危機がもたらす情勢の再構築!2022年のエネルギー転換への投資は1兆1,000億米ドルの記録的な水準に!
世界はこれまで何度かエネルギー危機を経験してきましたが、以前の危機は、主に原油に影響する単独したものとも言えます。インフレを加味すると、1979年と2008年のショック時の原油価格は、それぞれ原油換算すると1バレルあたり約119米ドルと127米ドルでした。これに対し、2022年の原油価格は1バレル当たり平均93米ドルになるとされています。しかし、天然ガスと石炭の価格は、それぞれ原油換算で1バレルあたり170米ドルと61米ドルと推定され、過去最高を記録し、エネルギー価格が世界中で上昇しています。
一方、現在の危機は再生可能エネルギーへの新たな潮流をもたらしています。エネルギー安全保障の必要性と燃料価格の変動の少なさから、再生可能エネルギー技術の導入が支持され、2022年には記録的な投資が行われました。世界の多くの国では、危機を受けて自然エネルギーの利用を奨励し、クリーンエネルギーに関する目標に向け推進しています。例えば、EUのRePower政策、米国のインフレ削減法、中国の再生可能エネルギー計画、日本のグリーントランスフォーメーション(GX)など、各国政府は重要な新政策や政策変更を発表しています。
また、再生可能エネルギー技術は競争力を増し、エネルギー転換への投資総額は、2022年には1兆1,000億米ドルとなり、1年前の8,490億米ドルから増加しました。再生可能エネルギーへの投資は、今後も伸び続けると予測されています。
本レポートでは、エネルギー価格の概要と消費者への影響、ロシア・ウクライナ戦争開始以降のエネルギー貿易の再編成、再生可能エネルギー移行への危機の影響など、エネルギー危機が世界的に及ぼしている影響を探っています。
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