【全国の企業経営者・役員】クラウド会計、導入企業の41.6%が「効率化を実感できず」――1割超は「かえって手間が増えた」。税理士法人が“入れて終わり”の落とし穴を調査

~費用対効果の見えにくさ、データ移行、従来のやり方――導入後の壁を越える「経理の標準化」と「伴走支援」の必要性を提起~

小谷野税理士法人

クラウド会計、導入企業の41.6%が「効率化を実感できず

小谷野税理士法人(所在地:東京都渋谷区、代表者:小谷野 幹雄)は、全国の全国の企業経営者・役員300名を対象に「中小企業経理の実態調査」を実施しました。

インボイス制度や電子帳簿保存法への対応を機にクラウド会計の導入が進む一方、当法人には「導入したのに楽にならない」「かえって手間が増えた」という相談が寄せられています。今回の調査では、クラウド会計利用者の4割超が効率化を実感できていないこと、そして導入後の運用にこそ壁があることが浮き彫りになりました。

【調査サマリー】

• クラウド会計利用者(166名)の41.6%が「変わらない」「かえって手間が増えた」と回答。効果は二極化

• 約3割の企業が「1人経理」または「特定の1人に依存」。経理の属人化(ブラックボックス化)リスクが浮き彫りに

• 月次決算は約3割で11営業日以上かかる、または数か月分をまとめて処理

• クラウド運用の最大の負担は「費用に見合う効果があるか分かりにくい」。次いで「データの整理・移し替え」「今のやり方を変えること」(1〜3位の合計票数ベース)

• 専門家に求める支援は「業務プロセスの見直し」「月次決算の早期化」「経理手順の標準化」など、業務の仕組みづくりに関する支援が上位(一方「特に不要」も34.7%)

【調査結果】

Q1 ふだん、あなたの会社の経理・会計業務は、どのような体制ですか。(単一選択)

Q1 ふだん、あなたの会社の経理・会計業務は、どのような体制ですか。(単一選択)

約3割が「1人経理」または「特定の1人に依存」――経理のブラックボックス化が浮き彫りに

経理・会計業務の体制を尋ねたところ、「経理担当複数で分担」は34.0%(102件)にとどまりました。一方、「経理担当1人に任せている」15.7%(47件)と「複数いるが特定の1人に依存している」13.7%(41件)を合わせると29.3%にのぼり、約3割が特定の個人に頼った体制であることが分かりました。また「該当なし」が24.3%(73件)あり、経営者自身による兼務など、専任者を置けていない企業も含まれると考えられます。そのほか「社内担当+外部も多い」は8.7%(26件)、「経理業務は主に外部に委託」は3.7%(11件)でした。

Q2 あなたの会社では、クラウド会計を使っていますか。使っている方は、最も近い実感をお選びください。(単一選択)

Q2 あなたの会社では、クラウド会計を使っていますか。使っている方は、最も近い実感をお選びください。(単一選択)

クラウド会計利用者の41.6%が「変わらない・手間が増えた」――効果は二極化

クラウド会計の利用状況と実感を尋ねたところ、利用者(「使っていない」「分からない」を除く166名)のうち58.4%(97件)が「入力・集計が大幅に減った」「手間が少し減った」と効果を実感していました。一方で「変わらない」30.1%(50件)、「かえって手間が増えた」11.4%(19件)を合わせた41.6%(69件)は効果を実感できていません。導入するだけでは効率化につながらず、運用次第で成果が大きく分かれている実態がうかがえます。なお、全体の14.3%(43件)が「使っていない」、30.3%(91件)が「分からない」と回答しました。

Q3 月次決算は、ふだんどのくらいの早さで終わっていますか。(単一選択)

Q3 月次決算は、ふだんどのくらいの早さで終わっていますか。(単一選択)

月次決算、約3割が11営業日以上または数か月まとめて処理

月次決算の完了時期は「翌月5営業日以内」18.0%(54件)、「翌月6〜10営業日」19.0%(57件)で、10営業日以内に終わる企業は全体の37.0%でした(「分からない」は33.0%〔99件〕)。一方、「11営業日以上かかる」が21.7%(65件)、「毎月は終わらず数か月分をまとめて対応」が8.3%(25件)あり、合わせて30.0%で遅延・滞留が起きています。

Q4 ここからは、経営の数字の見せ方についてお聞きします。あなたの会社では、売上や利益などの数字を、経営層や関係者にどのくらいの頻度で共有していますか。(単一選択)

Q4 ここからは、経営の数字の見せ方についてお聞きします。あなたの会社では、売上や利益などの数字を、経営層や関係者にどのくらいの頻度で共有していますか。(単一選択)

経営数字を「毎月」共有する企業は約3社に1社。2割超は「ほとんど共有していない」

売上や利益などの数字を経営層や関係者に共有する頻度を尋ねたところ、「毎月共有している」は33.7%(101件)でした。「2〜3か月に1回」16.0%(48件)、「半年に1回」14.0%(42件)、「年に1回」4.7%(14件)と、月次より間隔が空く企業が合わせて34.7%あり、「必要なときだけ」が8.7%(26件)、「ほとんど共有していない」も23.0%(69件)にのぼりました。経営判断に必要な数字がタイムリーに届いていない企業が少なくないことが分かります。

Q5 クラウド会計やその周辺の運用で、いちばん大きな負担は何ですか。大きい順に並べてください。(順位回答)

Q5 クラウド会計やその周辺の運用で、いちばん大きな負担は何ですか。大きい順に並べてください。(順位回答)

最大の負担は「費用に見合う効果が分かりにくい」。次いで「データの移し替え」「今のやり方を変えること」

クラウド会計やその周辺の運用で負担に感じることを順位付けで尋ねたところ、1位に最も多く選ばれたのは「費用に見合う効果があるか分かりにくい」(101票)で、1〜3位の合計でも187票と最多でした。1〜3位の合計では、続いて「データの整理や移し替えが大変」(164票)、「今のやり方を変えるのが大変」(162票)が上位に入りました。なお、「特に大きな負担はない」を1位とした回答も45票(15.0%)ありました。効果が見えにくいことへの不安に加え、データ移行や業務フローの切り替えといった実務の負担が、定着を阻む壁になっていることがうかがえます。

Q6 もし経理や会計の顧問サービスを使うなら、どのような支援があると助かりますか。あてはまるものをすべてお選びください。(複数選択)

Q6 もし経理や会計の顧問サービスを使うなら、どのような支援があると助かりますか。あてはまるものをすべてお選びください。(複数選択)

顧問に求める支援は「業務の見直し」が最多――プロセス見直し・月次早期化・手順の標準化が上位

経理・会計の顧問サービスに期待する支援を複数回答で尋ねたところ、「現状の業務プロセスの見直し」27.7%(83件)が具体的な支援の中で最多で、「月次決算の早期化」23.7%(71件)、「経理手順の標準化」22.0%(66件)、「クラウド会計の導入・定着支援」20.3%(61件)、「定期的な相談」11.3%(34件)が続きました。一方で「特に不要」も34.7%(104件)あり、支援の必要性を感じていない層も一定数存在します。企業が専門家に求める役割は、申告などの従来業務にとどまらず、業務フローの再設計や定着に向けた伴走にもニーズがあることがうかがえます。

【コメント】

今回の調査で、クラウド会計利用者の41.6%が効率化を実感できていないことが分かりました。

原因はツールそのものではなく、導入後の運用にあります。

従来の手順を残したまま導入するだけでは、データの移し替えや二重作業が生じ、費用対効果も見えにくくなります。

また約3割の企業で経理が特定の1人に依存しており、月次決算の遅れや経営数字の共有不足にもつながっています。クラウド会計で成果を出す鍵は、業務プロセスの見直しと経理手順の標準化です。

小谷野税理士法人は「入れて終わり」にせず、月次決算の早期化と、数字を経営判断に活かす仕組みづくりまで伴走支援してまいります。

 

小谷野税理士法人 企画推進部

【調査概要】

・調査タイトル:【全国の企業経営者・役員】クラウド会計、導入企業の41.6%が「効率化を実感できず」――1割超は「かえって手間が増えた」。税理士法人が“入れて終わり”の落とし穴を調査

・調査対象 :全国の企業経営者・役員(計300名) 

・調査期間 :2026年10月23日

・調査方法 :インターネット調査(QiQUMO利用)
・有効回答数 :300名(全国の企業経営者・役員)

 【会社概要 / お問い合わせ先】

・会社名:小谷野税理士法人 

・所在地 :〒151-0053 東京都渋谷区代々木1-22-1 JRE代々木一丁目ビル12・14階 

・代表者 :小谷野 幹雄 

・URL     :https://koyano-cpa.gr.jp/

<本件に関するお問い合わせ先>

・担当部署:企画推進部 

・担当者名 : 鈴木 恵 

・Email   :kikaku@koyano-cpa.gr.jp 

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業種
サービス業
本社所在地
東京都渋谷区代々木1-22-1 JRE代々木一丁目ビル12・14F
電話番号
03-5350-7435
代表者名
小谷野 幹雄
上場
未上場
資本金
-
設立
1996年09月