NICTより光無線通信向け「可搬用小型光アンテナ」受注
~ 安全・安心な新たな無線通信環境の実現を目指した研究開発を支援 ~
株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:高野 俊也(こうの としや)、以下 東陽テクニカ)は、国立研究開発法人情報通信研究機構(以下 NICT (エヌアイシーティー))より、ドイツ・DiGOS(ディーゴス)社製「可搬用小型光アンテナ」を2022年10月に受注したことをお知らせいたします。当アンテナシステムは、NICTネットワーク研究所ワイヤレスネットワーク研究センター宇宙通信システム研究室でレーザー光を用いた光無線通信の研究開発のための光地上局テストベッド(試験用環境)として設置される予定です。
(「可搬用小型光アンテナ」イメージ)
- 背景/概要
NICTネットワーク研究所ワイヤレスネットワーク研究センター宇宙通信システム研究室では、このような課題を解決するために、光衛星通信や光無線通信技術を活用し、無線通信のサポートと、宇宙と地上を統合したネットワークの実現を目指して研究開発を行っています。この光無線通信に関する研究開発において、さまざまな通信ケースや衛星量子暗号(※1)通信技術の実証事業に向けて、光無線通信の通信機会を確保するために光地上局テストベッド(試験用環境)を構築する計画が進められており、東陽テクニカが提案した「可搬用小型光アンテナ」のシステムがこのテストベッドに採用されました。
東陽テクニカは国内において、地上から衛星までの距離をレーザー光で測定する衛星レーザー測距(SLR, Satellite Laser Ranging)システムの販売実績があり、当アンテナはSLRの小型製品「miniSLR」を光通信向けに転用したシステムになります。
東陽テクニカは、SDGs優先課題の一つに「技術革新と産業発展への貢献」を掲げています。「Society5.0」が描くような、人々の暮らしをより快適にし、あらゆる社会課題を解決する社会を実現するためには、通信技術の革新が不可欠です。今後も、光無線通信向けソリューションの提供などを通して、技術革新と産業発展を支え続けます。
※1 量子力学の理論をもとにした技術であり、解読されるリスクがほとんどないとされる暗号方式。
- 主な特長
- 運搬が可能な設計で、設置場所の移動が可能
- 「miniSLR」の技術を応用し、小型化を実現 ※サイズ(目安):2,300 X 1,350 X 2,100 (mm)
- さまざまな光学系機器やモデムなどの搭載が可能、多様な研究に適応できる設計
関連製品サイト:https://www.toyo.co.jp/emc/products/detail/SLR
<DiGOS Potsdam GmbHについて>
DiGOS社は2015年にドイツ・ポツダムで設立され、それ以来、衛星レーザー測距、宇宙デブリレーザー測距、測地や光地上局分野でシステムインテグレーションを行っているエキスパートです。ターンキーのレーザー測距局からオーダーメイドのデバイスまで、顧客がもつさまざまな課題を解決し、効率的でユーザーが使いやすく、経済的なソリューションを提供しています。GFZ(ドイツ地球科学研究所)やESA(欧州宇宙機関)をはじめ、世界のさまざまな宇宙関連機関や研究機関との協業や納入実績があります。
DiGOS Potsdam GmbH Webサイト:https://digos.eu/
<株式会社東陽テクニカについて>
東陽テクニカは、1953年の設立以来、最先端の“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、技術革新に貢献してまいりました。その事業分野は、情報通信、自動車、エネルギー、EMC(電磁環境両立性)、海洋、ソフトウェア開発、ライフサイエンス、セキュリティなど多岐にわたります。5G通信の普及、クリーンエネルギーや自動運転車の開発などトレンド分野への最新の技術提供に加え、独自の計測技術を生かした自社製品開発にも注力し、国内外で事業を拡大しています。最新ソリューションの提供を通して、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の発展に貢献してまいります。
株式会社東陽テクニカ Webサイト:https://www.toyo.co.jp/
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