クリエイターワークス研究所『クリエイターの働き方実態調査』続編を発表。コロナ禍でもフル出社するクリエイターは42%。それはなぜ?雇用形態別、広告/SP系とWeb/IT系別で出社の理由を徹底検証。

クリエイターワークス研究所は2022年2月にメディアサイトを立ち上げました。実態調査をベースに、クリエイターやクリエイター採用を行っているクリエイティブ関連企業のための情報発信を行っています。

株式会社ユウクリ

「クリエイターワークス研究所」(運営会社:株式会社ユウクリ│本社:東京都渋谷区、代表取締役:武藤覚)は、「クリエイターがイキイキと働ける世界に」をミッションに、クリエイティブ業界に特化した実態調査を行っている調査機関です。今回は、現在第一線で活躍中のグラフィックデザイナー・Webデザイナーを中心としたクリエイターを対象に、働き方実態調査を行いました。コロナ禍でリモート化が促進されている中、前回の調査ではフル出社をするクリエイターが多いことが判明。今回はその理由について実態を検証していきます。
  • 前回調査報告のおさらい
《2021年クリエイターの働き方実態調査 ① 》コロナ禍2年。クリエイターの働き方は変化した?https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=29)のコンテンツで、現在もフル出社のクリエイターが多いという現状をお伝えしました(下図参照)。

(n=276、単一回答)

さらに、《クリエイターの働き方実態調査②》【雇用形態で比較】【Web,広告で比較】リモートワークはどれくらい浸透している?https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=220)では、広告/SP系のクリエイターがWeb/IT系に比べ、フル出社をしている傾向が見られました(下図参照)。
 

広告/SP系(n=232) Web/IT系(n=153)
  • 「トップまたは上司の命令だから」と答えたクリエイターが40%以上 !
では、リモートワークが進んでいる中、現在もフル出社をしている理由は何なのでしょうか?
今回は、現在の働き方を「フル出社」と回答したクリエイターに聞いてみた結果をインフォグラフィックで表してみました(n=125人)。

(単一回答)

ここでは、「トップまたは上司の命令だから」と答えたクリエイターが40%以上を占める結果となりました。

それよりも驚いたのは、「特に理由はない」が次に多い回答数だったということ。
「会社で働くほうが効率が良い」と無意識にも出社を選んでいるクリエイターも多いのかもしれません。
  • 雇用形態別で比較!それぞれトップが異なる回答に

さらに、どんな属性のクリエイターがそれぞれの項目に回答してくれたのか?もう少し具体的に見ていきたいと思います。
雇用形態別では、それぞれのトップは以下の通りとなりました。


■正社員/契約社員(複数回答可)
 

「トップまたは上司の命令だから」の回答がほぼ半数。
組織で働いている以上、やはりトップや上司からの命令として出社しているクリエイターが多いようです。
一方で、「新入社員、若手社員の育成が必要だから」は最下位となっており、育成面はオンラインでも対応できているクリエイターが多いのかもしれません。

■派遣社員(複数回答可)

「セキュリティが厳しいから」がダントツ40%超えという結果となりました。
正社員/契約社員ではさほど課題として上がっていませんでしたが、派遣だからこそ社内でしか対応できない専門的な業務を任せているというケースもあり、セキュリティ面に十分配慮している派遣先も多いようです。

■パート・アルバイト(複数回答可)

「特に理由はない」がダントツだったのがパート・アルバイトのクリエイター。
そして「その他」も他の雇用形態に比べ、最も多い結果になりました。
コメント欄には、「社内で手作業が必要だから」といった声もあり、出社することで仕事が捗るという認識を持って取り組んでいるクリエイターも多い印象でした。
  • Web/IT系と広告/SP系で比較!携わるジャンルで違いはある?
前述したとおり、前回の《クリエイターの働き方実態調査②》【雇用形態で比較】【Web,広告で比較】リモートワークはどれくらい浸透している?https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=220)で、リモートの浸透が広告/SP系とWebとで違いが現れるか?検証したところ、 広告/SP系の方がフル出社で働いているクリエイターが多いことが分かっています。

では、その理由もまた、 広告/SP系とWebとで違いが現れるか? 検証してみました。

(複数回答可)

■広告/SP系クリエイター
やはり 「トップまたは上司の命令だから」と答えるクリエイターが最も多い結果となりましたが、面白かったのは、「特に理由はない」がWeb/IT系よりも25%も上回っているということ。
コロナ前からの働き方がデザインワークに馴染んでおり、効率的にも出社を選ぶクリエイターも多いようです。

■Web/IT系クリエイター
今回の調査では、「トップまたは上司の命令」「セキュリティが厳しいから」「チームマネジメントが必要だから」「新入社員、若手育成が必要だから」の4項目で Web/IT系の方が多いという結果が出ました。
なかでも、セキュリティ面ではネットワーク管理を徹底している企業も多いことが伺えます。

  • 出社をする理由には、 広告/SP系 、Web/IT系どちらも「会社の考え方」が根底にあり

今回の回答の中で「その他」と答えたクリエイターが案外多くありました。
その中にはより具体的な課題や問題点が隠されているかもしれないため、もう少し噛み砕いてみることにします。

「その他」を回答したクリエイターのコメントを契約的要因、業務的要因、物理的要因、 風習的要因の4つに分類し、 広告/SP系 、Web/IT系 のコメントも識別してみました。

契約的要因では、入社や試用期間のタイミングで出社をしているクリエイターもいれば、そもそもリモートワークを導入していないという回答もありました。
広告/SP系 、Web/IT系ともに半々くらいがこの要因のようです。
 

業務的要因では、「入稿作業」に関わる現場作業といったグラフィックならではの環境が影響し、広告/SP系クリエイターの声が多く挙がりました。
 

物理的要因も、モリサワフォントやシステム設備など、主に広告/SP系クリエイターからの声が多く挙がりました。

風習的要因では、広告/SP系、Web/IT系どちらも「会社の方針」「出社するのが良し」とする会社の考え方のもとで出社しているクリエイターがいることが分かりました。

その背景には、「リモートにする場合、クリエイターのパフォーマンスをどう評価するか?」といった雇い主である経営者の課題も潜んでいるのかもしれません。

  • どんなワードが多かった?テキストマイニングで表してみました

▼続きはこちら

https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=10
*  *  *   *  *  *  *

2021年12月~2022年1月に実施した【計53問】に渡るアンケート項目の調査結果を分析し、今後もクリエイターワークス研究所のサイト内にて、以下のようなテーマ別で実態調査結果を発信してまいります。
・出社とリモートのメリット、デメリットは何?
・社内コミュニケーションみんなどんな工夫してる?
・みんなどんな働き方が理想に思ってる?

など

▼前回の調査報告はこちら
《クリエイターの働き方実態調査①》

コロナ禍2年。クリエイターの働き方は変化した?
https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=29

《クリエイターの働き方実態調査②》

【雇用形態で比較】【Web,広告で比較】リモートワークはどれくらい浸透している?
https://www.y-create.co.jp/CWL/?p=220

  • 「クリエイターの働き方実態調査」の調査概要

調査期間:2021年12月14日~2022年1月4日
調査方法:インターネット調査
調査対象:クリエイティブ業界で活躍中のクリエイター(ユウクリ登録クリエイターも含む):511名
(※クリエイターの内訳:グラフィックデザイナー、アートディレクター、Webデザイナー、Webディレクター、コーダー、エンジニア、マーケター、マネージャー、経営者など)

回答いただいたクリエイターの業態:
メーカー・事業会社 30.9%
IT企業 9.1%
広告代理店 7.7%
コンサルティング会社 4.0%
Web制作会社 6.4%
広告制作会社 18.1%
印刷会社 4.4%
個人事務所 2.7%
その他 16.8%

携わっているジャンル:
IT/Web系 30.1%
広告/SP系 41.5%
ゲーム系 3.1%
映像/音響 2.5%
工業/空間 2.5%
その他 20.2%

  • クリエイターの働き方実態調査を行った経緯

クリエイターワークス研究所は『クリエイターみんながイキイキと働ける世界に』をミッションに、クリエイティブ業界に特化した実態調査を⾏っている調査機関です。
そのミッションを叶えるべく、『「知らない」「見えない」クリエイターのリアルを伝え、クリエイティブ業界に前向きで新しい行動変容が起こす』ことをビジョンとしています。

そして、「前向きで新しい行動変容」のきっかけの一つが、今回の【実態調査】です。


運営元の株式会社ユウクリは、クリエイター(デザイン・Web・広告)のためのエージェントサービスを事業としています。そのため、私たちは登録クリエイターとクリエイティブ関連企業の声をリアルにキャッチできる立場にいます。しかし、その声たちはクリエイティブ業界のリアルを反映しているものの、まだ世の中に届いていないのでは?と感じています。

エージェントとしてその声をニュートラルに世の中に伝えていくことで、クリエイターワークス研究所のミッションをビジョンを一日でも早く叶えていきたい。

その思いで、まず第一弾として『クリエイターの働き方実態調査』を行いました。
今後も3ヶ月に1度のペースで多角的なテーマで実態調査を行っていくとともに、クリエイター向けのオンラインイベントの開催やインタビュー記事コンテンツ発信も行ってまいります。
  • クリエイターワークス研究所とは

クリエイターワークス研究所は2017年に開設し、今まで美大芸大就活実態調査、派遣クリエイター平均時給調査などを行ってきました。(これまでのクリエイターワークス研究所の実績→ https://www.y-create.co.jp/corporate/creatorworks/)2022年からは事業内容を拡充し、現在活躍中のクリエイター(雇用形態問わず)にも幅を広げ、定期的且つ多角的な実態調査を行っていく方針に。それに伴い、ロゴデザイン、サイトも一新しました。
  • 会社概要
・株式会社ユウクリ
・代表取締役社長:武藤 覚
・本社:東京都渋谷区円山町28-3 いちご渋谷道玄坂ビル
・設立:1984年
・事業内容:
デザイナー・クリエイター専門の人材エージェンシー
採用支援(人材紹介・新卒紹介)
業務支援(人材派遣・業務委託)
スポット支援(1日単位のスポット派遣「クリプラス」、短期業務委託)
・コーポレートサイト:https://www.y-create.co.jp/
  • お問い合わせ先
株式会社ユウクリ
クリエイターワークス研究所運営局:宮本
TEL:03-6712-7970
HP:https://www.y-create.co.jp/CWL/
e-mail:cwl@y-create.co.jp

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URL
http://www.y-create.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区笹塚1-55-7 マルエスファーストビル7F
電話番号
03-6712-7970
代表者名
高橋 直道
上場
未上場
資本金
5000万円
設立
1984年05月