有限会社三栄水産・有限会社大塚水産 × 株式会社Genki GDC、香川県香川郡直島町で「ハマチ・カンパチ」養殖事業の協業を開始

～【養殖事業第4弾】直島の海を知り尽くした匠と作る、新たな国産魚の調達モデル～

株式会社Genki Global Dining Concepts

2025年12月23日 16時00分

　株式会社Genki Global Dining Concepts （本社 : 東京都台東区、代表取締役社長執行役員藤尾益造」）と、有限会社三栄水産（本社：香川県香川郡直島町、代表取締役：大塚清隆、以下「三栄水産」）・有限会社大塚水産（本社：香川県香川郡直島町、代表取締役：大塚開人、以下「大塚水産」）は、香川県香川郡直島町における「ハマチ・カンパチ」の養殖事業に関する協業を開始しましたので、お知らせいたします。

　直島町は、瀬戸内海の中でも年間を通じて水温が安定して低く潮通しも良いため、ハマチ・カンパチの養殖に最適な海域です。この恵まれた海域環境により、ハマチ・カンパチの安定した成育と高い品質が実現しています。当社はこの優れた環境を最大限に活かし、魚べいをはじめとする当社グループ全店舗で、直島町ブランドの国産ハマチ・カンパチを全国のお客さまへお届けしてまいります。

■ 協業の背景
【日本の水産業が抱える課題と直島町の環境優位性】

　日本の水産業は、地球温暖化に伴う水温上昇による漁獲量の減少など、複数の構造的課題に直面しています。こうした状況下では、養殖地点における水温の安定性が、ハマチ・カンパチをはじめとする中温性魚種にとって極めて重要な要素となります。

　香川県香川郡直島町の海域は、瀬戸内海の中でも年間を通じた水温の変動幅が小さく、将来的な極端高温リスクも低いとされています。加えて、潮流が速く潮通しが良いことから酸素量が比較的高く、病害虫リスクも抑えられるため、ハマチ・カンパチがストレスを受けにくい、安定した育成環境が整っています。

　こうした自然条件は、香川県が誇るブランド魚「オリーブハマチ(※)」の高品質な育成にも最適です。希少性の高いブランド価値に加え、脂ののった身質と繊細な風味を保ちながら成長させることができます。地域特性と魚種特性が高いレベルで調和するこの環境こそが、当社が直島町を新たな養殖適地として選定した大きな理由のひとつです。

※登録商標第5242452号（香川県海水魚類養殖漁業協同組合）

■期待される効果

　本協業では、直島町に設置された生け簀45基で年間約900トン（約18万匹）のハマチ・カンパチを生産し、2026年冬頃から本格出荷を開始する予定です。これに先立ち、2025年12月下旬より、第一弾として、魚べい全店で「直島寒ぶり」を6日間限定で販売する予定です。

　これにより、安心・安全な国産ハマチ・カンパチを当社グループ全店舗で安定的に提供できる体制が整い、お客さま・生産者・当社それぞれに以下のメリットが生まれます。

＜お客さまのメリット＞

・全国どこでも、直島町ブランドの高品質なハマチ・カンパチを安心して楽しめる

・鮮度と品質のばらつきが少なく、より高い価値を体感できる

＜生産者（養殖事業者）のメリット＞

・販路拡大により、地域ブランド「直島町ブランドのハマチ・カンパチ」の価値向上

・安定的な需要を背景に、生産体制の長期的な維持・強化が可能になる

＜当社のメリット＞

・サプライチェーンの強化により、高品質の商品を確実に提供できる体制を確立

・提供メニューの拡充を通じて、ブランド価値および顧客満足度のさらなる向上が期待できる

■ ハマチとカンパチの違い

ハマチとカンパチは似た青魚ですが、生態・味わい・育成環境への適性に違いがあります。

　　　　　　ハマチ・ぶり

　　　　　　　　カンパチ

・成長が早く、比較的育てやすい

・水温15〜25℃を中心とした中温帯で生育

・身に脂がのりやすく、柔らかい食感が特徴

・国内での養殖量が多く、安定した需要がある

・遊泳力が高く、潮通しの良い環境を好む

・高水温に弱く、安定した中温環境が必要

・締まりのある身質で、旨味が濃く、寿司・刺身で人気

・高級魚としての市場価値が高い

　直島町の「年間を通じた安定した低水温」と「潮通しの良さ」は、ハマチの健康な成育にも、カンパチの身質向上の双方にも寄与する、非常に相性の良い環境です。

■ 三栄水産の強み

　三栄水産は、直島の海況を熟知した養殖技術を持ち、潮流や水温に合わせて最適な育成環境をつくり込む点に強みがあります。餌や魚体コンディションを丁寧に管理することで、脂のりが良く、均質な身質を実現してきました。また、ストレスを抑えた出荷・処理工程により刺身用途にも適した鮮度を保持でき、年間を通じた安定供給が可能です。外食企業との共同開発にも柔軟で、品質向上に向けた協働体制を築くことができます。