地域の未来を切りひらく、スタジアム×企業のイノベーション
京都府亀岡市でオープンイノベーション事業の多彩な成果を発表
京都府亀岡市では、地域の活性化や課題解決のため、令和3年度からスタジアムを活用するアイディアを全国のベンチャー企業などから募集する「サンガスタジアム・イノベーション・フィールド実証支援事業」を実施しています。
令和4年には次の4つの採択事業者による実証実験を実施し、2月28日に成果報告会を開催しました。
<令和4年度採択事業者>
-
東洋音響株式会社
-
DXYZ株式会社
-
株式会社村田製作所
-
株式会社Red Dot Drone Japan
「ドローンライトショーの集客力の高さが明らかに」
東洋音響株式会社(代表取締役:窪添 唯洋)は、ドローンライトショーによる視認性の検証、集客力の把握、国産ドローンの安全性の検証を行いました。
2月23日にサンガスタジアムby KYOCERA内でのドローンライトショーを実施し、予約目標1,000名を大幅に上回る2,160名の予約がありました。非常に集客力の高いイベントであり、にぎわい創出のための活用が期待されます。
ドローンショーを新たなエンターテインメントに
今回の実証実験を通じ、ショーのさらなる充実のために必要なことが明確になりました。
-
ドローンの台数を増やすこと(本実証実験では50台)
-
ドローンショー以外のイベントとの組み合わせをすることで相乗効果を生むこと。
-
スタジアムでは一部電波が届きにくい場所があり、限られた飛行範囲での最適なプログラムを検討すること。
これらの改善を加えることで、新たなエンターテインメントを目指します。
安心・自由な暮らしを実現するために~子ども見守り顔認証サービスの可能性~
DXYZ株式会社(取締役社長:木村 晋太郎)は、顔認証サービスを活用し、スタジアムの習い事教室を利用する子どもと保護者に「子ども見守り顔認証サービス」を導入しました。
実証実験後のアンケートでは、参加した保護者の全員が顔認証見守りサービスを今後も利用したいと回答し、高いニーズを確認しました。
子ども見守り顔認証サービスの今後の展開
実証実験を通じ、子どもたちが1人で習い事教室に行く場合、保護者には高いニーズがあることが分かりました。保護者が子どもを送迎する場合、ニーズが限定的となることから、
-
送迎バスを利⽤する保育園や幼稚園での導⼊を検討
-
子どもが1人で出かける、習い事教室・学習塾等への導入を検討
-
システムを充実させ、保護者が写真を受け取れるような機能の追加
といった取り組みが考えられます。また、顔認証サービス自体の可能性として、
-
顔認証で施設に出入り可能な「予約サービス」
-
決済手段としての顔認証システム
-
顔認証でポイントサービス
といった「手ぶらで自由に、安心安全に暮らせる街」の実現に向けて、顔認証サービスの展開が見込まれます。
データを活用した新たな施設管理の可能性を探る
株式会社村田製作所(代表取締役会長:村田 恒夫)は、多くのサポーターや観光客で賑わうサンガスタジアム内の足湯、スポーツクライミングなどの施設に、CO2センサ・人流センサを設置し、データを収集しました。
設置したセンサでは、各時間軸ごとの混雑状況や密状況の傾向を確認することができました。
さらなるデータ連携で満足度の向上を目指す
より正確なデータや、人の属性を把握するために、顔認証技術などと連携することが考えられます。
様々なデータを組み合わせ、可視化することで、どのような属性の人が、どんな行動をしているか等を把握出来る可能性があり、今後さらに蓄積したデータをもとに、満足度の向上につなげることが考えられます。
ドローンが解決できるか~大型施設の糞害対策~
株式会社Red Dot Drone Japan(代表取締役:三浦 望)は、大型施設の施設管理の問題として、天井から落下した鳩の糞で客席などが汚れ、多額の清掃コストが発生していることから、ドローンをつかった実証実験を実施しました。その結果、解決の第一歩として自動運行するドローンで鳩の巣の発見に成功しました。
さらなる管理コストの削減を目指す
今後は次のような取り組みを進めることにより、次のような展開が考えられます。
-
屋根の部分に接近するとGPSが測位できないことがあり、飛行範囲の最適化が必要。
-
発見した鳩の巣の場所を自動的にマッピングするシステムの構築。
-
多くの鳥の巣の写真をあつめ、AIによる自動検知システムの構築。
-
離着陸や充電に対応する基地が一体となったドローンボックスを設置。
こうした仕組みを導入することで、 ドローンの全自動飛行と鳥の巣などの自動検知を実現することにつなげることが出来ます。全国の大型施設で同様の課題があることから、これらの技術の横展開に期待がされています。
成果会当日の様子
京都府亀岡市とは
京都府亀岡市は、京都府内で3番目の人口をもち、京都駅から快速電車で20分と利便性に優れながら、豊かな自然に囲まれた田舎の良さを残した地域です。
2020年には、サンガスタジアムby KYOCERAが開業し、2021年度からは、スタジアムを活用したアイディアを全国のベンチャー企業などから募集する「サンガスタジアム・イノベーション・フィールド実証支援事業」※を実施。地域の活性化や課題解決を目指します。
※詳しくは次へ
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像