「大工が魅せる建築と家具の高次元融合サービス」と「日本古来の美を体現したRC造賃貸集合住宅」がそれぞれグッドデザイン賞受賞
グッドデザイン賞をダブル受賞した平成建設
株式会社平成建設(本社:静岡県沼津市)は、2025年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)において、建築サービス「杢巧舘(もっこうかん)」と、賃貸集合住宅「COURETTE (クレット)」のダブル受賞を果たしました。
「建築」と「家具」の高次元融合を可能とする「杢巧舘(もっこうかん)」


<概要>
「家具」と「建築」が互いの価値を高め、理想の住まいを創出できるよう大工が考案した施設兼サービス。早期に大工が参画し、施主・設計士・大工が、建築として家具製作を実施。家具製作を建築工程に組み込み複雑な工程をスリム化。素材の再活用も対応可能とし、施主の思いをリアルなイメージへと進化させ、工程・デザインを高次元に融合させる。
「家具」と「建築」が互いの価値を高めるためには、素材本来の魅力を関係者が十分に理解することが重要なため、杢巧舘では厳選した希少な一枚板を150枚以上展示している。施主は大工と共に館内を巡り、歴史や希少価値を存分に感じ「建築」と「家具」の調和について必要性を見出す。一般的に調和を実現するためには様々な工程が必要だが、建築の設計段階から家具を検討できる杢巧舘では、家具同士・建築要素との違いから生じるサイズやデザインの不調和の解消が容易であり、たとえ施主の希望する材や立木の持ち込みであっても、施主と大工が建築計画前に打ち合わせることで素材の選定・改修・再活用が可能。前例のないものでも大工によるリアルな完成イメージが共有され、全体工程がスムーズに進行する。さらに設計士や大工と打ち合わせすることで、式台や窓台等の多くの「建築」要素も同時に検討でき、優れた建築として上質な空間を実現している。
<デザインのポイント>
・建築工程に家具製作を組み込むことで工期短縮とデザイン統一を実現。建築と家具の高次元での融合を目指す。
・希少な無垢板を150枚以上展示。施主は職人とともに理想の「杢」に出会える。
・早期に大工と打ち合わせることで施主の思い入れのある材や立木等の再活用もリアルに可能とする。




<審査委員の評価コメント>
杢目とは、柾目でも板目でもない複雑な木の模様である。木材の中でも針葉樹は柱や梁に使用されるが、広葉樹のように太さがあり、変形した幹の活用方法について大工と相談しながら検討できる場が評価できる。杢巧舘では、無垢材が150枚以上展示されているとのことで、建築を検討するクライアントだけでなく、多世代の教育の場としても期待できる。杢目から木の成り立ちを学び、展示スペースで選んだ木材を家具として活用することで愛着が生まれ、ものを大切にする社会が育まれることが期待される。
【杢巧舘(もっこうかん)】
・入館料:無料
・来館予約:電話(TEL.055-964-0001)または、杢巧舘Webサイトのお問い合わせにて
※事前予約にて職人による館内のご案内が可能です。
・住所:静岡県沼津市大岡1540-1
・営業時間 10:00~17:00(日曜/祝日定休・駐車場あり)
・Webサイト:https://mokkoukan.heiseikensetu.co.jp/
日本古来の美を体現したRC造賃貸集合住宅「COURETTE (クレット)」


施工:株式会社 平成建設
<概要>
過剰な装飾を排し、シンプルで洗練された日本古来の美を体現したRC造賃貸集合住宅。無機質なコンクリートは杉板型枠により豊かな表情を与えられ、経年変化でさらに味わいを増す。共用ホールや中庭は人と人との交流を促し、建物を介して人々が繋がる場を創出している。住人を優しく包みながら、年月と共に地域の風景と重なり成長していく建築である。
高さ10mの4階建を階高3.3mの3階建とすることで天井高を確保し、気持ち良い生活の営みと精神的な解放を実現。外観は貫型枠コンクリート打ち放しに部分的に着色している。設備類は縦ルーバーで隠し、すっきりとした外観を形成している。植栽を多く取り入れ、歩行者の潤いに寄与している。水平と垂直を意識した線構成は街並みにリズムを与え、伸びやかなファサードは歩行者にも気持ちよさを伝える。決して派手さのないシックな空間は、人々に永く愛され続ける事を祈る。内部は500番クロスのグラデーションに始まり、安価なフローリング、ビニールタイル、既製品キッチン、断熱材+胴縁付コンクリート型枠を使用。壁は多くを打ち放しコンクリートとし、高価なものは何も使用されていない。それでも品位だけは保てたように思える。間接照明の多用や、天井にシーリングライトではなくダクトレールを用いる事で住民それぞれの生活を彩ることを望んでいる。
<デザインのポイント>
・天井高2.6m~3mの開放的な空間、打ち放しの壁やグレートーンのインテリアなど心地よさを追及した室内
・メンテナンス性とデザイン性を両立させるため、交換箇所を考慮しながら既製品と造作箇所を選定
・躯体そのものを素材として露出させるための、卓越したコンクリート施工技術と徹底した進行と管理




<審査委員の評価コメント>
余計なことは何もしなくとも、十分に質の高い居住空間を備えた集合住宅は実現できるという、作り手の自負と誇りを感じさせる建築である。素材の選択は極めてオーソドックスであるが、ディテールや建物の施工精度が極めて高く、そのことだけで醸し出される空間の質は、おそらく長い年月にわたって色褪せることのない価値を提供してくれるだろう。この姿勢は、住戸プランにも反映され、どのような家族にとっても住みやすく、また将来的な可変性にも十分に応えられるものになっている。このように、時代に左右されないデザインこそが、サステイナブルな建築にも繋がるのだろう。
グッドデザイン賞とは
1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
グッドデザイン賞WEBサイト:https://www.g-mark.org/
▼本件に関するお問い合わせ先▼
広報担当:安藤
TEL:055-962-1000/E-mail:masakazu_ando@heiseikensetu.co.jp
【会社概要】
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社名:株式会社 平成建設
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本社所在地:〒410-0022 静岡県沼津市大岡1540-1
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取締役社長:田中俊臣
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事業内容:建築工事全般(土地活用提案・住宅事業・リフォーム事業)不動産事業
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設立:1989年2月
平成建設は創業以来「建築工程の内製化」と「職人育成」に取り組み、現在では200人を超える職人集団を形成するに至りました。職人を育て、次世代に技術を繋ぐこと。これは当社の使命であると考えています。
この度、おかげさまで、平成建設は通算18回目のグッドデザイン賞受賞を迎えることができました。今後も、建築というものづくりにおけるデザインの活用を積極的に推進し、一層の努力を重ねてまいります。
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