液体水素ポンプの実液試験設備を完備した、世界初の実スケール商用製品試験・開発センターを新設
~総額約160億円を投じ、水素社会の実現に向けて荏原が日本の社会インフラを技術で支える~
荏原製作所(以下:荏原)は、水素社会の実現に貢献するために、水素インフラ関連機器の商用製品試験・開発センター(以下:本センター)を千葉県の富津市内に新設します。
1.背景
世界的な脱炭素化の流れの中、燃焼時にCO2を排出しない水素は、温暖化対策の切り札として期待されています。荏原グループでは、水素を「つくる・はこぶ・つかう」のすべての分野で水素関連技術の社会実装に向けて、グループで保有する技術・事業の活用に取り組んでいます。既に、世界初の液体水素昇圧ポンプを上市し、世界各国で販売活動を展開しています。
2.概要
本センターは、日本や世界各国が進める水素サプライチェーン構築に必要不可欠となる液体水素ポンプの社会実装を確実に遂行するための、液体水素(実液)を用いた製品性能試験や要素技術開発を目的とした拠点です。液体水素向けポンプの実液を用いた実スケール商用製品試験設備としては、本センターが世界初となります。
施設名称 (仮称)Ebara - Hydrogen Equipment Test and Development Center
(E-HYETEC:イーハイテック)
所在地 千葉県富津市 (自社所有地)
敷地面積 約18,000㎡
建物面積 約2,800㎡
投資額 約160億円
施設内容 液体水素ポンプ製品性能試験設備、関連要素技術開発設備 など
(天候に左右されない屋内閉鎖型試験施設)
工事着工 2024年1月
竣工 2026年6月(予定)※2025年に一部試験設備の運用開始予定
液体水素ポンプをお客様に安全かつ安定的にご使用いただくためには、-253℃の水素実液を使った性能試験による品質確認が不可欠です。本センターは、実スケールにおいて商用製品の水素実液による製品性能試験や要素技術開発を可能とし、当社の水素インフラ関連事業の進展に寄与します。加えて、水素サプライチェーン構築を目指す国内外の企業などの水素関連技術開発にも貢献していきます。
3.今後の展望
荏原は、水素インフラ関連事業を新たな柱として、2030年に売上収益300億円、2040年には2,000億円以上の規模に成長させることを目指しています。本センターは、世界の水素サプライチェーン構築に貢献し、水素社会の実現と、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて寄与してまいります。
荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG 重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていきます。
<ご参考>
■荏原の水素インフラ関連事業の主な取り組み
2022年 3月 エリオットグループが新たなFlex-Op水素圧縮ソリューションを開発
2022年 4月 炭化水素等を活用した二酸化炭素を排出しない水素製造技術開発に向け物質・
2023年 2月 世界初の液体水素昇圧ポンプの開発に成功
2023年12月 水素ステーション用超高圧プランジャ―ポンプの液体水素試験を開始
2023年12月 世界初の水素を燃料とした吸収冷温水機を開発
2024年 5月 『荏原製作所×東北大学「流れ」で未来をつくる共創研究所』を設置
2024年 7月 株式会社トクヤマと水素焚吸収冷温水機の実証試験に関する覚書を締結
■水素サプライチェーン例
液体水素ポンプは下図の通り、水素サプライチェーンの構築に欠かせない製品となっています。本センターでは、以下の液体水素ポンプに加え、各種水素関連製品・材料の性能試験および要素試験を実液で実施することが可能です。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
- 種類
- 経営情報
- ビジネスカテゴリ
- 電気・ガス・資源・エネルギー環境・エコ・リサイクル
- キーワード
- 水素ポンプカーボンニュートラル世界初
- ダウンロード