異形圧延の技術で切削工程を省略し、省資源化・省コスト化を実現する非鉄異形圧延の量産技術を確立
自動車関連用途を中心に、精密分野から建築分野まで幅広く採用
日本金属株式会社(本社:東京都港区、取締役社長 下川康志、証券コード:5491)は、この度、「非鉄異形圧延の量産技術」を確立したことをお知らせします。従来は切削加工で成型した形状を、異形圧延で加工することで省資源化・省コスト化を実現しました。ステンレス・特殊鋼で培った異形圧延の技術と CAE※の活用により、アルミ・マグネシウム・銅・チタン・ニッケル等の非鉄に展開し様々な要求に対応可能となり、EV関連用途などのニーズに応えていきます。本製品は、第 11 次経営計画「NIPPON KINZOKU 2030」のビジョンに沿い、Multi&Hybrid Material(=多種多様な素材)への展開を図ったものです。
※ CAEとは「Computer Aided Engineering」の略称であり、「ものづくり」における研究・開発工程において、従来行われていた試作品によるテストや実験のかわりに、コンピュータ上の試作品を用いてシミュレーションし分析する技術のこと。
異形圧延は帯板の圧延に三次元的な要素を合わせ、上下左右方向から圧延し、異形断面の形状を量産する技術であり、その最大のメリットは、従来であれば切削加工が必要であった部位が、例えばお客様でのプレス加工によってそのまま目標形状となることにあります。従って切削屑等の発生が抑えられコストの削減とともに、省資源につながります。現在、当社の異形圧延製品は自動車関連用途を中心に幅広くご採用いただいております。
目標とする異形断面の実現にはロール設計が大きな要素を占めており、従来は経験則による試行錯誤によって多大な開発時間・コストを要しました。これを踏まえ、当社ではCAEの活用により開発までの大幅な時間短縮を図っています。非鉄金属の異形圧延においてもこのCAE解析を活用し、極めて短期間での開発・量産に成功しております。今後はマグネシウム・銅・チタン・ニッケル等においても異形圧延技術を用いて、EV関連用途など様々なニーズに応えていきます。
1.特長
- 製品の断面形状、あるいはそれに近い断面形状でご提供が可能です。
- 切削工程の省略、プレス工程の改善、これに伴う加工工程の大幅な削減を実現します。
- 自動車の基幹パーツに採用されています。
2.対応可能材質・サイズ
- 材質:アルミ・マグネシウム・銅・チタン・ニッケル(ステンレス・特殊鋼・普通鋼は従来通り)
- サイズ:板厚:最大8mm×板幅:最大100mm
- 製品形態:定尺切断品・レコード巻・オシレート巻
● 第11次経営計画「NIPPON KINZOKU 2030」のビジョンについて
『人と地球にやさしい新たな価値を共創するMulti&Hybrid Material企業~多種多様な素材を圧延・複合成形することで、最終製品に要求される性能を素材で実現し人と地球の未来に貢献します~』を掲げ、ニーズに適合する多種多様な素材の圧延、異種材(樹脂等)との複合化を目指し、研究開発を進めております。「非鉄異形圧延の量産技術」はこの研究開発の一環として誕生した製品となります。当社では今後も経営計画のビジョンに基づいた研究開発を進めてまいります。
【本リリースに関するお問い合わせ先】
日本金属株式会社 総務部
TEL:03-5765-8100
Mail:soumu@nipponkinzoku.co.jp
【本製品及び技術情報に関するお問い合わせ先】
日本金属株式会社 営業開発部
TEL:03-5765-8110
https://www.nipponkinzoku.co.jp/contact/processed-products
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