味しています。異なるものが出会い、関係性が結ばれるとき、人は思い込みから自由になれる。人と人の「間(あわい)」から立ち上がる、予期せぬ未来を共に歩むことができると信じています。
【展開する2つの主要事業】
1. SOU-HATSU |Global & Local Co-Creation
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事業内容: 日本のローカルプレイヤーと、アジア・アフリカ・ヨーロッパなど世界中の地域リーダーを繋ぎ、国境を越えた共創プロジェクトや拠点を開発します。
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特徴: 単なる視察や交流にとどまらず、互いの地域課題解決に資する事業開発(ビジネス共創)を行う点が特徴です。
2. Co-KYO|Social Infrastructure & Co-living
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事業内容: 国内外を対象に長期滞在地域に滞在する拠点として新しい暮らしのインフラ作りに取り組みます。様々な人が世界中の地域コミュニティに深く接続できるような拠点を整備していきます。
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特徴: 多拠点を移動し滞在できることに加え、深く地域に入る機会や仕掛けがあることが特徴です

■ 代表メッセージ:仁藝に込めた願い
株式会社仁藝 代表取締役 岡田 勝太
この度、株式会社仁藝(にんげい)を8月27日に設立しました。陸前高田/広田での活動の日々がこの仁藝を誕生させてくれました。活動では人が人と出会い勇気をもらい、人生が開けていくそんな奇跡的な瞬間をたくさん目の当たりにしてきました。仁藝いう社名には、そんな経験から「人間は関係の中で育まれ合う」という願いが込められています。
また、活動中に育まれた国外との連携が結ばれていく中で、世界中で陸前高田市を含む日本の地域と同じような課題で悩んでいるところが増えてきていると実感しました。世界中でコミュニティの解体や地域に根付く生活文化の消失、そして若者のアイデンティティの喪失が起こっています。このような世界において、それぞれの地域だけで問題を解決していくことは困難となっています。だからこそ仁藝ではこれまでSETがやってきたことを大切にしながら、日本の地域と世界の皆さんを繋げ、一緒に連帯できる、プラットフォームづくりをしていきたいです。一歩一歩また新たなチャレンジをご一緒していただけると嬉しいです。
最後に、ここまでSETと共に歩んでくれた全ての皆さんに感謝をお伝えします。新たな仁藝とSETの挑戦を、ぜひ引き続き時に熱く参加いただき、時に温かく見守り応援いただければ幸いです。

■ 会社概要
会社名:株式会社 仁藝(NINGEI.inc)
所在地:岩手県陸前高田市広田町
設立:2025年8月27日
代表取締役:岡田 勝太
資本金:100万円
事業内容:国際交流事業、人材育成・事業開発・マッチング・プロジェクトマネジメント業務 、多拠点滞在できるサブスクリプションの運営等
■SET理事長コメント(仁藝設立にあたり)
このたび、SETから新たに株式会社仁藝が生まれたことを、とても誇らしく、そして心強く感じています。
SETはこれまで14年間、陸前高田というローカルの現場から、「人が育ち、挑戦が循環する仕組み」をつくり続けてきました。その中で、多くの若者や仲間が、自分自身の問いと向き合い、地域や世界とつながりながら次の一歩を踏み出していく姿を見てきました。
仁藝の誕生は、そうした実践の積み重ねが、NPOという枠を越え、新しい形へと自然に発展していった結果だと感じています。
国際交流や事業開発といった分野では、スピード感や経済合理性がより一層求められます。仁藝が株式会社として独立することで、SETが培ってきた思想や関係性を土台にしながら、より自由で機動的に世界とつながる挑戦が可能になると考えています。これは「切り離し」ではなく、公益性を担うNPOと、事業性を担う株式会社が並走する、新しいエコシステムへの進化としたいです。
岡田をはじめ、仁藝のメンバーがこれまで現場で積み重ねてきた経験と覚悟が、これから国内外の地域をつなぎ、まだ見ぬ価値や事業を生み出していくことを心から期待しています。そしてこの挑戦が、「自分のやりたいことを、社会の中で形にしていいんだ」と思える次の挑戦者を生み出していくことを願っています。
SETとしても、仁藝と連携しながら、ローカルと世界を往復し、人と人の間から新しい未来が立ち上がる挑戦をこれからも支え続けていきます。
仁藝、そしてSETの次の章に、ぜひご注目ください。

■ 認定NPO法人SETについて
SETは「一人ひとりの“やりたい”を“できた”に変え、日本の未来にGOODなchangeを起こす」をミッションに掲げ、2011年の東日本大震災以降、岩手県を中心とした地域で若者と住民がともに学び合う仕組みをつくってきました。修学旅行民泊、大学生・社会人プログラム、コミュニティづくり、などを通じて、2024年度は年間5,000人以上が活動に参加。若者の成長と地域の活力を同時に生む“循環型の社会装置”として活動を展開しています。
【団体概要】
認定特定非営利活動法人SET
所在地:岩手県陸前高田市広田町字山田52-6
理事長:三井俊介
設立:2011年3月12日(法人化:2013年6月18日、認定取得:2025年10月16日)
公式サイト: 公式インスタグラム
公式Podcast:Spotyfiy
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【取材に関するお問い合わせ】
広報担当:set.forjapan@nposet.com
電話:0192-47-5747
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