NPOカタリバ、8/20〜21に、全国の高校生たちが取り組む実践型探究学習を発表するオンラインイベントを開催
2022年4月から始まる「総合的な探究の時間」に向けて準備をスタートしたい教員の方へ
認定特定非営利活動法人カタリバ(本部:東京都杉並区、代表理事:今村久美、以下 カタリバ)は、8月20日と21日の2日間、実践型探究学習プログラム「マイプロジェクト」に参加する高校生たちが、自分たちのプロジェクトの進捗を発表し合うイベント「全国高校生マイプロジェクトフェスin Summer」をオンラインで開催します。そして、来年度から始まる「総合的な探究の時間」の準備を進める教員の皆様と、報道関係者の皆様向けに、現在の探究学習の実践に関するリアルな情報収集の場としてご活用いただけるよう公開することを決定しましたのでお知らせします。
■約6割の教員が「これから準備を始める」、授業準備に不安も
2022年度から高校の必履修科目となる「総合的な探究の時間」。今年の5月時点で報告された調査によると、新学習指導要領の施行まであと1年となる中、60%もの教員が、総合的な探究の時間に向けての準備を「していない」もしくは「これから始める」と回答しています(※1)。
準備をしていない理由として多く挙げられたのは「カリキュラムがわからない(30%)」「何から始めていいのかわからない(21%)」、そして不安に感じていることとしては下記の内容が挙げられました。
- 生徒の学習テーマを主体的に設定させること:35%
- 評価の方法:35%
- 授業準備にかかる時間:30%
- 探究学習を教科の学習に関連づけること:29%
- 具体的な取り組み内容:28%
- 主担当教科・科目に対する負担:27.5%
- 生徒の「総合的な探究の時間」への関わり方:23.5%
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000065750.html
これによると、教員が不安に感じていることは、評価や準備にかかる「教員側の負担」という視点と、生徒がどのように主体性をもって参加していくことができるのかという「生徒側の関わりや反応に関する不安」という視点が見受けられます。
探究学習の具体的なノウハウや事例が情報共有される仕組みもまだ発展途上である今、担当教員が一人でこれらの様々な不安を抱えている状況も少なくありません。
■2013年から始まり、現在全国で1万人以上の高校生が参加する探究学習「全国高校生マイプロジェクト」
カタリバは2013年から、身の回りの課題や関心をテーマにプロジェクトを立ち上げ、実行することを通して学ぶ実践型探究学習プログラム「全国高校生マイプロジェクト(以下、マイプロジェクト)」を実施してきました。岩手県大槌町で始まったこの取り組みは、昨年度では日本全国から4,905プロジェクト、13,743名の高校生が参加するプログラムとなりました。
また、環境や課題が共通する学校同士で探究カリキュラムを相談する「カリキュラム相談会」、地域を跨いで小規模校がオンラインで連携しながら探究学習を推進する「学校横断型探究プロジェクト」などの取り組みも始まり、実践に取り組む生徒だけでなく学校や地域へのサポートも行っています。
変化の激しい時代だからこそ、与えられたものや答えのあるものに向き合うのみならず、自ら課題を発見し、実社会の中で様々な人と関わりながら問題を解決していく力を育むことが重要であると考え、各地域の学校や教育支援団体と連携しながら探究学習の推進に取り組んでいます。
■実践型探究学習に取り組む生徒たちの発表の場を、教育関係者向けに一般公開
毎年3月に開催されている「全国高校生マイプロジェクトアワード」に向けたキックオフの場として、今年度は、初めての夏イベント「全国高校生マイプロジェクトフェスin Summer(サマフェス)」を開催いたします。既にプロジェクトが進んでいる生徒も、まだ始めたばかりの生徒も、取り組みの進度はそれぞれですが、全国各地の高校生や社会人サポーターと出会い、プロジェクトに対するアドバイスをもらいながら、生徒たちのモチベーションを高めていく機会を提供できたらと思い企画しています。
本イベントは生徒たち向けの場ではありますが、来年度の授業準備を進める全国の先生方にこの場を公開することで、生徒たちのリアルな声が届き、冒頭の調査で挙げられていた「生徒側の関わりや反応に関する不安」の払拭につながったり、少しでも具体的な授業や推進のイメージにつながればと思い、今回教育関係者の皆様へ一般公開する運びとなりました。
生徒によるプロジェクト発表「本祭ー高校生ワークショップ(8/21)」の視聴だけでなく、マイプロジェクトの取り組みについて紹介する「前夜祭ーマイプロ・カンファレンス(8/20)」には、教育関係者の皆様が参加者として参加いただけます。今回のイベントを機に、多くの教育関係者の方々と一緒に、情報を共有し、探究学習をさらに推進していけたらと考えています。
●8/20(金)19:30-21:00「前夜祭ーマイプロ・カンファレンス」について
カタリバが取り組んできたマイプロジェクトの概要、学校へのサポート体制、地域の教育支援団体へのサポート体制、その他探究学習のオンラインサポートの枠組みなど、カタリバが提供する探究学習プログラムの様々な取り組みについてご紹介します。
探究学習の担当教員の方や、学校経営に携わる方、地域の教育支援団体・個人で学校のサポートに入ろうとしている方などに向けて、事例の一つとして情報提供ができればと考えています。
<スケジュール>
19:30 オープニング
19:40~20:25 カタリバが取り組む探究学習関連事業の紹介
ー「全国高校生マイプロジェクトアワード」について
ー探究に取り組む教育関係者コミュニティ「学校パートナー制度」について
ー探究学習推進の一助となる教材のご紹介
ー地域の連携団体「地域パートナー」の取り組みについて
-探究活動のオンラインサポートの枠組みについて
20:25~20:45 ブレイクアウト
20:45~20:55 感想の全体共有
20:55~21:00 クロージング
21:00~21:30 アフタートーク
●8/21(土)13:00-17:00「本祭ー高校生ワークショップ」について
今年度探究学習に取り組んでいる生徒たちが各自のプロジェクトを発表し、社会人サポーターをはじめとする第三者からのアドバイスを受け取る場です。プロジェクトの進度や完成度はそれぞれですが、生徒たちがなぜそのテーマを選び、どのように主体的に取り組むようになったのか、生徒たちのリアルな声をご覧いただけます。
<スケジュール>
13:00 オープニング
13:20~13:40 発表準備
13:40~15:40 ブースに分かれてのプロジェクト発表/アドバイス
15:40~15:50 集合、休憩
15:50~16:40 振り返り(感想の共有)
16:40~17:00 振り返り共有・クロージング
※入退室は自由です
■申し込み概要
申込、詳細:https://tinyurl.com/4txkp54e
申込締め切り:2021年8月13日(金)
環境:オンライン開催(web会議システム「zoom」予定)
参加方法:お申込みいただいた皆様へ事前に参加URLをお送りいたします。
参加対象:探究学習の担当教員、教育支援団体、その他教育関係者、報道関係者
参加費:無料
■認定特定非営利活動法人カタリバとは
どんな環境に生まれ育った10代も、未来を自らつくりだす意欲と創造性を育める社会を目指し、2001年から活動する教育NPOです。高校への出張授業プログラムから始まり、2011年の東日本大震災以降は子どもたちに学びの場と居場所を提供するなど、社会の変化に応じてさまざまな教育活動に取り組んでいます。
<団体概要>
設立 :2001年11月1日
代表 :代表理事 今村久美
本部所在地:東京都杉並区高円寺南3-66-3 高円寺コモンズ2F
事業内容 :高校生へのキャリア学習・プロジェクト学習プログラム提供(全国)/被災地の放課後学校の運営(宮城県女川町・岩手県大槌町・福島県広野町・熊本県益城町)/災害緊急支援(西日本豪雨、令和元年東日本台風、熊本豪雨)/地域に密着した教育支援(東京都文京区・島根県雲南市・島根県益田市)/困窮世帯の子どもに対する支援(東京都足立区)
URL : https://www.katariba.or.jp/
■お問い合わせ
・イベントの内容に関する問い合わせ(担当:馬込、馬場)
zenkoku-mypro@katariba.net
・取材に関する問い合わせ(担当:高木)
https://www.katariba.or.jp/report/
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