「サーキュラーせっこうボード」松坂屋名古屋店改装工事で採用
循環型社会に向けた取り組みを加速
チヨダウーテ株式会社(三重県四日市市、代表取締役社長:平田芳久、以下「チヨダウーテ」)の、廃石膏ボード由来のリサイクル石膏を100%使用した「チヨダサーキュラーせっこうボード」が、株式会社大丸松坂屋百貨店(東京都江東区、代表取締役社長:宗森 耕二、以下「大丸松坂屋百貨店」)の松坂屋名古屋店改装工事で採用されました。大丸松坂屋百貨店が循環型社会の実現に向けた取り組みを強化する中で、100%リサイクル材料を使用している点が高く評価され、2025年4月より改装工事部分では基本的に「チヨダサーキュラーせっこうボード」に置き換えて使用することが決定し、今後も継続的な活用が予定されています。
■背景:建設廃棄物の課題
国内の石膏ボードの廃棄量は増加しており、2023年で200万トン、2047年には300万トンを超えると推定されています。しかしながら、リサイクル率の低さや、管理型最終処分場(埋立処分場)の逼迫が深刻な課題となっています。さらに、国内の火力発電所などから副産される石膏原料は減少しており、現在では年間200万トン以上の天然石膏を海外からの輸入に依存しています。このような状況は、安定供給のリスクや天然資源の保全の観点からも課題となっており、天然石膏に依存しない、廃石膏ボードの再利用が急務となっています。
■製品の特徴と効果
「チヨダサーキュラーせっこうボード」は、廃石膏ボード由来のリサイクル石膏を100%使用しています。また、製造工程で熱源に木質バイオマスボイラーと、再生可能エネルギー由来の電力を利用することで、実質カーボンニュートラルを実現しています。
大丸松坂屋百貨店では、2025年4月から8月までの改装工事において従来の石膏ボードを「チヨダサーキュラーせっこうボード」に置き換える事により温室効果ガス排出量が63.3%削減されています。
本製品は、埋立廃棄物とCO₂排出量の削減を同時に実現する、次世代の建材です。

製品 |
CO²排出量(kg-CO²eq) |
削減率 |
従来の石膏ボード |
6,822(※1) |
|
チヨダサーキュラーせっこうボード |
2,501(※2) |
▲63.3% |
(※1)J-CAT(V2.2)品名:石膏ボードt12.5(コード#5.2-31)の原単位から算出
(※2)EPD認証の数値より算出
■廃石膏ボードの水平リサイクルのスキーム
チヨダウーテは、廃石膏ボードを廃棄物として処理するのではなく、リサイクル資源として活用する提案を行っています。今回の松坂屋名古屋店改装工事では、解体現場で発生した廃石膏ボードを、グループ会社である株式会社トクヤマ・チヨダジプサム※が回収。独自技術の「廃石膏連続結晶大型化技術」により再生した石膏で製造した「チヨダサーキュラーせっこうボード」が改修工事で採用されています。
大丸松坂屋百貨店では、循環型社会の実現に向けた取り組みを強化しており、今回の採用はその方針に合致したものです。このリサイクルスキームを通じて、廃棄物削減と循環型社会の実現に向けた取り組みが進められています。
※株式会社トクヤマとチヨダウーテの合弁会社
チヨダウーテは、持続可能な社会の実現を目指し、廃石膏ボードの水平リサイクルを推進することで、建築業界全体のサーキュラーエコノミー化を牽引してまいります。今後も、製品の改良や新たな技術開発を通じて、環境負荷低減と資源循環型社会の実現に向けた取り組みに貢献してまいります。
チヨダウーテは、グループ基本理念のVISIONに「私たちは完全リサイクル可能な世界で最も環境に優しい石膏ボードと建築ソリューションを提供します。」を掲げております。また、持続可能な社会の構築を経営の重点課題と位置づけ、独自の取り組みとして「CHIYODA VISION ZERO」を進めています。

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