【IT企業の事業継続計画(BCP)】策定済み、予定や検討中の企業は約8割!災害時に対策したいのは「緊急時の指揮命令系統の整備」
策定していない理由は「問題は発生しない」「必要性を感じていない」「費用を確保できない」
NSSスマートコンサルティング株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役:安藤 栄祐)は、IT企業の経営者・管理職・危機管理部門に所属している方を対象に、「IT企業の事業継続計画(BCP)」に関する調査を行いました。
近年では、新型コロナウイルス感染症や能登半島地震、台風による集中豪雨などで、各地でさまざまな被害が発生しました。
このような緊急事態において、企業が発動するのが事業継続計画(BCP)です。
自然災害や感染症、事故などが起こった際の自社のリスクを管理し、被害を最小限に抑えるためのものですが、事業継続計画(BCP)を策定しているIT企業の割合はどのくらいなのでしょう。
また、運用に際して感じている課題や、策定していない理由は何なのでしょうか。
そこで今回、各種ISOの新規取得・運用サポートサイト『ISOプロ』(https://activation-service.jp/iso/)を運営するNSSスマートコンサルティング株式会社は、IT企業の経営者・管理職・危機管理部門に所属している方を対象に、「IT企業の事業継続計画(BCP)」に関する調査を行いました。
調査概要:「IT企業の事業継続計画(BCP)」に関する調査
【調査期間】2024年10月12日(土)~2024年10月13日(日)
【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査
【調査人数】1,004人
【調査対象】調査回答時にIT企業の経営者・管理職・危機管理部門に所属していると回答したモニター
【調査元】NSSスマートコンサルティング株式会社(https://nss-smart-consulting.co.jp/)
【モニター提供元】PRIZMAリサーチ
自然災害の被害経験がある方は約6割
はじめに、「現在の職場で、自然災害の被害にあった経験はありますか?」と質問したところ、『数回ある(32.4%)』『一度だけある(32.0%)』『一度もない(35.6%)』という回答結果になりました。
「数回ある」「一度だけある」と回答した方を合わせると、約6割の方が現在の職場で自然災害の被害にあったことがあるようです。
続いて、「数回ある」「一度だけある」と回答した方に、自然災害の被害について詳しく聞いてみました。
■どのような自然災害の被害にあった?
・風水害による倉庫浸水(40代/男性/兵庫県)
・オフィス前の山の土砂崩れ(40代/女性/和歌山県)
・雷による監視カメラシステムの破壊(50代/女性/静岡県)
・東日本大震災(40代/男性/茨城県)
・大雪による倒壊(50代/男性/北海道)
2011年に発生した東日本大震災や、大雪による倒壊、山の土砂崩れなど、さまざまな自然災害の被害を経験していることがわかりました。
事業継続計画(BCP)を策定している、予定している企業は約7割!策定した理由とは
自然災害などの緊急事態の際に発動するのが事業継続計画(BCP)ですが、策定状況はどの程度なのでしょう。
「経営・勤務する企業では事業継続計画(BCP)を策定していますか?」と質問したところ、『すでに策定している(33.4%)』『現在策定中(26.5%)』『策定を予定している(14.7%)』『策定するかどうか検討している(9.9%)』『策定する予定はない(15.5%)』という回答結果になりました。
すでに策定済みと策定中を合わせると約6割の方が事業継続計画(BCP)策定に取り組んでいることが判明しました。
さらに、約2割の方が策定予定や検討中と回答し、事業継続計画(BCP)への関心が高まっていることが判明しました。
では、事業継続計画(BCP)を策定しようと思った理由は何なのでしょうか。
ここからは、事業継続計画(BCP)を「すでに策定している」「現在策定中」「策定を予定している」「策定するかどうか検討している」と回答した方にうかがってみました。
「事業継続計画(BCP)を策定しようと思った主な理由を教えてください(単一回答)」と質問したところ、『近年大きい地震が多いため(24.4%)』と回答した方が最も多く、次いで『実際に災害にあったため(20.4%)』『日本は先進国の中でも自然災害のリスクが高いため(18.0%)』となりました。
近年大きい地震が多いことや、災害にあった経験があること、さらには日本は自然災害のリスクが高いといったことが事業継続計画(BCP)策定の主な動機になっているようです。
自然災害や感染症などの予測できない非常事態が発生した際、早期復旧をして事業を継続するために、有事に備える必要性を感じていることがわかりました。
また、取引先からの信頼を得るためと答えた方も一定数おり、策定をして明示することで自社の信頼を高めることも重要だと考えているようです。
次に、「事業継続計画(BCP)を策定して、どのようなことを特に対策したいですか?(上位3つまで)」と質問したところ、『緊急時の指揮命令系統の整備(42.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『システムとデータの保護(39.2%)』『重要業務の継続(33.3%)』となりました。
緊急時の指揮命令系統の整備について対策したいと思う方が最多になりました。
また、システムとデータの保護、重要な業務の継続なども、特に対策をしたいと考える方が多いようです。
緊急時を想定し、どのような対策に力を入れておくべきか、それぞれで考えていく必要があるでしょう。
事業継続計画(BCP)運用において感じている課題1位は「知識不足」
では、事業継続計画(BCP)の運用についての課題はあるのでしょうか。
「事業継続計画(BCP)の運用について課題はありますか?」と質問したところ、約8割の方が『とてもある(27.6%)』『ややある(54.7%)』と回答しました。
事業継続計画(BCP)の運用について課題を感じている方が多い傾向にあるようですが、どのような課題を感じているのでしょうか。
前の質問で「とてもある」「ややある」と回答した方に、「特に感じている課題は何ですか?」と質問したところ、『知識不足(30.1%)』と回答した方が最も多く、次いで『従業員への教育(25.4%)』『訓練(16.5%)』となりました。
事業継続計画(BCP)の運用において知識不足な点を課題として挙げている方が最多になりました。
また、従業員への教育や日常的な訓練といった点も事業継続計画(BCP)を運用するうえでの課題として上位になりました。
効果的に運用するためには、事業継続計画(BCP)策定後も、さまざまな取り組みをしていかなければならないことが明らかになりました。
事業継続計画(BCP)を策定していないものの、緊急時の不安を感じている方は約3割
先程の質問で、事業継続計画(BCP)策定について「策定する予定はない」と回答した方が一定数いましたが、どのような理由で策定をしないのでしょうか。
ここからは、「策定する予定はない」と回答した方にうかがいました。
「事業継続計画(BCP)を策定しない理由は何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、『策定しなくても問題は発生しないと考えている(29.5%)』と回答した方が最も多く、次いで『必要性を感じていない(23.1%)』『費用を確保できない(19.2%)』となりました。
事業継続計画(BCP)の策定をしなくても問題は発生しないと考えている方や必要性を感じていない方が多い一方で、約2割の方が策定したくても費用を確保できないことから、行動に移せていないことが判明しました。
そこで、「策定していないことで、危機的な状況になった際に業務を継続できるか、早期復旧できるかなどの不安を感じますか?」と質問したところ、約3割の方が『とても感じる(7.1%)』『やや感じる(26.3%)』と回答しました。
事業継続計画(BCP)未策定に対して危機感がない方が多いようですが、不安を感じている方も一定数いることが浮き彫りになりました。
では、事業継続計画(BCP)を策定するにあたって何が必要だと思うのでしょうか。
全員に、「事業継続計画(BCP)を策定するにあたって、何が必要だと思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、『従業員のトレーニング(49.8%)』と回答した方が最も多く、次いで『コンサルティング(28.5%)』『システムの導入(28.5%)』となりました。
約半数の方が、策定にあたって従業員へのトレーニングが必要だと思うようです。
また、コンサルティングやシステムの導入など外部支援が必要だと思う方も多いことが示されました。
事業継続計画(BCP)未策定によって、緊急時の不安を感じている方もいることが判明!
今回の調査で、IT企業の経営者・管理職・危機管理部門に所属している方が経営、勤務する企業の事業継続計画(BCP)策定状況が明らかになりました。
約6割の方が、現在の職場で大雨や地震など自然災害の被害にあった経験があり、多くの企業が事業継続計画(BCP)を策定済み、策定中であることがわかりました。
また、策定予定や検討中であると答えた方も2割以上おり、事業継続計画(BCP)への関心は高まっているようです。
策定した理由については、近年大きい地震が多いことや、自然災害被害の経験、日本は自然災害のリスクが高いといった声が多くあがりました。
他にも、取引先からの信頼を得るためと答えた方もおり、策定をして自社の信頼を高めることも重視しているようです。
特に対策したいことについては、緊急時の指揮命令系統の整備、システムやデータの保護、重要な業務の継続といった声が多くあがりました。
しかしながら、運用については、知識不足であることや従業員への教育、訓練といった課題を感じている方が多いことが示されました。
一方、事業継続計画(BCP)を策定しない理由として、必要性を感じていない、費用を確保できないなど危機感がないことやさまざまな背景があることがわかりました。
そして、未策定であることから、緊急時に早期復旧できるかといった不安を抱えている方も一定数いることが浮き彫りになりました。
事業継続計画(BCP)を策定するにあたって、従業員へのトレーニングやコンサルティング、システムの導入が必要といった回答が上位になったことから、外部の専門的なサポートの活用が、事業の継続性を強化するための重要な要素になると言えます。
自然災害のリスクに対応できる体制を整えるためには、意識改革だけでなく、より具体的なトレーニングや外部からのサポートが必要なのではないでしょうか。
事業継続計画(BCP)に関する国際規格の「ISO22301」の新規取得・運用サポートなら『ISOプロ』
今回、「IT企業の事業継続計画(BCP)」に関する調査を実施したNSSスマートコンサルティング株式会社では、ISO・HACCPの新規取得・運用サポートサイト『ISOプロ』(https://activation-service.jp/iso/)を運営しています。
事業継続計画(BCP)に関する国際規格 である「ISO22301」は、自然災害や伝染病、ITシステムの障害などの予測できない非常事態が発生した際にも、事業を継続あるいは中止後にも早期復旧できる体制を構築するために制定されました。
<「ISO22301」に関するコラムはこちら>
https://activation-service.jp/iso/column/7377
ISOプロは、ISO審査員資格保有者やISO構築コンサルタント経験者が多く所属するISOの専門家集団です。
当サイトで発信する情報を通じ、サイト利用者様がISOの構築や運用などISOに関わる業務を円滑に進め、事業の成長につながるよう信頼できる情報発信を提供します。
その他ISO各種規格のコラムはこちら:https://activation-service.jp/iso/column
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ISOプロが訊く:https://activation-service.jp/iso/interview
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ISOプロについて:https://activation-service.jp/iso/philosophy
お問い合わせフォーム:https://activation-service.jp/iso/lp/form-collabo-entry/
【会社概要】
会社名:NSSスマートコンサルティング株式会社
所在地:東京都新宿区西新宿6-8-1 住友不動産新宿オークタワー21階
代表者:安藤栄祐
URL:https://nss-smart-consulting.co.jp/
事業内容:ISOコンサルティング事業、労務コンサルティング事業、オフィスサポート事業
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