暗闇を彩る“蓄光の水晶”──金刀比羅宮で始まる、神社初のテクノロジー暗闇対策と空間演出
四国・琴平の総本宮で“3つの初”が実現。参道に静かに灯るのは、デザインと最先端技術が融合した「光のガイドライン」


金刀比羅宮は、香川県仲多度郡琴平町の象頭山(ぞうずざん)中腹に鎮座する単立神社です。全国に600ほどある金刀比羅神社(あるいは琴平神社)の総本宮でもあり、「こんぴらさん」という愛称で親しまれ、四国を代表する観光地として知られています。全国の神社としては初となる“蓄光による夜間暗闇対策と空間演出”の取り組みが2025年4月に始動します。
導入されるのは、水晶のような外観に最新技術を詰め込んだ高輝度蓄光ユニット「ナイトコンシェルジュ 3D クリスタル」(特許出願中)。
照明を使わず、暗闇の中に美しくも機能的な“光の道”をつくりだすこのプロダクトは、全国の寺社に新たな安全対策と価値創出の可能性をもたらします。技術性とデザイン性の結晶とも言える本製品は、既に特許出願済み。先進的な取り組みは、全国の神社に共通する課題である「暗闇との共存」に一石を投じる試みとなります。


背景と課題
日本全国に15万8,000以上存在する神社仏閣(文部科学省調べ)。その多くは森や山中に位置し、自然との共存を大切にしていることもあり、夜間照明の設置には慎重です。
しかしその一方で、夜間の参拝や催事は年々増加し、暗さによる転倒・転落といった物理的リスクや、訪問者の不安感といった心理的課題が顕在化しています。
照明を増設すれば雰囲気が壊れ、維持管理の負担が増える。増設が難しければ、安全に影響が出る。長年、この二項対立は解決されないまま残されてきました。
今回の取り組みの内容と特長
金刀比羅宮では、奥社まで1368段あるメインの参道に加え、裏参道も整備し、参拝者に開放しています。しかし、裏参道は山中の急な坂道が続き、崖に近いエリアもある神社仏閣特有のロケーションに位置しています。さらに、補助通路であることから、照明灯の設置数がもともと少なく、夜間になると照明の届かない箇所は著しく暗くなるという課題がありました。
今回、その約1キロにおよぶ裏参道の中でも、特に暗い場所や崖が近接するエリアの路肩に、新製品「ナイトコンシェルジュ 3Dクリスタル」100ユニットを連続配置。参拝者および通行車両の夕刻から夜間における移動を、安全に、そして快適にエスコートする取り組みがスタートしました。
本製品の外観は水晶のような立体形状をしており、日中は落ち着いたクリーム色、夜間は幻想的な青色に発光し、さらに車両のライトが当たると白く反射発光する仕組みです。
また、夜間の視認性が厳しい階段エリアにも、小型のナイトコンシェルジュ2Dユニットが設置されました。
<施工前の模様>


<施工後の模様>






“3つの初”と、未来へのチャレンジ
今回の取り組みは、
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四国初導入
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全国の神社として初導入
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蓄光と反射が同面積でパフォーマンスするハイブリット3D製品として初実装
という“3つの初”が重なる象徴的なプロジェクトです。
この革新を取り入れた金刀比羅宮の関係者は「まずは自分たちから、このチャレンジに取り組みたい」と語り、伝統を守るだけでなく未来を照らす先導者としての矜持をにじませます。
今回の取り組みの内容と特長
「ナイトコンシェルジュ3D ハイブリッドクリスタル」
幅7cm、長さ15cm、高さ2.5cmの小さなユニットには、これまでになかった複数の機能と技術が搭載されています。
・昼間の紫外線をエネルギーとして吸収し、夜間に自発光する高輝度蓄光素材
・車両のライトに反応して光を返す特殊反射塗装技術
・下り坂や傾斜でも視認性を保つ立体クリスタルデザイン
・車が踏んでも割れない耐圧構造と、滑り止め機能も備えた全天候仕様
しかもこれら全てが1つの素材に融合されており、外観は境内の景観と調和する“発光する結晶”。従来の蓄光や反射材とは一線を画すデザインとテクノロジーの融合体として、特許出願中です。



課題解決から空間演出へ
このプロダクトの本質は、単なる「安全対策」にとどまりません。
照明設備に依存せず、電気工事も不要。施工は貼るだけ。視認性・耐久性・景観性をすべて兼ね備えるため、環境負荷の少ない持続可能な選択肢として、民間施設・自治体・観光地・災害対策の現場でも注目されています。多数メディアでも取り上げられた「ナイトコンシェルジュ」シリーズの最新作として、その期待はすでに全国へ波及しています。
今後の展望
金刀比羅宮での導入は、全国の神社仏閣における“夜間の在り方”を再定義するきっかけとなります。
「暗闇を排除するのではなく、演出する」という思想は、今後のインバウンド観光、ナイトタイムエコノミー、地域資源の再発見にも応用可能です。
ユーモラス社では今後、寺社仏閣以外にも、山道、観光地、屋外イベントなど多様な場面への展開を予定しています。
現地参道・御本宮写真




ナイトコンシェルジュ® に関して
現在の暗闇対策は、暗いまま放置か、照明灯設置の事実上の2択となっています 。後者の場合、無条件に照明設備や電気工事、高騰する電気代や長期にわたる維持管理など、費用的にも運営的にも施設事業者の負担となっており、また、過剰な照明設置は利用者が必ずしも望まない状況もあり、CO2削減の観点からも環境に不要な負荷をかける側面もあります 。
「ナイトコンシェルジュ®」は、防災・避難標識などに使われてきた蓄光素材を創造的に活用するプロジェクトです。従来の蓄光素材のパフォーマンスを大幅に向上させた最新の高輝度蓄光技術を応用し、電気代、メンテナンス、電気工事が全て不要で半永久的に使用できる素材が特徴です。国土交通省のモデル事業として社会実験が実施され、9割の利用者から継続設置を希望する声が上がり、2023年に実用化されました。
道路空間、公共施設、アウトドア・天文施設、イベント会場、工場内施設、またアミューズメントやメディア活用など、安全、自然、バラエティという主要3カテゴリーでの多様なシーンで展開されており、暗闇対策の新ジャンルとして、今後も多くの場面での活躍が期待されています。
※「ナイトコンシェルジュ®」はオリジナルの空間演出法として特許出願済、商標登録済です。
ナイトコンシェルジュサイト
https://humorous.jp/nightconcierge
株式会社 humorous(ユーモラス)(東京都目黒区、代表取締役:田村勇気)
広告代理店にて映画やドラマなどの製作に携わってきた代表の田村が、テクノロジーとエンタテインメントの融合で独自の課題解決を目指すコンテンツ開発企業として2022年創業。エンタメの演出を活用し課題空間を変身させるR&D事業など、コンテンツ開発を推進。Plug&Play、東京都エコーリーディングプロジェクト、JR東日本など全国の主要スタートアッププログラムに選出、受賞。
『あそびゴコロが、世界を救う』をミッションに、既存にない組み合わせやユーモアを有効活用し、心にゆとりある社会の実現を目指します 。
ユーモラスウェブサイト:https://humorous.jp
【本件に関するお問い合わせ】
株式会社humorous
担当:田村
メール:info@humorous.co.jp
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