「因果AI」で1on1改革!エンゲージメント向上の鍵を科学的に解明し、改善効果を実証

― 伊藤忠テクノソリューションズ× 明治大学商学部加藤拓巳准教授×hootfolio 人的資本経営の共同研究成果を発表―

フートフォリオ

 株式会社hootfolio(以下、hootfolio)は、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(以下、CTC)、明治大学商学部加藤拓巳准教授との共同研究により、従業員エンゲージメント向上に効果的な「1on1ミーティング」の在り方を科学的に解明しました。
 因果AI「causal analysis®」を活用してデータから取り組むべき要因を特定し、実際にABテストを通じて人事施策の改善効果を実証した本成果は、人的資本経営における科学的なアプローチの成果を示す先進事例となります。

■ 背景:「1on1疲れ」を科学で解く

 人的資本経営の重要性が高まる中、多くの企業が従業員エンゲージメント向上の施策として1on1ミーティングを導入しています。
しかし、「1on1疲れ」や効果実感の薄さに課題を感じつつも、形式的な運用にとどまってしまう企業も少なくありません。

 そこで、CTC・明治大学商学部加藤拓巳准教授・hootfolioの3者は、従業員アンケートなどのデータを因果AIで解析し、エンゲージメントを高める要因と、1on1満足度を高める具体的な条件を明らかにしました。

■ 研究のプロセスと成果:因果AIで“対話の質”を見える化

Step1 エンゲージメント要因の特定

 CTCの一つの事業部門であるエンタープライズ事業グループで因果AI「causal analysis®」を用いて従業員エンゲージメントを左右する要因を探索。その結果、最も大きな影響を与えるのは「1on1ミーティングの質」であることが分かりました。

Step2 「満足度の高い1on1」の条件を分析

図 1 1on1の満足度を高める要因の因果分析結果(実際の分析結果に基づきイメージを作成)

 続いて、「どのような1on1が満足度を高めるのか」を分析。
結果、以下の要素が正の効果を示しました。(図1参照)

・マネージャーによる傾聴・共感

・相談内容への実行力ある対応

・会話トピックとしての仕事内容・キャリア開発・雑談

一方で、「プライベートな話題」は満足度を下げる傾向が見られました。

Step3 1on1の現場で活用できるスクリプトを開発

 分析から得た示唆をもとに「1on1トークスクリプト」を作成。営業現場などで成果を上げてきたトーク構造化手法を1on1に応用し、マネージャーが自然に、かつ効果的に対話できるよう支援するフレームを構築しました。

Step4 ABテスト*で効果を実証

 さらに、スクリプトを活用したマネージャー群とスクリプト未導入のマネージャー群で1on1を比較するABテストを実施。結果、スクリプト活用群の部下において、1on1満足度が統計的に有意に向上しました。

*ABテスト…異なる施策案を一定期間・条件下で比較し、効果を検証する手法。

■ 意義:因果に基づく「1on1改革」が拓く人的資本経営の未来

 本取り組みでは、因果分析による科学的知見をもとに実際のマネジメント施策として実装し、効果を実証しました。これは、これまで属人的に行われてきた1on1を、データドリブンかつ再現性のある改善サイクルへと転換した取り組みとして、人的資本経営の新たな可能性を示しています。 

 本研究成果は、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、株式会社hootfolio、明治大学商学部加藤拓巳准教授の共同研究として、学術誌『Strategic HR Review』に掲載*されました。

*Kato, T., Akashika, A., Yun, S., Kasahara, T., Ikeda, R., Yamada, E. (2025). Effect of a script for managers in charge of 1-on-1 meetings on employee satisfaction. Strategic HR Review, 1-7.
https://doi.org/10.1108/SHR-09-2025-0098 

■因果AI causal analysis®️について

成果を左右する“真因”を直感的に把握する、因果AIソリューション

 日本電気株式会社(NEC)の研究所で開発された独自のAI技術により、従来の分析では見えづらかった「原因と結果」の関係性をデータの中から抽出・可視化します。統計の専門知識がなくても直感的なインターフェースにより、「何が成果を生むのか」という問いに答え、ビジネスの次のアクションを科学的に導くことを可能にします。

従業員エンゲージメントを高めるための要因分析など、人事領域でも活用が拡大しています。

因果AI「causal analysis®(コーザル・アナリシス)」

■ hootfolioについて

 2025年1月に日本電気株式会社(NEC)からカーブアウトしたスタートアップです。「科学的な意思決定をあらゆる人に」をミッションに掲げ、因果AIを活用したSaaS型分析サービス「causal analysis®」を提供しています。 NEC発スタートアップとして培った技術力を基盤に、企業・行政・研究機関と連携し、科学的意思決定の社会実装を加速してまいります。

この記事に関連するページ

・伊藤忠テクノソリューションズ株式会社:https://www.ctc-g.co.jp/

・明治大学 商学部 加藤拓巳准教授Webサイト:https://takumi-kato.com/

・株式会社hootfolio:https://hootfolio.com/

株式会社hootfolio(フートフォリオ)

株式会社hootfolio(フートフォリオ)

会社名   :株式会社hootfolio
所在地   :東京都港区芝5-32-12 シャーメゾンステージ田町
設立    :2024年8 月
代表者   :笠原 健太 
企業サイト :https://hootfolio.com/
事業内容  : 因果分析ソリューション「causal analysis」の提供

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会社概要

株式会社hootfolio

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URL
https://hootfolio.com/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区芝5032012 シャーメゾンステージ田町
電話番号
-
代表者名
笠原健太
上場
未上場
資本金
-
設立
2024年08月