『グローバル人材の採用市場における2019年の振り返りと2020年の展望』を発表

< 業界・職種・ソリューション別 >

日本最大級のグローバル人材紹介会社・人材派遣会社であるエンワールド・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:ヴィジェイ・ディオール)は、『グローバル人材の採用市場における2019年の振り返りと2020年の展望』を12月5日に発表いたしました。
グローバル人材の採用と転職市場動向
代表取締役社長 Vijay Deol(ヴィジェイ・ディオール)


■採用市場の現状
2019年の採用市場は、全体的に非常に好調でした。ただし、多くのビジネスリーダーは経済の減速を予想しており、自動車など一部の分野ではすでにこの状況に直面しています。その結果、企業は人材の採用に関してより保守的になり、採用に影響する投資を遅らせています。今年は増税のように、短期的に市場に変化をもたらす出来事もありました。様々な外部要因が、候補者の雇用形態、働き方改革の取り組み、政府主導の雇用契約法の変更など、労働環境の変化に影響を与えるでしょう。

■候補者の現状と今後の課題
今後しばらくの間、日本は人材不足が続き、採用はより困難で競争的になるため、企業は各社の取り組みが重要になります。候補者には、キャリアの中でより多く仕事を変えることや、高い柔軟性を持ち続けることができるという恩恵がもたらされます。高い専門スキルを持つ候補者には継続的に高い需要があるため、報酬やその他の雇用条件の交渉において選択肢や交渉権が向上します。定年退職の年齢引き上げなど、日本の労働市場には変化が起こり始めていますが、今後直面する重要な課題は、ダイバーシティー(性別や国籍など)の推進であると、私は考えています。

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■業界・職種別 

<IT・通信>
人材紹介事業部 部長(ヴァイスプレジデント) 狐崎 壮史


ソフトウェア、クラウド系企業は2020年も好調。早めの情報収集が採用成功のカギ。
フィンテック及びペイメント系企業、ヘルステックといわれるライフサイエンス系
領域のソフトウェア企業、SaaSに代表されるようなクラウド系企業などは、2020年も引き続き堅調に採用や設備/人材投資を進めていくと予測しています。加えて、セキュリティー、データサイエンティスト、AIやディープラーニング(深層学習)、DXなどの職種は、さらに海外からの人材の流入が進むと思われます。2019年に大きなM&Aが実施されており、その統廃合の結果から来年以降市場に出てくる一定数の候補者がいると考えられるため、早期に転職市場調査や情報収集を始めておくことが重要になります。DXやセキュリティーの市場成熟はまだ先であり、今後もさらに変革していくものと思われます。


<製造業・機械・自動車>
アソシエイトディレクター 永島 亜紀

次世代技術の成長で採用が加速。IoT活用サービスでエンジニア雇用増加の見込み。

国内総生産(GDP)の20%シェアを持つ製造業は大手企業を中心に産業用ロボット導入、IoT化、AIの技術活用により、匠の技といわれた従来とは全く違ったものづくりが進んでおります。この流れは、日本の製造業を支える中小企業にも波及傾向にあり、2020年に向けてさらに加速が予想されます。

IT分野からスタートした柔軟なサービスは製造業にも展開されており、3Dプリンターのサブスクリプションビジネス、より安価なコンピューターや通信機器を活用したIoT化ツール、大手企業による中小企業向けサービスも充実してきております。製造業全般がIoT化されることにより、データエンジニアや膨大なデータを処理する研究開発職など高スキルエンジニアの雇用はますます増加すると予想しております。


<医療機器・製薬・ライフサイエンス>
シニアチームマネージャー 在田 新

東京オリンピックに備え「品質保証」「安全」部門の需要が増加。IT、デジタル人材の供給難も。

2020年に関しても医療機器、製薬業界の大枠のトレンドに変わりは無い見通しですが、東京オリンピックを控えている事から、日本国内で流通している製品の“品質”や“安全性”に関する注目度が上がる事が予想され、関連企業の品質保証・管理部門、安全性部門における需要が高まる事が考えられます。その他の採用ニーズとしては、ライフサイエンス業界全体で、“IT”や“デジタル”領域の業務経験のある方の需要は益々増加するでしょう。具体的には、ITシステムを利用した戦略立案やAIを利用した研究開発の分野の方々は、就業人口が少ない事からも需要と供給のバランスが一層崩れていくため、その分野での専門家を採用出来る企業とそうでない企業で数年後の事業に大きな開きが出る事が予想されます。

求職者も二極化が進行するため、希望通りの転職が実る方とそうでない方の差が開くでしょう。特に今までのキャリアに一貫性があり、今後の需要が高い分野へ適応出来る経験を有する求職者の方々に関しては、引き続き複数企業から内定が出る事が予想されます。


<金融>
チームマネージャー 玄間 勇介

新規事業の監査やコンプライアンスへの需要が増加。新しい挑戦などの柔軟性がキャリアアップへの道。

2020年は既存の金融事業とITを統合したスタートアップタイプのビジネスで、採用ニーズが高まり続ける事が予測されます。候補者にとって大切な事は、既存の概念にとらわれず、変化し続ける市場に対して柔軟な考え方で新しいポジションへの挑戦を受け入れていく事であり、その様な姿勢が将来的なキャリアアップにも繋がると見込んでいます。

元々、日本の金融転職市場は中堅からシニアレベルの候補者層が圧倒的に多いですが、現在のビジネスの方向性として、新規事業の立ち上げなどが多くなっているため、改めてリスク部門や監査、コンプライアンスなどの需要も高まると考えられます。金融業界における専門スキルや、CPA(公認会計士)、USCPA(米国公認会計士)などの資格は、金融業界においても引き続き高い需要になる見込みです。


<小売・消費財>
チームマネージャー 高橋 敏行

海外進出を視野にバイリンガル人材の需要はさらに増加。“英語”と“デジタルスキル”を学ぶ行動力を。

2020年も引き続き、日本市場のトラディショナルなマーケティング市場の飽和に伴い、海外進出を念頭に置いた日系企業でバイリンガル人材の確保に力が注がれると考えています。また、外資系・日系企業問わず、日本国内のBtoC事業のEC化率(2018年 6.22%/7年前の約2倍 ※1)の上昇に沿い、メーカーでのデジタル販路の開設や強化が急がれています。自社ECの立上げ責任者、モール(amazon、楽天など)管理者、越境EC担当者などの採用案件がさらに増えると見込んでいます。

来年の新規事業としては、eSports(エレクトロニック・スポーツ)やカジノおよび統合型リゾート(IR)に対する採用動向が注目されています。これらの領域では、現場の運営サイドの採用だけでなく、インバウンド向けの集客施策やデジタルプラットフォームの構築、ブランディングにおけるマーケティング採用なども増加すると考えています。例年に引き続き「英語スキル」や「デジタルスキル」を持った候補者の需要は高まっています。候補者は、社内で自ら手を挙げて積極的に社内のプロジェクトに参加したり、外部のデジタルセミナーを受講するなど、普段の業務で身につけることのできないスキルセットを身につけて転職に備える行動力が必要になってくると考えています。  ※1 「電子商取引に関する市場調査」2019年、経済産業省調べ


<コンサルティング>
チームマネージャー 平岡 悠

大規模な採用計画は数年続く見込み。経験者、学ぶ意欲の高い候補者へのニーズが高い。

世界全体が不透明で未曾有の時代に突入していることから、少しでも成功確率を上げるために、豊富なノウハウをもっているコンサルティングファームに依頼が集中しています。この流れは来年以降も変わらず、2~3年は継続すると見込まれています。現時点で既に、各社の採用計画が数百人~数千人に上っていることからも、今後一層、採用の成功が難しくなることが予測されます。そのため、未経験でも“顧客対応が出来る人柄と地頭力”をベースに採用していけるかどうかが肝となってきます。

経験者へのニーズは継続して高い状態です。候補者の中でも「様々な企業の経営課題の解決」のために注力し、自身の短期的な成功のためではなく、将来のキャリアパスを優先してインプット(学び/成長)を優先出来る志向性のある人が求められています。


<SCM(サプライチェーンマネジメント)>
チームマネージャー David Hsu (ディビッド シュ)

オペレーションの自動化や営業機能との融合などSCMの役割拡大で高スキル候補者の需要が増加。

企業がサプライチェーンマネジメント(SCM)の真の価値を認識するにつれ、SCMの重要性は高まり続けます。 将来的に需要が高まると思われるのは、倉庫管理と物流業務の自動化をリードする役割です。 エンジニアリング能力とプログラミングスキルを併せ持つ候補者の需要が高くなると予測されます。 将来的には、企業がサプライチェーンを一体にした、営業とマーケティング機能のシナジーに注力するため、需要管理(Demand Management / デマンドマネジメント)が増加するでしょう。

また、SCMの専門家は、ビジネスのサステナビリティを向上し、製品の生産と輸送から生じうる環境への悪影響を最小限に抑えるための、さらに大きな役割を担うことになるでしょう。


<人事・総務>
チームマネージャー 中里 亜紀子

新たな価値を創造できる人事担当者の需要増。来年以降もあらゆる分野で採用ニーズ継続の見込み。

変化が激しい時代の流れを受け、M&Aやビジネスモデルの変化に対応できる人事経験者の需要が増えています。人事制度(等級、評価、報酬)、人事オペレーティングシステムを統合し、新たな価値を創出をする役割が求められています。また、採用業務の専門性が高まり、企業での採用経験者以外に、人材紹介会社のコンサルタントを採用するケースも増えています。ダイレクトソーシング、社内紹介制度の仕組みづくり、グローバル間の情報共有、採用ブランディング、採用情報システムの活用、RPO(採用代行)の導入、スタッフのマネジメント、予算管理など、人事が背負う役割は多岐に渡るため、これらの取り組みを率先して推進できる候補者が期待されています。

人事ファンクション(採用、人材開発、福利厚生)、人事ジェネラリスト(HRビジネスパートナー、HRマネージャー)など、どの分野でも採用がニーズがあり、来年以降もこの状況は継続すると予測しています。


<経理・会計>
チームマネージャー Justin Kamihara(ジャスティン カミハラ)

高まる需要で給与は増加傾向。財務分析スキルの需要が日本語スキルの需要を上回る。

これまでと同様、経験が浅く、今後の著しい成長が期待される若手の候補者は、まだ深い分析スキルや国内・海外のシニアマネジメントに強い洞察を与える十分なコミュニケーション能力を持ち合わせていないことが多いですが、最も高い需要があります。また、高い分析スキルとコミュニケーション能力があるシニアレベルの候補者は、日本語の十分なスキルがなくても、経理・財務部門をリードし、経営者のパートナーとして活躍してもらうための、非常に高い需要があります。

徐々に海外展開を広げている日本企業は、海外の子会社の財務管理と分析を行うために、より多くの候補者を外資系企業から採用するようになってきています。このことが、“グローバル”人材確保の重要性を強調しています。

これら全てのことから言えるのは、市場における採用時の給与は上がり続けており、ほとんどの候補者において、現在と同様かより大きな役割の仕事に転職する場合、給与の増加が期待できるという事です。


<法務・コンプライアンス>
チームマネージャー Nicolas Rumebe(二コラ リュメーブ)

AIの進化で調査や情報処理能力が増加。資格を持たない人の雇用機会減少を懸念。

【法務】
2020年は2019年と同様の傾向になると予測していますが、スマートコントラクトの出現や、AIによる調査や情報処理能力がどのパラリーガルよりも早いことから、資格を持たない法律の専門家やパラリーガルの雇用機会の減少の可能性が考えられます。

【コンプライアンス】
2019年以降、金融サービス企業は最も経験豊富で熟練したコンプライアンスの専門家を採用しているため、コンプライアンス人材の採用ボリュームは、規制の強いライフサイエンス分野、フィンテック、IT、製造業にシフトしていくと予測されます。

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■ソリューション別

<派遣・契約社員:Contract Professionals (コントラクトプロフェッショナルズ)>
シニアチームマネージャー 中武 寛護

非正社員のニーズは経済動向が影響。“グローバル”に活躍できる人材の需要が高い。

2020年の非正社員採用の市場は経済動向に大きく左右されると考えています。経済が堅調を維持すれば、非正社員で勤務する優秀な人材は他企業に正社員として採用される可能性が高くなるため、現在の雇用主は人材流出を防ぐために派遣社員を自社採用する傾向が強くなると予測しています。反対に経済が鈍化する場合は、正社員採用に慎重になる企業が増え、その反動で非正社員採用の割合が高くなると考えています。企業が求める人材の要件については、経済動向に関わらず「グローバル」「実務ができる」「戦略を持てる」というキーワードがより強くなると推測しています。
採用意欲に関しては、テクノロジー企業(特にソフトウェアおよびデジタル関連)や、メディカル関連企業からのニーズが高く推移すると感じています。しかし業界よりも個々の企業の取り組み方で意欲が分かれる印象です。昨今、非正社員の活躍の場が広がり、正社員との報酬の差も縮まりつつあるため、非正社員を選択する候補者が増えると思います。変化に柔軟な対応をする企業の多くは積極的かつ戦略的な非正社員採用を行うでしょう。そのため、非正社員採用でも、語学力とグローバルマインドに加え、主体性と適応力を更に重視する傾向が強くなると考えています。


<経営層採用:Executive Search(エグゼクティブサーチ)>
ディレクター Scott Wallace(スコット ウォレス)

ビジョンやミッションを浸透させ、事業を成功に導けるリーダーを期待。

成功するためには、リーダーは人材を取り巻く問題に気づき、理解する必要があります。例えば、社員をどの様に魅了するか、どの様に離職率を低下させるか、AIの導入、CSR・SDGsに対する取り組み、ダイバーシティ&インクルージョンの促進についてなどです。サステナビリティへの注目と、人・社会・環境に配慮した消費者(倫理的消費者)の台頭は、企業の経営にますます大きな影響を与えています。今後より多くの企業が、生き残りと事業拡大に向けて、サステナビリティを企業戦略と事業の中核に置くようになるでしょう。


<RPO/採用代行:enPower(エンパワー)>
ディレクター Samuel Nishizawa(西沢 サムエル)

候補者を取り巻く市場は過去数年で大きく変化。企業は柔軟に対応し、人材合戦を勝ち抜く力を。

当事業の成長の背景には、日本における人材不足と企業の採用難という大きな課題が存在しています。候補者が不足していることは周知の事実ですが、その他の点で私が強調したいのは、企業の採用プロセスが昨今の市場の変化に対応しきれていないという事です。例えば、SNSの普及により、採用も従来のヘッドハンティングや転職メディアを使うという選択肢のみではなくなりました。候補者の情報収集力も高くなり、日常生活の中で触れる様々な情報が転職の決め手の一つにもなっています。

米国には、求人を出せば候補者が自ずと集まってくる市場がありますが、日本ではまだ採用をする企業から手を伸ばさないと候補者が見つけられない状況です。採用における困窮は、2020年以降も継続すると考えています。RPOサービスの認知も少しずつ増加し、導入企業数も増えてきています。企業は従来の方法に固執せず、HRテクノロジーやRPOなど、様々なサービスを試すことで、自社の文化に合う採用方法や、成功確率を上げる努力をしていかなければ、厳しい人材合戦を勝ち抜くことは難しいと考えています。


※上記は一部抜粋となります。資料全文は以下のURLよりご確認ください。
https://www.enworld.com/blog/tag/whitepaper-2019
 
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