日本酒スタートアップ「WAKAZE」仏・パリ酒蔵11/15より醸造開始
~仏産米で清酒を醸造~
日本酒スタートアップ 株式会社WAKAZE(本社:山形県鶴岡市 代表取締役CEO:稲川琢磨)は、フランス・パリ近郊フレンヌ市に酒蔵「Kura Grand Paris(クラ・グラン・パリ)」を設立し、11月15日(金)より現地の水・南仏カマルグ地方の米を用いて醸造を開始しました。今後欧州でのワインイベントにも醸造酒を出品し、ヨーロッパ内でのSAKE認知向上を目指します。
プレスリリース
株式会社WAKAZE
2019年11月20日
『日本酒を世界酒に』WAKAZEの目指すSAKE文化
2016年の設立以来『日本酒を世界酒に』をビジョンに、日本酒がより広いSAKE文化として根付くことを目的に、新しい日本酒の価値を提案し続けています。
これまで、「委託醸造」という形で自社の商品を開発販売し、「ワイン樽を活用して熟成させた日本酒《ORBIA(オルビア)》」や植物やスパイスを入れて風味づけをした新感覚の酒「ボタニカルSAKE《FONIA(フォニア)》」など革新的な酒を世に送り出してきました。
2018年7月には「その他醸造酒」の製造免許を取得し、東京都・三軒茶屋にて自社どぶろく醸造所と併設飲食店をオープン、新時代の「SAKE」の開発と発信を行なっています。
今回の仏・パリ酒蔵「Kura Grand Paris」もその取り組みのひとつ。日本酒を輸出するのではなく、現地で醸すことでSAKE文化を根付かせ、SAKEの認知向上を目指します。
フランス産原料で醸す 現地に根付くSAKE
2019年春より工事を行っておりましたパリ酒蔵ですが、醸造設備も整い、11月15日(金)より醸造を開始しました。「Kura Grand Paris」では土地性を活かした酒造りを目指し、文化となる酒造りを行います。
■ワイン文化パリで醸す
日本酒造りの重要な原料である米、水、酵母もフランス現地で調達します。米は南仏カマルグ地方で栽培される料理用のジャポニカ米を使用し、水はヨーロッパならではのミネラル豊富な硬水を使用する予定です。酵母についても、清酒用酵母を日本から輸入はせず、ワインの醸造に使用されるワイン用酵母を現地入手し、清酒醸造に使用します。
このカマルグ地方産米(品種名:Brio(ブリオ))での酒造りは、すでに三軒茶屋醸造所(東京世田谷区)にて試験醸造に成功しています。熟成を行う予定の樽についても、フランスならではの多様な酒文化を活かし、ワインに限らず、シェリー、ヴァン・ジョーヌ、カルバトスといった豊富な種類の樽を熟成に利用予定です。また、お酒を醸す酵母についても、日本で酒造りにつかう清酒用酵母ではなく、現地でワイン醸造に使われているワイン酵母での清酒醸造にも挑戦します。
■現地フランス人も期待
「Salon du sake(サロン・デュ・サケ)」が10月5日(土)から7日(月)の3日間、仏パリのNEW CAP EVENT CENTER(3 quai de Grenelle, 75015 PARIS)で開催されました。約50ヶ国から5,000人以上の来場者を迎え、出展酒は700種類にも上るヨーロッパ最大の日本酒の展示会です。WAKAZEも日本国内で醸造した日本酒に加え、カマルグ米の試験醸造酒を出展し、ブースには一時人が溢れるほどの注目を集めました。
出展するだけに留まらず、初日10月5日(土)にはヨーロッパ清酒醸造家のセッション「今後の世界でのSAKE醸造討論」にも登壇し、今後の酒造りの展望について想いを伝えました。次は2019年11月29日(金)と30日(土)にルーブル美術館で開催されるワイン商談会イベント「Paris Grand Tasting(パリ・グラン・テイスティング)」にSAKEとして初出展予定です。
日本酒文化発信の場となるパリ酒蔵
パリ中心地からもアクセス良く、文化の発信拠点の面も酒蔵は併せ持ちます。
酒蔵が位置する場所は、Grand Parisと呼ばれるパリ広域内のVAL-DE-MARNE(ヴァルドュマルネ)エリアに位置するフレンヌ市。パリ中心地からもメトロで20分程度の利便性の高いエリアです。広さは450㎡の1軒屋で、代表の稲川自身が2018年末から30軒以上の物件を探し回り、機能性と利便性を備えた物件を選定しました。
日本国内ではなく海外に酒蔵をつくる背景
清酒の輸出額は、インバウンドや「SAKEブーム」の追い風もあり、右肩上がりに成長を続けています。2018年時点では、10年前の約3倍の拡大を見せ、222億円の市場規模になりました。しかし、国内市場も合わせた合計出荷数量を見ると毎年減少を続け、さらに清酒の製造業者は減る一方です。
クラフトビールは酒税法改正により、製造免許取得の条件が下がったことで新規参入が増え、盛り上がりをみせています。一方で、清酒は製造免許申請要件が厳しく、新規参入は非常に厳しいのが現状です。
現在、日本酒業界は低迷の一途を辿るにも関わらず、法定最低製造量の高さと、清酒の需給バランスを保つという目的のために国内での新規参入は不可能に近く、市場に大きな変化を起こしづらい状況があります。
そこで、WAKAZEでは
1)日本よりも清酒の製造免許取得が容易
2)現地醸造により、その地の酒市場を広げていきたい
という理由の元、日本を飛び越え、海外での蔵造りを開始しました。
フランス・パリを目指す理由
フランス・パリ近郊を選んだ理由は、世界の食文化の中心地であるフランスで洋食とのマリアージュを念頭に商品開発をしてきたWAKAZEの酒を発信し、日本酒をワイン同様世界に根付いた酒にしていくことを目指すためです。
WAKAZEはメインブランド「ORBIA」、ボタニカルSAKE「FONIA」の開発では、食とのペアリング、とりわけ洋食とのペアリングを念頭において商品開発をしてきましたが、全てはこのフランスでの醸造を見据えてのことです。フランスでの酒造りも、現地の食事との相性を意識して、ボディが強く香りの高いお酒の製造をしていく予定です。
公式サイト : https://www.wakaze.jp/
Twitter:https://twitter.com/wakaze_sake
Facebook:https://www.facebook.com/wakaze.jp
Instagram:https://www.instagram.com/wakaze_official/
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