高校生の就職活動に関するアンケート調査2020年(9月)
3分の1の高校生が求人票での情報収集に不十分さを感じ、「求人サイト」で情報収集30%
調査結果サマリー
高校生の就職活動方法、「学校の先生からお勧めの求人を紹介してもらう」35.2%、「求人サイトから探す」16.8%。
3分の1の高校生が求人票での情報収集に不十分さを感じ、「求人サイト」で情報収集30%。
入社したい会社の1位は「人間関係が良い」74.3%、次いで「休日数や給料などの待遇が良い」72.6%。
就職希望の高校生のうち県内就職に前向きは54.1%、県外就職に前向きは35.8%。
調査背景
高校新卒の就職活動は、ほとんどが学校による職業あっせんによるもので、学校に届く求人票から情報収集を行っています。また都道府県ごとにスケジュールが定められた一人一社ずつの応募、求人公開する7月からの短期間での応募先選定などの長年の慣習が存在します。高卒1年未満の早期離職は大卒の11.4%と比較し17.4%と高く、就職活動時での企業情報や理解の少なさが要因の一つとも言われています。
2021年卒については厚生労働省の発表によると、7月末現在の全国の求人数は約33万6千人(昨年同期比24.3%減少)、求人倍率は2.08倍(同0.44ポイントの減少)と、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け求人が大きく減少しています。高校生の就職活動現場においても、新型コロナウイルスの影響による休校明けの学校カリキュラムへの対応や、学習指導の遅延対応などで進路指導に関する業務が圧迫されており、高校生にとっては厳しい就職環境下にあると言えます。
本調査では、10月5日の応募前の9月時期に15歳~19歳の高校生を対象にしたアンケートを行い、本年度の就職活動の実態を考察します。
調査概要
【調査期間】2020年09月24日~2020年9月30日
【調査方法】インターネット調査法
【調査対象】15歳~19歳かつ高校生
【有効回答】N=1,033人(うち卒業後の希望進路が「就職希望148人」「就職か進学か迷っている31人」)
<主な調査結果>
1.どのような方法で就職活動を行いますか?(n=179 )
就職希望と就職および進学か迷っている高校生(問5まで同様)にどのように就職活動を行うか質問したところ、一番多かったのは「学校の先生からお勧めの求人を紹介してもらう」が35.2%、次いで「進路指導室にある求人票の中から探す」34.6%でした。また「求人サイトから探す」といった自発的な行動も見受けられる一方で就職活動の仕方が「わからない」といった回答も多い結果となりました。
2.就職先の会社を選定する際、重要だと思うポイントを3つまでお選びください。(n=179)
就職先の会社を選定する際に重要だと思うポイントを質問したところ、一番多かったのが「給与」72.1%、次いで「勤務地」44.1%、「仕事の内容(職種)」41.3%という結果でした。
3.どんな会社であれば入社したいと思いますか。 あてはまるものを3つまでお選びください。(n=179)
どんな会社であれば入社したいか質問したところ、一番多かったのは「人間関係が良い」が74.3%、次いで「休日数や給料などの待遇が良い」が72.6%、「会社の安定性」が41.9%でした。7月度のアンケートでは1位が「休日数や給料などの待遇が良い」73.9%、2位が「人間関係が良い」69.3%と順位が逆でしたが、夏休みに参加する職場見学を通じて人間関係を重視する回答が上がったと推察できます。「家に近い」が30.2%と勤務地に対しての希望も高いことが分かります。
4.求人票だけで就職先の会社情報は十分に収集できますか。(n=179)
求人票だけで就職先の会社情報は十分に収集できるか質問したところ、「十分に収集できている」6.1%、「まあまあ収集できている」25.1%を合わせた31.2%に対して、「あまり収集できていない」26.3%、「全く収集できていない」6.7%を合わせた33%がわずかに高い結果でした。3分の1が求人票での情報収集に不十分さを感じている結果となりました。
5.就職先の会社の情報を収集する際、求人票以外でどのようなものを見ていますか。(n=179)
就職先の会社の情報収集で何を見ているか質問したところ、1番多かったのが「会社のホームページ」52.5%、次いで「会社の採用ページ」が32.4%、「求人サイト」が30.2%、「会社のパンフレット」が24.6%でした。インターネットを利用した情報収集が主流となっていることが分かります。
6.新型コロナウイルスは進路選択に影響しましたか?(n=1033)
15歳~19歳かつ高校生全体に新型コロナウイルスが進路選択に影響をしたか質問したところ、「影響はしていない」の回答が61.9%に対して何らかの影響があった回答の合計が30.5%でした。「進学に変更した」5%に対して、「就職に変更した」は1.2%でした。
7.県外への就職についてどう思いますか?(n=1033)
15歳~19歳かつ高校生全体に県外への就職について質問をしたところ、「県外で就職したい」と答えた人が18.8%でした。「積極的に県外の求人も見ていきたい」11%、「希望の求人があれば県外での就職も検討したい」18.1%と県外への就職に前向きな回答を合わせると47.9%でした。一方「できれば県内に就職したい」22.4%、「県内就職することが条件」5.8%と県内就職を希望する回答は28.2%でした。
また、進路希望別に詳細を見てみると、大学・短大へ進学希望者は51.3%が、専門学校へ進学希望者は55%が、就職希望者は35.8%県外就職に前向きな回答をしました。就職希望者は54.1%が県内就職を希望する回答でした。
<アンケート調査結果を受けて>
本アンケート調査によると、15歳~19歳かつ就職希望および就職か進学か迷っている高校生の就職活動方法は、依然「学校の先生からお勧めの求人を紹介してもらう」35.2%、次いで「進路指導室にある求人票の中から探す」34.6%と、多くが学校斡旋(あっせん)による指導の中で行われています。一方で「求人サイトから探す」といった自発的な行動を起こす人も一定数いることや、3分の1の高校生が求人票での情報収集に不十分さを感じ、30%が求人サイトを使った情報収集を行っていることから、主体的に情報収集し就職活動を行う高校生は増えて来ていることが見て取れます。また県外への就職についての質問では、県内就職への関心が54.1%で県外就職への関心よりも高い結果となりましたが、それでも35.8%の県外就職に前向きな回答がありました。
学校に届く求人票の情報収集だけでは県外企業を始めとした様々な企業や職種に触れることに限りがあることから、主体的に就職活動を行いたい高校生に対して今後民間企業の役割は今後大きくなっていくものと考えられます。
今後も当社ではアンケートを通じて高校生の就職活動の変容を追ってまいります。そして、高校生・先生・保護者向けにジョブドラフトNaviでの就職情報発信や進路ガイダンス、LINE 就職相談、合同企業説明会やオンライン企業説明会など、「with コロナ」の新しい時代の変化に即した高校生の自発的な就職活動を支援するサービスの継続開発を行い、高校生と企業のそれぞれに出逢いの機会をより多く創出して参ります。
<回答者属性>
<補足データ>
新規学卒就職者の高卒社会人1年目の早期離職率は17.4%と大卒の11.4%と大きく差が生じています。
<ジョブドラフトの特徴>
当社では、就職する高校生が学歴や「高卒」という偏見に捉われることなく、自己決定の上希望を持って社会に出ること、企業が若手採用を継続すること、これらを実現するために、高卒採用にまつわる社会課題の解決に取り組んでおります。
高校新卒の求人サイト「ジョブドラフトNavi」の運営や合同企業説明会等の運営を通じ、高校生への就職情報提供、高校の進路指導サポート及び、企業の高校新卒の採用支援や人材の定着支援を行っています。
●高校生の就職を支援する「ジョブドラフトNavi」
URL:https://job-draft.com/
これまで文字情報のみだった企業の「求人票」の情報を、求人サイトに掲載しています。高校生目線を重視した会社の雰囲気・先輩インタビューなど写真や動画を用いて紹介することが可能です。高校生は7月の求人情報解禁後は求人票をダウンロードできるので、そのまま進路指導の先生に相談し、職場見学や応募をしていただけます。
●高校生と企業が直接交流できる合同企業説明会「ジョブドラフトFes」
高卒求人予定の企業を集めた就職活動イベントです。高校生は1日で多くの企業と出会えるため、求人票だけでは得ることのできない会社の雰囲気や情報が得られます。2019年は東京・大阪・福岡にて5回開催し、参加企業325社、のべ参加者数1,552名を動員しました。2020年は7月より全国13都市で開催しこれまで2,000名以上を動員しました。11月には東京・大阪・福岡で開催予定です。
●ジョブドラフト出張授業 「就職サポートプログラム」
高校のキャリア授業に取り入れることのできるジョブドラフトの出張授業です。進路選択において必要な時期・段階に応じて、自己分析プログラム・業界理解プログラム・就職対策プログラムの3つから最適なプログラムを選べます。生徒主体のワークショップ型のため、自ら考えるきっかけをつくります。学校の希望に合わせオンラインでのガイダンスも可能です。
●入社後の定着支援 「ルーキーズクラブ」
人事の悩みである高卒人財の入社後の育成・定着をサポートする、1年間を通じた研修とメンテナンスサービスです。2020年はオンライン開催も活用し東京・大阪で実施しております。
高卒1年未満の早期離職は大卒の11.4%と比較し17.4%(※)と高く、よりきめ細やかなフォローが必要です。集合研修、チームごとの研修の中でファシリテーターが付き、メンテナンスのサポートを行います。
※新規学卒就職者の離職状況(平成28年3月卒業者の状況) 厚生労働省発表
●一人ひとりに合わせた就職相談 「個別相談」
キャリアコンサルタントが対面やオンラインで、個別に就職相談を行います。進路相談や就職先探し、面談練習、履歴書の書き方など、生徒一人ひとりに寄り添ったサポートをいたします。
対面では学校内・当社オフィス、オンラインではLINEメッセージやLINE通話で相談を受け付けています。
<会社概要>
◆株式会社ジンジブ (https://jinjib.co.jp/)
本社所在地:東京都港区浜松町2丁目7-19 KDX浜松町ビル5階
代表取締役:佐々木 満秀
設立:2015年3月23日(グループ創業1998年9月1日)
資本金:9,800万円
2016年「革新ビジネスアワード2016」(主催:イノベーションズアイ、フジサンケイビジネスアイ[日本工業新聞社])にて「よい仕事おこし賞」、2017年「第106回かわさき起業家オーディション ビジネス・アイデアシーズ市場」(主催:公益財団法人 川崎市産業振興財団)にて「かわさき起業家優秀賞」を受賞。
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