「自己理解できている」と答えた人の半数が“本当は自分のことがわかっていない”実態が判明
自己認識と実際の行動には、“見過ごせないズレ”があった【自己理解に関する意識調査をレポート】
支援実績6,500名の心理テクノロジーベンチャー、株式会社ジコリカイ(本社:東京都渋谷区、代表取締役:八木仁平、取締役CEO:阿部和也、以下、当社)は、20〜50代の働く男女を対象に「自己理解に関する意識調査」(n=500)を実施しました。
その結果、「自分のことを理解できている」と明言できる人は17.4%にとどまり、8割以上が自分のことを「なんとなくしか分かっていない」「意識したことすらない」という状態でキャリアや人生の選択・行動をしている実態が明らかになりました。
さらに、「自己理解できている」と答えたにもかかわらず、自身の価値観や強みを言語化できない人や、自分軸で意思決定できない人が約半数にのぼり、「本質的な自己理解はできていない」「自己認識と現実の行動にズレがある」ことが分かりました。

【調査サマリー】
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「自己理解できている」と答えた人は、17.4%にとどまる
a. 年齢やキャリアを重ねても自己理解は深まらない
b. 「自己理解できている」と答えても、実際には言語化できない人が半数(本質的には自己理解できていない)
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「自分軸で意思決定している人」は、少数派で14%
a. 「自己理解できている」と答えた人でも、意思決定は他人軸になっている
b. 自分軸で意思決定をしている人ほど「納得感」「幸福感」が高い傾向に
【調査概要】
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調査対象:全国の働く20歳~59歳(男女)
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回答人数:500人
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調査方法:選択式のWEBアンケート
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調査日 :2025年8月7日
※当調査のデータを引用・転載する場合には「出典:株式会社ジコリカイ」とご記載いただきますようお願いいたします
【調査詳細】
1. 「自己理解できている」と答えた人は、17.4%にとどまる

「自分のことを理解できている」と明言した人は全体の17.4%にとどまり、最多は「なんとなく理解できている」(47.4%)でした。また、18.2%は「できていない」と答え、17.0%は「意識したこともない」状態であり、約8割が自己理解に不安を抱えていることがわかりました。
1-a. 年齢やキャリアを重ねても自己理解は深まらない

「自己理解できている」と回答した割合を年代別で見ると、20代で20.8%、30代で15.2%、40代で16.8%、50代で16.8%と、年代問わずほぼ横ばいでした。
一般的には、年齢や経験とともに自己認識が高まると考えられがちですが、本調査ではそうした傾向は見られず、年齢と自己理解の深さが必ずしも比例しないことが示唆されました。
1-b. 「自己理解できている」と答えたにもかかわらず、言語化できない人が半数


最初の質問で「自己理解できている」と回答したのは、全体で87名(500名中)でした。そのうち、自身の価値観を明確に説明できる人は52.9%、自分の強み(得意なこと)を他人に説明できる人は47.1%にとどまり、半数近くが言語化できないことが判明しました。
つまり、「自分を理解できている」という意識とは裏腹に、実際は言語化できない=深層の自己理解には至っていないことがうかがえます。
2. 「自分軸で意思決定している人」は、少数派で14%

「仕事やキャリアの選択を自分の価値観や強みに基づいて行っていると思いますか?」という質問に「そう思う(常に自分の軸にしたがって意思決定している)」と回答したのは14%でした。
残る86%は、「周囲の影響」「他人(親や上司)の期待」「外的条件」など他人軸に左右されていたり、軸がなく選択してきたという結果になりました。
2-a. 「自己理解できている」と答えた人でも、意思決定は他人軸になっている

「自己理解できている」と回答した87名に限定して分析したところ、「仕事やキャリアの選択を価値観や強みに基づいて行っている人」は43.7%で、半数以下という結果に。自己認識と現実の行動には大きなズレがあることが浮き彫りになりました。
つまり、「自分のことがわかっているつもり」でも、いざ意思決定の場面になると他人の期待や環境に流され、他人軸で選択している人が多いことがわかります。
2-b. 自分軸で意思決定をしている人ほど「納得感」「幸福感」が高い傾向に

最後に紹介するのは、「仕事や人生に対する今の感覚」について複数回答で尋ねた質問です。
この結果から、大半の人が「納得感」や「充実感」を感じられないまま、日々生活している現状が浮き彫りになっています。

前の質問で「仕事やキャリアの選択を自分の価値観や強みに基づいて行っている(=自分軸にしたがって決断している)」と答えた人は、全体の14%(n=70)にとどまりましたが、その70名に限定して、「今の感覚」を分析したところ、「納得感」や「充実感」「幸福感」に関する回答が、全体平均と比べて著しく高いことがわかりました。
この結果から見えてくるのは、自分軸にしたがって選択しているかどうかが、納得感や幸福感の高さに直結しているということです。
多くの人が「自分のことはある程度わかっている」と思っていても、実際の意思決定の場面では、他人の期待や“こうあるべき”(義務自己)に引っ張られやすく、自分の価値観や強みに根ざした“自己一致的な状態”、つまり「自己認識と実際の行動とのズレがない状態」が生き方の質を左右していることが、本調査から浮かび上がりました。
当社CEO・阿部のコメント「自己不一致(理想と現実のズレ)の解消が重要」

今回の調査から、「自己理解できている」と答えた人でも半数以上が価値観・強みを言語化できず、実際の行動にも反映できていないというズレが明らかになりました。
心理学者ヒギンズの『自己不一致理論』が示すように、「理想の自分」と「現実の自分」のズレは劣等感や焦燥感を、「あるべき自分(義務自己)」と「現実の自分」のズレは不安や罪悪感を生み出す要因 となります。
本調査でも、“自己理解ができているつもり”でも、本質的にはできておらず、結果として自己実現に至っていない、いわゆる「自己不一致」が生じている人が多数派であることが浮き彫りになりました。そのため、幸福感や納得感の低下につながっていると考えられます。
こうした課題を解決するため、当社では2025年8月より「自己理解プログラムWORK LIFE DESIGN(B版)」を提供開始しました。従来の自己理解プログラムでは「大事・得意・好き」を明確にし「本当にやりたいこと」を見つける支援を行ってきましたが、新サービスではその先の行動変容までを3ヶ月かけて伴走します。修了生6,500名以上の心理データベースと専任コンサルタントのサポートにより、一人ひとりに合った納得感のある選択肢を提示し、行動変容まで導くのが特長です。
今回の調査結果は、私たちのサービスが重要だという社会的背景を裏付けるものであり、新プログラムを通じて「わかっているつもり」の殻を破り、理想と現実のズレを埋める行動まで一貫して支援していきます。
<阿部プロフィール>
早稲田大学政治経済学部卒業後、ユニリーバ・ジャパンで営業・営業企画に従事。マースジャパンでファイナンス職を経験後、人の成長に関心を持ちグロービスへ転職。その経験を経て再びマースで事業推進に従事。転職後のミスマッチと子どもの誕生を機に、自己理解の重要性を実感。株式会社ジコリカイとビジョンが重なり2023年に入社、2025年より取締役CEOに就任。「自己理解が当たり前の社会」の実現を目指す。
株式会社ジコリカイについて

「『やりたいことで生きられる社会』を創る」というビジョンのもと、「自己理解」を科学することで社会課題解決に貢献する、心理テクノロジーベンチャーです。
「国語・算数・理科・社会・自己理解」が教育の当たり前になるくらい、正しい自己理解のやり方が普及した世界を目指しています。
当社が個人向けに提供している「自己理解プログラム」は、独自の自己理解メソッドに基づいたワークと1on1セッションに加え、LINEでのサポートも充実しているため、多くの方が自分の個性を理解し、本当にやりたいことを見つけています。(受講生は累計6,500名)
また、代表の著書『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』『世界一やさしい「才能」の見つけ方』は世界累計55万部を突破し、「自己理解メソッド」を世界中に届けています。
公式サイト:https://jikorikai-inc.com
■会社概要
会社名:株式会社ジコリカイ
代表取締役:八木 仁平、取締役CEO:阿部 和也
所在地:東京都渋谷区渋谷3丁目1番9号 YAZAWAビル3階
設立:2017年11月
事業内容:自己理解教育事業
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