【新日本無線】業界最高水準の低ノイズ 6nV/√Hz、1,000pFドライブ20MHz CMOSオペアンプ NJU77582 の量産開始
高速20MHzで1,000pFを駆動でき、センサ機器の小型化に貢献業界最高水準の低ノイズ6nV/√Hz、低温度ドリフト0.5uV/℃でシステムの高精度化に貢献入力トレラント機能で機器の安全性向上に貢献
新日本無線株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長:森田 謙一)は、1,000pFという大きな負荷容量でも発振することなく安定して高速ドライブ可能な20MHz、高速オペアンプを開発しました。
【開発背景と従来の高速オペアンプの課題】
日常生活の中で取り扱われる光、音、温度、湿度、重量などのアナログ信号を瞬時にデータ化し、インターネットを介して情報としてやりとりするIoT技術は身近なものになっています。IoT技術の進化に伴い、アナログ信号の取得スピード、精度向上が求められており、これらの信号を増幅するオペアンプも高速化、低ノイズ化、高精度化のニーズが高まっています。
そのため現在様々な高速オペアンプが多様なセンシング技術に応用されています。しかし従来の高速オペアンプは、その高速特性の代償として、出力信号が発振しやすい問題があります。例えば高速オペアンプの出力端子に接続されるパターン配線の引き回しが長くなるなど、負荷容量が大きくなると、出力信号が不安定になっていました。また、アナログ信号をデジタル変換するADコンバータに信号を送る場合にも、大きな負荷容量に耐える必要があります。そのため、高速オペアンプを用いる際は配線の引き回しへの配慮、部品配置の工夫、発振を抑制するための部品の追加が必要とされていました。
【NJU77582の特長】
1. 1,000pFの負荷容量を安定して高速でドライブできる Enhanced C-Drive TM で機器の小型化に貢献
NJU77582は新規回路技術 Enhanced C-Drive TM により、これまで当たり前とされてきた、高速オペアンプは発振しやすいという欠点を克服した新型高速オペアンプです。
NJU77582はこの技術により、1,000pF(従来は100pF程度)の負荷容量でも発振することなく安定した高速動作が可能となりました。この1,000pFの負荷容量はプリント基板の配線パターン面積に換算すると314cm2 (17.7cm×17.7cm)の大きさに相当し、これまで高速オペアンプで必要とされた配線パターンへの配慮、部品配置の制限を緩和できます。また、図2のような発振対策で使われていた部品も不要となり、機器の小型化に貢献できます。
【Enhanced C-Drive TM 】 新日本無線が持つアナログ回路技術により新しく開発した安定化回路
高速オペアンプは高周波の入力信号を増幅できます。しかし増幅されるのは入力信号だけでなく、入力信号に混入したノイズ成分やオペアンプ自身が発するノイズ成分も増幅してしまいます。このノイズ成分は、例えば温度計のアプリケーションであれば、検出される温度誤差±1℃などとして現れます。
そのため、高速オペアンプでは低ノイズ特性が重要となります。NJU77582の入力換算雑音電圧は20MHzのCMOSオペアンプでは業界最高水準※1となる6nV/√Hzです。また、超低周波ノイズに分類される入力オフセット電圧温度ドリフト係数は0.5uV/℃の高精度特性です。
この低ノイズ、高精度特性によりこれまで分解能0.1%のアナログ・デジタルデータ変換(10bit ADコンバータ)にしか対応できなかったシステムより、4倍高精度な分解能0.025%(12bit ADコンバータ)のシステムへの適応が可能となります。これは前述した温度計を例にとると、温度誤差±1℃だったものが温度誤差±0.25℃に高精度化できるというものです。
図5のようにNJU77582は従来品と比べ、低ノイズ、低温度ドリフト特性に優れ、業界最高水準の性能を有します。NJU77582を用いることでセンサーアプリケーションの高精度化に貢献できます。
※1 :2021年2月 新日本無線調べ
センサーアプリケーションに限らず、多くのアプリケーションでは意図しない使われ方を考慮した安全設計が求められます。その典型例は、オペアンプの電源がOFFの状態で、信号が入力されるといったものです。
これまでの一般的なオペアンプは、図6のように電源OFF時に信号が入力された場合、その入力信号の一部が出力されてしまいます。この出力は、オペアンプの後段に接続される機器にダメージを及ぼす可能性がありました。また、オペアンプ自身も電源OFF状態で入力電圧が印加されると、ダメージを受ける場合がありました。
NJU77582は図7のように、電源OFF時に信号が入力されても、その入力信号をオペアンプ内部に通さない入力トレラント機能を備えています。電源OFF時に入力信号をオペアンプ内部に通さないため、電源OFF時の出力電圧は常にGNDレベルを保ち続けます。そのため後段に接続される機器へのダメージを回避できます。さらに、オペアンプ自身も電源OFF時の入力電圧に耐えるように設計されています。
NJU77582はこの入力トレラント機能により、機器の安全性向上に貢献できます。
【製品機能】
● 高利得帯域幅積 GBW: 20MHz typ.
● 高スルーレート: 10V/μs typ.
● 高負荷容量 安定: 1,000pF typ.
● 低ノイズ: 6nV/√Hz typ.
● 入力オフセット電圧 Vio: 2.5mV max.
● Vio温度ドリフト係数: 0.5uV/℃ typ.
● 過大入力保護(入力トレラント)
● EMI フィルタ内蔵
● 入出力フルスイング
● 動作電圧: 2.7V to 5.5V
● 消費電流: 2.3mA typ.
● 動作温度: -55ºC to 125ºC
【アプリケーション】
● センサ信号の増幅回路
● ケーブルドライバ
● フィルタ回路
● 高速ADコンバータの前段アンプ
● フォトダイオードアンプ
【シリーズ展開】
日常生活の中で取り扱われる光、音、温度、湿度、重量などのアナログ信号を瞬時にデータ化し、インターネットを介して情報としてやりとりするIoT技術は身近なものになっています。IoT技術の進化に伴い、アナログ信号の取得スピード、精度向上が求められており、これらの信号を増幅するオペアンプも高速化、低ノイズ化、高精度化のニーズが高まっています。
そのため現在様々な高速オペアンプが多様なセンシング技術に応用されています。しかし従来の高速オペアンプは、その高速特性の代償として、出力信号が発振しやすい問題があります。例えば高速オペアンプの出力端子に接続されるパターン配線の引き回しが長くなるなど、負荷容量が大きくなると、出力信号が不安定になっていました。また、アナログ信号をデジタル変換するADコンバータに信号を送る場合にも、大きな負荷容量に耐える必要があります。そのため、高速オペアンプを用いる際は配線の引き回しへの配慮、部品配置の工夫、発振を抑制するための部品の追加が必要とされていました。
【NJU77582の特長】
1. 1,000pFの負荷容量を安定して高速でドライブできる Enhanced C-Drive TM で機器の小型化に貢献
NJU77582は新規回路技術 Enhanced C-Drive TM により、これまで当たり前とされてきた、高速オペアンプは発振しやすいという欠点を克服した新型高速オペアンプです。
NJU77582はこの技術により、1,000pF(従来は100pF程度)の負荷容量でも発振することなく安定した高速動作が可能となりました。この1,000pFの負荷容量はプリント基板の配線パターン面積に換算すると314cm2 (17.7cm×17.7cm)の大きさに相当し、これまで高速オペアンプで必要とされた配線パターンへの配慮、部品配置の制限を緩和できます。また、図2のような発振対策で使われていた部品も不要となり、機器の小型化に貢献できます。
【Enhanced C-Drive TM 】 新日本無線が持つアナログ回路技術により新しく開発した安定化回路
2.業界最高水準の低ノイズ6nV/√Hz、0.5uV/℃の入力オフセット電圧温度特性で機器の高精度化に貢献
高速オペアンプは高周波の入力信号を増幅できます。しかし増幅されるのは入力信号だけでなく、入力信号に混入したノイズ成分やオペアンプ自身が発するノイズ成分も増幅してしまいます。このノイズ成分は、例えば温度計のアプリケーションであれば、検出される温度誤差±1℃などとして現れます。
そのため、高速オペアンプでは低ノイズ特性が重要となります。NJU77582の入力換算雑音電圧は20MHzのCMOSオペアンプでは業界最高水準※1となる6nV/√Hzです。また、超低周波ノイズに分類される入力オフセット電圧温度ドリフト係数は0.5uV/℃の高精度特性です。
この低ノイズ、高精度特性によりこれまで分解能0.1%のアナログ・デジタルデータ変換(10bit ADコンバータ)にしか対応できなかったシステムより、4倍高精度な分解能0.025%(12bit ADコンバータ)のシステムへの適応が可能となります。これは前述した温度計を例にとると、温度誤差±1℃だったものが温度誤差±0.25℃に高精度化できるというものです。
図5のようにNJU77582は従来品と比べ、低ノイズ、低温度ドリフト特性に優れ、業界最高水準の性能を有します。NJU77582を用いることでセンサーアプリケーションの高精度化に貢献できます。
※1 :2021年2月 新日本無線調べ
3.オペアンプの後段の機器も保護する入力トレラント機能で機器の安全性向上に貢献
センサーアプリケーションに限らず、多くのアプリケーションでは意図しない使われ方を考慮した安全設計が求められます。その典型例は、オペアンプの電源がOFFの状態で、信号が入力されるといったものです。
これまでの一般的なオペアンプは、図6のように電源OFF時に信号が入力された場合、その入力信号の一部が出力されてしまいます。この出力は、オペアンプの後段に接続される機器にダメージを及ぼす可能性がありました。また、オペアンプ自身も電源OFF状態で入力電圧が印加されると、ダメージを受ける場合がありました。
NJU77582は図7のように、電源OFF時に信号が入力されても、その入力信号をオペアンプ内部に通さない入力トレラント機能を備えています。電源OFF時に入力信号をオペアンプ内部に通さないため、電源OFF時の出力電圧は常にGNDレベルを保ち続けます。そのため後段に接続される機器へのダメージを回避できます。さらに、オペアンプ自身も電源OFF時の入力電圧に耐えるように設計されています。
NJU77582はこの入力トレラント機能により、機器の安全性向上に貢献できます。
【製品機能】
● 高利得帯域幅積 GBW: 20MHz typ.
● 高スルーレート: 10V/μs typ.
● 高負荷容量 安定: 1,000pF typ.
● 低ノイズ: 6nV/√Hz typ.
● 入力オフセット電圧 Vio: 2.5mV max.
● Vio温度ドリフト係数: 0.5uV/℃ typ.
● 過大入力保護(入力トレラント)
● EMI フィルタ内蔵
● 入出力フルスイング
● 動作電圧: 2.7V to 5.5V
● 消費電流: 2.3mA typ.
● 動作温度: -55ºC to 125ºC
【アプリケーション】
● センサ信号の増幅回路
● ケーブルドライバ
● フィルタ回路
● 高速ADコンバータの前段アンプ
● フォトダイオードアンプ
【シリーズ展開】
回路数 | 形名 | 開発状況 | サンプル | サンプル価格 |
1回路 | NJU77580F | 開発中 | 提供中 | ¥60.0 |
2回路 | NJU77582R | 量産中 | 提供中 | ¥80.0 |
2回路 | NJU77582KU1 | 量産中 | 提供中 | ¥80.0 |
2回路 | NJU77582G | 開発中 | 提供中 | ¥80.0 |
4回路 | NJU77584 | 計画中 | 問い合わせ 願います |
問い合わせ 願います |
【外 形】
1回路 SOT23-5 開発中
NJU77580F
2回路 VSP8/ESON8 量産中
NJU77582R NJU77582KU1
2回路 SOP8 開発中
NJU77582G
4回路 NJU77584 計画中
NJU77584
【企業情報】
会社名 : 新日本無線株式会社 (日清紡グループ※)
所在地 : 東京都中央区日本橋横山町3番10号
URL : https://www.njr.co.jp/
※新日本無線は、マイクロデバイス事業会社として中核を担っています。
【本件に関するお問い合わせ先】
プレスリリース、取材お問い合わせ
電子デバイス事業部 デジタルマーケティング部 広告企画課
TEL:049-278-1497 e-mail: semicon@njr.co.jp
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