能登半島地震復旧工事で遠隔操作システムによる施工を実証 ~取手市からバックホウを遠隔操作、作業員の安全性を確認~
前田建設工業株式会社(本店:東京都千代田区、社長:前田操治、以下「当社」)と株式会社前田製作所(本店:長野県長野市、社長:伊藤正義)は、石川県珠洲市真浦町にて施工中の斜面復旧工事(国土交通省 北陸地方整備局 R6 249号珠洲地区道路復旧その2工事)(以下、「本工事」)での土砂集積作業において、約500キロ離れた茨城県取手市にある当社研究施設のICI総合センターに配備されているコマツと株式会社EARTHBRAINにて共同開発した遠隔操作システム「Smart Construction Teleoperation」を活用し、バックホウによる遠隔施工の実証を行いました。
本工事では、斜面崩壊上部の崩積土をクライミングバックホウに より排土し、直下で排土された土砂を有人運転のバックホウにて集積する計画でした。しかし、落石や転石による災害の危険性が高く、作業員の安全確保が課題でした。こうした状況を踏まえ、当社は、危険区域での作業リスクゼロを目指し、作業員が斜面崩壊直下に立ち入らず、安全な場所からバックホウ を操作できる遠隔操作システムを導入しました。



導入した遠隔操作システムはコックピット・中継室・現場建機で構成されています(「概要図」参照)。コックピットからの制御信号は中継室へ送信され、変換器を介してラジコンプロポへ伝達されます。現場建機は、このラジコンプロポからの信号を受信し、稼働する仕組みとなっており、現場で通信環境を確保することにより運用することができます。
今回の現場実証では以下の知見を得ることができました。
遠隔操作バックホウによる掘削、集積や土砂の仮置きといった基本的な操作は、俯瞰カメラを併用し、遠隔操作でも問題なく実施できることを確認しました。一方で、奥行きの把握が必要な精密整形、急斜面での走行や流れ作業による高速施工については、難易度が高いことが分かりました。また、歩掛りは有人施工と比較して約0.5倍となることを確認しました。
通信環境はStarlink Businessを活用することで264Mbps・遅延120msを達成し、遠隔操作に必要な性能を十分に満たしました。特に上空視界が開けた海側へStarlinkアンテナを設置した場合では、安定した通信状態を確認できました。こ れにより、Starlinkアンテナの設置位置が通信状態に影響することを確認でき、適切な配置でさらなる信頼性向上が期待できます。
今回の実証を受けて、遠隔操作における様々な課題を抽出することができました。当社は今後も、災害復旧や危険作業の安全性向上を目指し、引き続き遠隔操作システムの導入検討を進めていきます。
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