10/29「世界脳卒中デー」脳卒中の症状と手当について解説します
脳卒中とは?
脳の中またはその近くの血管が突然破れたり、血管の中に血のかたまり(血栓)などができて脳の血液循環が悪くなると、急激に意識障害や運動障害などを起こします。このような病気を 脳卒中といいます。日本の死因の高順位を占める病気です。代表的なものに、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血があります。
短時間で状態が悪化し、致命的になる危険があるため、脳卒中を疑うような場合には119番通報と応急手当、医療機関への救急搬送と、医師による診療が必要です。
■脳梗塞
心臓の不整脈などで心臓の中にできた血栓が脳の血管の方に流れて脳血管を閉塞したり、
動脈硬化で細くなった脳血管が詰まったりして、その先に血液が流れなくなり、脳の組織が
死んでしまう(壊死)ものです。
■脳出血・くも膜下出血
高血圧などで、脳の血管が破れて脳の中や表面に出血が起こることです。特に脳の表面に
出血が広がるものをくも膜下出血といい、原因の多くはこぶ状に膨らんだ脳の動脈(脳動脈瘤)が
破れて出血することです。
【症状】 顔、手および言葉を観察し、以下のいずれかがあれば脳卒中を疑う。
・顔…口角など顔の片側が下がる。ゆがみがある。
・手…片手に力が入らない、だらりと下がる。
・言葉…言葉が出てこない。ろれつが回らない。
※症状に気づいた時刻を確認する。
※重い脳卒中の場合は、意識障害が生じることもある。
・突然の歩行困難、めまい、平行失調(歩く足がもつれたり、立っていられなくなったりする)。
・突然の激しい頭痛(くも膜下出血では、激しい頭痛や後頭部をバットで殴られたような
激痛とともに、おう吐を伴うことがある)。
・急激に意識障害を起こし、意識がもうろうとしたり意識不明になったりする。
・呼吸が不規則になったり、両眼が一方に寄ったり、片側が外に向いたりする。
※アルコールを飲んでいても脳卒中を起こす場合がある。酔っぱらっているからといって
脳卒中ではないと早まった判断をしてはいけません。
FAST

FASTとは、脳卒中の典型的な症状である顔(Face)の麻痺、腕(Arm)の麻痺、言葉(Speech)の障害、発症時刻(Time)の頭文字を組み合わせたものです。脳梗塞では、痛みが生じず、意識があるため、切迫感がなく、つい医療機関にかかるのが遅れてしまう場合があるので注意します。
【手当】
〇急激に意識障害を起こし倒れて体を強く打つことが多いので、全身、特に頭を打っていないか
よく調べます。
〇心身ともに安静にします。
〇ネクタイ、ベルトなどを緩め、楽に呼吸ができるようにします。
〇水平に寝かせ、毛布などで保温します。
〇おう吐があるときには、おう吐物を誤って気管に吸い込まないように、回復体位を
とらせます。
〇意識障害があるときは、一次救命処置の手順により手当を行います。
※倒れた場所がトイレや浴室または戸外などの場合には、数人の手を借りて、近くで安静を
保てる場所に静かに移します。その際、頭部と胴体を水平に保ち、特に頭が動揺しない
ように注意します。
※注意事項※
初期症状を見逃さずに早く医療機関へ搬送し、後遺症を残さないようにすることが重要です。
症状が見られる場合は直ちに119番通報するとともに「いつまで普通の状態であったか」という
情報を救急隊員に伝えます。
■「いのちを守る」赤十字の講習会 県内各地で開催中!
日本赤十字社神奈川県支部(以下、当支部)では、県内各地で一次救命処置の手順(心肺蘇生・AEDの使い方)やけがの手当、病気や水の事故防止等に関する正しい知識・技術をお伝えする各種講習会を開催しています。一度講習を受けた方でも、いざ目の前で人が倒れた時、助けに行くのをためらってしまうことがあります。すぐに手当ができるよう、繰り返し学ぶことが大切です。
そのため、当支部では講習会への参加とともに、継続的な受講をお願いしています。




ぜひご取材ください。
ご希望に応じ、報道関係者の皆さま向けの一次救命処置体験(心肺蘇生・AED)も随時、受け付けています。
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TEL: 045-681-2124
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