ワイヤレスイヤホンなど、ウェアラブル機器の小型化・電池容量増加に貢献する、VCSEL搭載の小型近接センサ「RPR-0720」を開発
2.0mm×1.0mmサイズの小型近接センサ
ローム株式会社(本社:京都市)は、ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなどウェアラブル機器を中心に、着脱検知や近接検知を必要とする幅広いアプリケーションに向けて、2.0mm×1.0mmサイズの小型近接センサ「RPR-0720」を開発しました。
新製品は、LEDよりも指向性の狭いVCSEL(*1)を発光素子に、センサICを受光素子に採用した光学式センサモジュールです。ローム製素子を用いたモジュールの構造最適化によって小型サイズを実現しており、従来品からの面積を約78%削減しました。また、搭載するVCSELの入力電圧が2.7V~4.5Vと広いことから、リチウムイオンバッテリー使用時に周辺の昇圧回路(例:1個の昇圧用電源IC、3個のコンデンサ、1個のコイルなど)が不要となるため、アプリケーションの小型化や電池容量の増加につながるスペース確保に貢献します。これらの特長により、ワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなどウェアラブル機器の着脱検知用途はもちろんのこと、幅広いアプリケーションでの各種状態検知用途にも適しています。
新製品は、2023年7月から量産(サンプル価格 300円/個:税抜)を開始しています。新製品ならびに評価ボードのインターネット販売も開始しており、コアスタッフオンラインやチップワンストップなどから購入することができます。
今後もロームは、特長ある発光・受光素子を組み合わせて、顧客ニーズを満たすセンシング製品を開発することで、さまざまな機器の省エネや利便性向上に貢献していきます。
<背景>
近年、IoT機器の普及に伴い、重要な役割を担うセンサデバイスには小型化や高機能化が求められています。ロームは、発光素子と受光素子をワンパッケージ化した近接センサをラインアップしており、その応用力の高さからモバイル機器から産業機器まで、幅広いアプリケーションで多くの採用が進んでいます。特にウェアラブル機器では、高機能化による部品点数増加やデザイン性向上に対応可能な小型センサデバイスの要望が高まっているため、VCSELとセンサICを一体にした小型近接センサを開発しました。
<製品ラインアップ>
https://www.rohm.co.jp/products/optical-sensors/reflective-type-photosensors/rpr-0720-product
<アプリケーション例>
光の反射を利用して状態を検知する用途の幅広いアプリケーションに採用可能です。
ワイヤレスイヤホン、スマートウォッチ、ゲーム機コントローラ、VRヘッドセットなどでの着脱検知
プリンタ、コピー機、シュレッダーなどOA機器での紙検知
電子タバコのカートリッジ装着検知、液体検知
スマートフォンやノートパソコンなど各種状態検知
<評価ボード情報>
ロームでは、小型近接センサ「RPR-0720」をすぐに評価していただくために、評価ボード「RPR-0720-EVK」も提供しています。
ロームの公式Webサイト上にて、評価ボードのユーザーガイドを公開しています。
<インターネット販売情報>
販売開始時期:2023年7月から
販売ネット商社:コアスタッフオンライン、チップワンストップ
それ以外のネット商社からも順次発売していきます。
<用語説明>
*1) VCSEL
Vertical Cavity Surface Emitting LASER(垂直共振器面発光レーザー)の略称。レーザー光源の一種で、表面から直接光を放出することができる半導体レーザー。従来は通信用途で採用されていたが、近年ではセンシングシステムの発光部光源としても採用されている。
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