神戸大発スタートアップ・IGS/Bリーグ所属プロバスケチーム・神戸ストークス試合会場で世界初・次世代型セキュリティゲートの実証実験を実施
〜観戦環境のセキュリティ強化に向け、神戸市発・課題解決プロジェクトに採択〜
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神戸大学発スタートアップ・株式会社 Integral Geometry Science(以下「IGS」)は、Bリーグに所属するプロバスケットボールクラブ「神戸ストークス」と連携し、危険物の検知ができる次世代型・セキュリティシステムBeyond AI「ウォークスルー型セキュリティゲート」の実証実験を2024年12月7日(土)・8日(日)の2日間、神戸市立中央体育館にて実施しました。また本実証実験は、神戸市発の課題解決プロジェクト 「So-I(KOBE BUSINESS PROGRAM)地域課題解決コース」に採択されました。
【実証実験について】
■実施の背景
現在、神戸ストークスは興行時に、入場口にて来場者の手荷物検査を実施していますが、2025年4月4日に開業を控える新アリーナ「GLION ARENA KOBE」では、来場者の利便性向上と運営の効率化に向け、手荷物検査の簡素化が課題となっていました。
このような課題を受け、スポーツ観戦環境におけるセキュリティ強化を目的に、Bリーグ所属プロバスケットボールクラブ「神戸ストークス」と神戸大発スタートアップ・IGSが連携し、次世代型・セキュリティゲートの実装を見据え、実証実験を行いました。
■概要
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内容:「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25シーズン 第11節 神戸ストークスVSアルティーリ千葉」にて、ゲートを設置し実際に運用
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日程:2024年12月7日(土)・8日(日)
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場所:神戸市立中央体育館
■IGS社が開発するセキュリティゲートについて
現在、国内で、銃撃事件や交通機関やライブイベント会場における殺傷事件が発生しています。このような状況を受けIGSは、公共交通機関やイベント会場など大勢の人が集まる場でもウォークスルーで危険物を検知できるセキュリティゲートを開発しました。
本機は、世界初となる“物体内透視技術”(*)をコア技術とした屋外における環境電磁界の影響を含めて場の方程式を解析的に解き、遠方の場の分布を映像化する技術と、超高感度検出器の複合により、通行人が隠し持つ凶器を検出することが可能です。
(*)参照:nature portfolio「Discovering a theory to visualize the world」
<特徴>
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ウォークスルーで検査時間が短く、リアルタイムでの高精度な検知・誤検知率の低さを実現し、混雑する場所・時間帯でも人の流れを止めないスムーズな検査が可能
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壁や床に埋め込み、通行を妨げることなく大勢の通行人の検査が可能
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金属製かばん内や、体内に隠された銃や刃物のような危険物を透視
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特殊な計算処理により検出対象の危険物のみを抽出し識別
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X線を使用しないため、被ばくリスクがなく、人体や周辺機器への影響がない
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■実証実験の様子
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■実証実験の成果
2日間で2,000人超の危険物検査を実施し、カバンや脇の下などに銃やナイフなどを所持した疑似犯罪者については、100%検知することに成功しました。さらに、本機は解析解による計算処理により秒速200人まで検査可能です。本実証実験では1秒間に2人通過し、全ての通過者をリアルタイムで検査することができました。
これらの結果からセキュリティゲートの導入により、危険物がイベント会場に持ち込まれることを防ぎつつ、人の流れを阻害しないスムーズな会場への入場も両立できることが実証されました。
【神戸市発の課題解決プロジェクト「So-I(KOBE BUSINESS PROGRAM)地域課題解決コース」への採択について】
本実証実験は、神戸市がスタートアップ等と協働で本市の地域・行政課題を解決するプロジェクト「So-I(KOBE BUSINESS PROGRAM)」の「地域課題解決コース」に採択されました。
「So-I 地域課題解決コース」は、2025年4月4日に神戸で開業を控える新アリーナ「GLION ARENA KOBE」への実装を目指し、先進的な技術を持つ共創パートナーを募集するものです。
■「So-I 地域課題解決コース」の課題:興行時の安全性確保を目的とした手荷物検査の簡素化
興行時には、入場口にて来場者の手荷物検査を実施しますが、来場者の利便性向上と運営の効率化に向けて、人を介さずとも手荷物検査が行える新技術を募集していました。
神戸市の支援を受け、市民が誇れる場づくりを共に目指してまいります。
※詳細は下記URLをご確認ください。
URL:https://www.city.kobe.lg.jp/a14333/press/576557645140.html
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【各社からのコメント】
■株式会社ストークス(神戸ストークス運営会社) 代表取締役 渋谷 順氏
<コメント>
IGS様の次世代型セキュリティゲートは、入場スピード向上と運営スタッフのリスク低減を低リソースで実現できるサービスとして、実際の会場での実証実験でも、2日間で2,000人以上の危険物検査をリソースかけずにスムーズに行うことができました。今回の実証実験の成果を基に、アリーナでの快適な観戦環境の確立に向けてよりブラッシュアップをしてまいりたいと思います。IGS様の技術がさらに向上され、我々のような施設・興行運営者にとって魅力的なサービスとして世の中に広まっていくことを期待しています。
(神戸ストークス公式サイト https://www.storks.jp/)
■神戸大学 数理・データサイエンスセンター教授 兼
株式会社Integral Geometry Science 代表取締役 木村 建次郎
<コメント>
この度、神戸ストークス様のご協力の元、実証実験を実施させていただき心より嬉しく思っております。当社は応用数学の未解決問題を解決し、その成果を次世代型のスーパーセキュリティゲートに搭載することで、より安全安心な社会を実現提供することを目指しております。当社のスーパーセキュリティゲートは被ばくすることなく、鞄、バックパック、スーツケースなど人が持ち歩くあらゆるもの、もしくは体の中に仕込まれた場合でも、拳銃や刃物といった危険物の存在を非破壊映像化し、危険度を判定することができます。この技術が普及することによって、罪のない多くの命が失われることを未然に防ぐことができると確信しております。
【株式会社Integral Geometry Science(IGS)について】
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IGSは、いままで誰もみることができなかった隠された世界を可視化するテクノロジーを研究開発・事業化する会社です。未知の世界を可視化するためには、外の世界から波動を送り込み、内部で跳ね返りを繰り返し外の世界に漏れ出た波紋を観測・解析し、映像を創りだす必要があります。この作業は、「波動散乱の逆問題」とよばれ、極めて困難な応用数学史上の未解決問題とされてきました。IGS創業者である木村建次郎博士は、2012年にこの問題を世界で初めて解くことに成功し、「散乱の逆問題の解法及び画像化法」を確立。日米中欧世界各国で認められ、特許を取得しました。この研究成果を、医療・エネルギー・インフラ・セキュリティなど様々な分野において社会実装するため、2012年にIGSが設立されました。同社は神戸大学インキュベーションセンターに研究開発拠点を置き、透視技術の研究開発と実用化に取り組んでいます。
ホームページ:https://www.igs-group.com/
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