シャープファイナンス株式会社、審査部門の“暗黙知”をAIで可視化するため”SkillRelay”を導入

熟練担当者の判断知をAIで構造化し、審査品質と業務効率の両立を実現へ

株式会社taiziii

2025年12月11日 15時06分

AIを活用した業務改善コンサルティングやシステム開発を提供する株式会社taiziii（本社：東京都渋谷区、代表取締役：加藤晃寿郎）は、シャープファイナンス株式会社（本社：東京都千代田区）に対し、審査部門の“暗黙知”を可視化・構造化するAIソリューションの導入を決定したことをお知らせいたします。本導入により、審査プロセスの属人化を解消し、統一した判断基準による審査精度向上と業務効率化を実現します。

導入背景

シャープファイナンスの審査部門では、一部は自動判定を導入していましたが、多くの案件は担当者が個別に精査していました。

しかし、その判断項目は担当者個人の経験に依存しており、知見の組織的な共有・蓄積には一定の課題がありました。

さらに、今後、熟練担当者の退職が予定され、過去の判断プロセスや“違和感の兆候”といった暗黙知を形式知として残す必要性が急務となっていました。これにより、若手への教育や審査判断のさらなる標準化と継続的な審査品質の向上が課題となっていました。

新しい技術承継のかたち『スキルリレー』

株式会社taiziiiは導入検討フェーズの課題に対し、AIエージェント『スキルリレー』と共に、専門的なコンサルティングで並走します。

『スキルリレー』は、AIがインタビュアー役となってベテラン社員と対話します。教える側は、まとまった時間を確保したり、残業してまでマニュアルを作ったりする必要はもうありません。AIとの雑談のように、空き時間で少しずつ話すだけで、AIが自動的にノウハウを整理・体系化。人間同士では聞き忘れてしまうような細かい確認事項もAIが網羅的にヒアリングするため、引き継ぎの漏れや抜けが劇的に減少します。

その結果、社内にはベテラン社員の“分身”とも言えるAIチャットボットが誕生。引き継ぎを受ける側がいつでも質問できるのはもちろん、何より引き継ぎをする側の負担を最小限に抑えながら、極めて質の高い知識の継承を実現します。

＞＞＞属人化リスクを解消する“知識継承AI”SkillRelay”についてはこちら＜＜＜

選定理由

‘’従来は言語化が難しかった“暗黙知”の思考プロセスを、AIで抽出できる独自のアプローチ‘’

taiziiiのスキルリレーでは単なる一問一答形式ではなく、審査判断に至るまでの「観点」や「思考の道筋」そのものを深く掘り下げるヒアリング設計を採用している点が評価理由の一つです。

これにより、担当者がどのように情報を捉え、どのようなプロセスで判断に至っているのかといった、本質的な知見を抽出することが可能となります。

さらに、抽出した知見を単なるドキュメントとして整理するだけではなく、審査プロセス全体のフローとして構造化し、AIエージェントとして再現・活用できる形に実装できる点がご採用の決め手となりました。これにより、ベテラン担当者の判断基準を組織全体で共有・継承し、継続的に活用できる体制を構築できるとご評価いただいております。

導入内容

導入は以下の3ステップで進められます。

AI × 対話によるベテラン審査担当者への深層ヒアリング

過去の判断基準、例外対応ルール、案件ごとの“違和感ポイント”など、従来は十分に言語化されていなかった暗黙知を抽出
抽出知見の整理と審査プロセスフローの可視化

他社員が理解・参照できる形で知識を体系化
審査判断を支援するAIエージェントの構築

各案件において、「ベテランがどう判断するか」を参照できるAIサポート体制を提供

期待される効果

審査判断のさらなる標準化を進め、組織全体として安定した判断基準を確立
ベテランへの都度ヒアリングや確認作業が不要となり、審査部門の大幅な業務効率化を実現
浮いた工数を追加調査や別業務に振り向けることで、審査精度の向上と機会損失の削減を両立
判断基準の統一により、売上機会の最大化および貸倒リスクの低減を図り、審査部門の経営貢献度を向上

シャープファイナンス株式会社 DX戦略企画部部長　織田豊久様コメント

リースを主業とする当社の最大資産は社員です。ただ、ベテラン人材の多くは定年再雇用となり、今後は世代交代が進みます。長きにわたる審査実務で培った知見やチェックポイントは言語化が非常に難しく、故に後任人材への引継ぎも困難なことが容易に想像されました。

『SkillRelay』を活用することで離職時の知見の継承によって、経験の浅い社員でも案件ごとの判断ポイントを明確に把握でき、審査品質を維持しつつ生産性向上が期待できる点に大きな魅力を感じています。また、既存の自動化・標準化の取り組みをさらに進化させ、AIによる知見継承と審査品質の高度化を実現出来ることも導入の決め手になりました。