エネルギー分散型蛍光X線分析装置EA1400の販売を開始
株式会社日立ハイテクサイエンス(取締役社長:伊東 祐博/以下、日立ハイテクサイエンス)は、このたびエネルギー分散型蛍光X線分析装置の新製品EA1400を日本国内向けに販売開始し、今後海外向けにも販売網を拡大します。
近年、環境保全への取り組みとして製造業をはじめとした多くの企業においてRoHS/ELV指令*1やハロゲンフリー*2など環境規制物質の含有量を把握・管理することが必要であり、エネルギー・資源問題を背景としたリサイクルや代替材料開発では、品質や性能に影響する特定元素の含有量をモニタリングするなど、さまざまな分野で徹底した品質管理や工程管理が求められています。こうした中、蛍光X線*3による分析は、他の分析手法と比較して試料形状の影響を受けにくく、容易に固体・粉体・液体の非破壊分析が可能なため、迅速・簡便な元素分析手法としてニーズが高まっています。
エネルギー分散型蛍光X線分析装置は、X線を照射することで試料から発生する蛍光X線を検出し、そのエネルギーと強度から試料に含まれる元素の定性・定量を分析する装置です。このたび販売開始するEA1400には、以下の特長があります。
1. 新型高性能半導体検出器(シリコンドリフト検出器)を採用
蛍光X線分析装置における検出器の種類には比例計数管などもありますが、半導体検出器はエネルギー分解能が非常に高いため、分光器を用いないエネルギー分散型蛍光X線装置にはよく用いられています。EA1400が搭載している半導体検出器は、従来からの特長である高計数率*4を維持しながら分解能をさらに高め、かつ広いエネルギー帯での量子効率も向上させました。それにより、蛍光X線エネルギーが高めの元素であるパラジウム、カドミウムやスズ、バリウム、アンチモンなどの検出性能は従来機種と比較して約2倍向上し、より迅速な元素分析が可能となり、当社歴代の蛍光X線分析装置の中で最も高感度な装置として、高精度、高スループット分析を実現しています。
2. 試料観察と照射X線の同軸光学系の採用
従来の装置において、これまで測定部位に対して斜め下側から試料にX線を照射した場合、試料に埋没した異物や凹凸のある試料分析では、測定部位を試料台と同じ高さになるように加工し測定する必要がありました。EA1400では、透明のコリメータ*5ブロックと反射板を用いることで照射X線と試料観察カメラが捉える光線を同軸とする構造にし、正確に測定部位へX線を照射でき、加工しにくい試料をそのままの状態で分析することが可能となりました。
3. 品質管理、工程管理の作業性に優れたソフトウエア
従来、環境規制物質測定の際にユーザビリティ面での評価を得ていたソフトウエアは、EA1400による異物分析にも適用範囲を拡大し、測定の簡便性を向上させました。
日立ハイテクサイエンスは、これからも蛍光X線をはじめとする各種分析技術を駆使した分析装置・検査装置を提供し、お客様のさまざまな環境規制物質の検査ニーズにお応えしていくとともに、地球環境の保全に貢献いたします。日立ハイテクグループは、「分析技術」をベースにバイオ・メディカル分野、安心・安全分野などでお客様の先端ニーズをいち早く捉え、専用市場に特化したソリューション創出とワールドワイドでの事業拡大をめざし、今後も個別化・高度化するお客様の課題にフォーカスした装置を開発・提供してまいります。
*1 RoHS/ELV指令:電気、電子機器や廃自動車における特定有害物質の使用制限。
*2 ハロゲンフリー:電子製品中に含まれるハロゲン化合物の使用制限。
*3 蛍光X線:1次X線を照射したときに試料から発する特定のエネルギーを持った特性X線。
*4 計数率(cps):X線検出器の単位時間あたりの処理能力(Count Per Second)。
*5 コリメータ:X線管球と試料の間に取り付けられる部品。一般的には金属ブロックに大小の穴をあけたもの。放射状に広がるX線を金属ブロックで遮蔽し、穴の開いたところは遮蔽することなく試料に向かってX線が照射される。
エネルギー分散型蛍光X線分析装置は、X線を照射することで試料から発生する蛍光X線を検出し、そのエネルギーと強度から試料に含まれる元素の定性・定量を分析する装置です。このたび販売開始するEA1400には、以下の特長があります。
1. 新型高性能半導体検出器(シリコンドリフト検出器)を採用
蛍光X線分析装置における検出器の種類には比例計数管などもありますが、半導体検出器はエネルギー分解能が非常に高いため、分光器を用いないエネルギー分散型蛍光X線装置にはよく用いられています。EA1400が搭載している半導体検出器は、従来からの特長である高計数率*4を維持しながら分解能をさらに高め、かつ広いエネルギー帯での量子効率も向上させました。それにより、蛍光X線エネルギーが高めの元素であるパラジウム、カドミウムやスズ、バリウム、アンチモンなどの検出性能は従来機種と比較して約2倍向上し、より迅速な元素分析が可能となり、当社歴代の蛍光X線分析装置の中で最も高感度な装置として、高精度、高スループット分析を実現しています。
2. 試料観察と照射X線の同軸光学系の採用
従来の装置において、これまで測定部位に対して斜め下側から試料にX線を照射した場合、試料に埋没した異物や凹凸のある試料分析では、測定部位を試料台と同じ高さになるように加工し測定する必要がありました。EA1400では、透明のコリメータ*5ブロックと反射板を用いることで照射X線と試料観察カメラが捉える光線を同軸とする構造にし、正確に測定部位へX線を照射でき、加工しにくい試料をそのままの状態で分析することが可能となりました。
3. 品質管理、工程管理の作業性に優れたソフトウエア
従来、環境規制物質測定の際にユーザビリティ面での評価を得ていたソフトウエアは、EA1400による異物分析にも適用範囲を拡大し、測定の簡便性を向上させました。
日立ハイテクサイエンスは、これからも蛍光X線をはじめとする各種分析技術を駆使した分析装置・検査装置を提供し、お客様のさまざまな環境規制物質の検査ニーズにお応えしていくとともに、地球環境の保全に貢献いたします。日立ハイテクグループは、「分析技術」をベースにバイオ・メディカル分野、安心・安全分野などでお客様の先端ニーズをいち早く捉え、専用市場に特化したソリューション創出とワールドワイドでの事業拡大をめざし、今後も個別化・高度化するお客様の課題にフォーカスした装置を開発・提供してまいります。
*1 RoHS/ELV指令:電気、電子機器や廃自動車における特定有害物質の使用制限。
*2 ハロゲンフリー:電子製品中に含まれるハロゲン化合物の使用制限。
*3 蛍光X線:1次X線を照射したときに試料から発する特定のエネルギーを持った特性X線。
*4 計数率(cps):X線検出器の単位時間あたりの処理能力(Count Per Second)。
*5 コリメータ:X線管球と試料の間に取り付けられる部品。一般的には金属ブロックに大小の穴をあけたもの。放射状に広がるX線を金属ブロックで遮蔽し、穴の開いたところは遮蔽することなく試料に向かってX線が照射される。
■「蛍光X線分析装置EA1400」に関する仕様
型式 : EA1400
測定対象元素 : 11Na~92U
コリメータ : 1, 3, 5 mmΦ(3種自動切換え)
1次フィルタ : 4種5モード自動切換え
試料室雰囲気 : 真空(オプション)、大気
検出器 : 液化窒素不要 シリコンドリフト検出器
装置本体寸法 : 520(W) × 600(D) × 445(H) mm
重量 : 約69 kg
試料室寸法 : 304(W) × 304(D) × 110(H) mm
■製品ウェブサイト https://www.hitachi-hightech.com/hhs/product_detail/?pn=ana-ea1400
■価格(本体・税別) 950万円〜 / ■年間販売目標台数 100台/年
■お問い合わせ先
株式会社日立ハイテクサイエンス
事業本部 マーケティング部 [担当:篠原] 電話:090-2405-4693(直通)
営業本部 XR営業部 [担当:弥永(いよなが)] 電話:080-5902-3803(直通)
〒105-6411 東京都港区虎ノ門一丁目17番1号 虎ノ門ヒルズビジネスタワー
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像