無動力追従式切断工法「Quattro FX」を開発/第一カッター興業
桁と床版の縁切りを高精度・安全に実現
第一カッター興業株式会社(本社:神奈川県茅ケ崎市、社長:安達昌史)は、老朽化した橋梁などの構造物更新における新しい切断技術「無動力追従式切断工法・Quattro FX」を開発しました。

この新技術は、上床版を残したままでの桁と床版の縁切りを高精度かつ安全に実施できることを特徴としています。従来の技術では切断時に精度の確保や作業の安全性が課題でしたが、Quattro FXは、追従プーリー(※1)を活用し、切断ラインの高さを一定に保ちながら作業を行うことができるため、従来困難だった作業の効率化が可能となりました。
また、本技術は切断時の粉塵飛散を抑制し、周囲環境への影響を最小限に抑えることができるため、安全性が向上し、現場での作業環境の改善にも寄与します。老朽化した構造物の更新が進む中で、より安全で効率的な作業方法を提供するため、Quattro FXは今後の橋梁リニューアル工事において期待される技術となります。
【技術概要】
「無動力追従式切断工法・Quattro FX」は、床版が存在する状態でも桁と床版の縁切りを高精度かつ安全に行うことができる切断技術です。追従プーリー(※1)を活用することで一定の高さを保ちながら切断ラインを維持し、従来困難だった切断作業を効率化します。
【開発の背景・目的】
老朽化した橋梁や構造物の更新作業では、上床版を残したまま桁との縁切りを行うことが求められています。しかし、精度の確保、安全性の向上、そして作業中の粉塵飛散の抑制といった課題がありました。Quattro FXはこれらの課題に対応するために開発され、切断作業の精度と安全性を大幅に向上させることに成功しました。
【技術の特長】


特長内容 |
説明 |
床版下面から50mm下で切断可能 |
桁上残し30mmを想定 |
追従プーリー4基で高精度切断 |
高さ一定を維持し、ラインのブレを防止 |
プーリー構造改良 |
低頭ボルトにより床版下面に対応可能 |
カメラによる切断監視 |
遠隔操作により安全性向上 |
コア削孔対応架台 |
トラブル時にも柔軟な対応が可能 |
集塵カバー一体型設計 |
粉塵の飛散を防ぎ、環境と作業者に優しい |
【導入効果】
● 上床版があるままの施工により効率向上(施工工程の短縮)
● 作業者が現場に接近する頻度を減らし、危険リスクを最小限に
● 一体型の集塵構造により、環境配慮型の切断施工を実現

【写真・映像資料】
追従プーリー4基使用中の様子


カメラによる監視・遠隔操作中の様子


切断面


集塵カバー使用有無の比較
カバーあり
カバーなし
【今後の展開】
本技術は、構造物の種類を問わず適用可能な汎用性を持ち、施工の安全性・環境性の両立を強みとしております。今後は公共工事・民間工事への導入拡大を図ります。
※1『追従プーリー』は、特許第7499675号「発明の名称:追従式のプーリーユニット及びこれを用いるワイヤーソーマシン」に基づき、特許取得済みです。
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