【日華化学株式会社 デミ コスメティクス】植物オイルと植物エキスによる毛髪成長促進効果を発見
毛根を活性する育毛製品、スカルプケア製品の開発に期待
■ 本研究のポイント
・髪のヘアサイクルの中で毛髪の成長期に毛根が脂肪層に潜り込む現象から、素材選定では油性成分に着目
・エゴマオイル・ルイボスエキスの組み合わせが育毛関連遺伝子の発現を促進し毛根活性化の機能を高めることを発見
■ 研究の背景
不規則な生活やストレス等の社会環境、食生活の変化により、抜け毛や脱毛、細毛、薄毛の悩みは、壮年男性だけでなく世代や性別を問わず広がっており、育毛促進、脱毛予防等を目的とした頭皮頭髪用の製剤開発がますます期待されています。
日華化学では日本人の地肌と毛髪を40年以上にわたって研究し続け、あらゆる年齢の人に10代のような美しい髪を蘇らせるために基礎研究ビジョン「すべての人に10代の髪を生やす」を掲げ研究活動に取り組んでおります。毛髪の成長促進効果を有する機能性成分探索を目的として、毛髪再生研究に取り組む理化学研究所と共同研究を実施しました。
■ 共同研究概要
共同研究では髪のヘアサイクルの中で毛髪の成長期に毛根が脂肪層に潜り込む現象から、素材選定では油性成分に着目し、新たな育毛成分の発見を目指して成分探索を行いました。理化学研究所が保有する評価系によりα-リノレン酸を含むエゴマオイルなどの植物オイルやルイボスエキスなどの特定の植物エキスにおける毛幹長上昇の有意性を確認し、日華化学の育毛素材探索および機能性確認技術のノウハウを生かし検討を進めた結果、α-リノレン酸を含むエゴマオイルとルイボスエキスの組合せが、すでに育毛効果が確認されているミノキシジルやアデノシンと同等に毛髪の成長を制御する育毛関連遺伝子(※1,2)の発現を促進し、毛根活性化へと導く機能を高めることを発見しました(図1)。
また、本研究成果から、日華化学と理化学研究所は共同で当オイル、当エキスの組合せの育毛効果において特許出願を行いました。
■ 今後の展開
日華化学では、本研究にて確認された成果を活かし、これらの組合せ成分を配合した多くの髪の悩みを抱える人々に向けた育毛商品、スカルプケア商品の開発を目指します。
(図1)植物オイルと植物エキスによる毛髪成長促進効果
※1 毛乳頭細胞から産出され、毛母細胞に作用し、毛母細胞の増殖・分裂を促すことで毛幹を成長させ、毛髪の太毛化を維持・促進させる細胞成長因子「FGF-7」
※2 毛乳頭細胞から産出され、毛母細胞の毛幹や内毛根鞘細胞への分化を担い、毛髪を抜けにくくする因子「Wnt10b」
■日華化学株式会社 デミ コスメティクス「毛髪科学研究所」について
毛髪科学研究所は、1984年に設立されてから約40年にわたり毛髪・頭皮の研究に取り組んでいます。日本人の毛髪・頭皮を科学的に分析・研究すると共に、薬剤や成分についても研究し、画期的な商品開発に繋げています。
これまでに、ヘアケア剤、スタイリング剤、スカルプケア剤、ヘアカラー剤、パーマ剤などデミ コスメティクス独自の処方を数多く生み出してきました。 また、研究所内だけではなく各研究機関と共同研究、商品開発を実施したり、髪のスぺシャリストでもある美容師とも深く連携したりと、より良い商品をつくるため、深い探求を続けています。
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