Homedoorが『誰でもスマホ』と業務提携!
ーホームレス問題と「通信の貧困」を同時に解消する新しい取り組みが始まりますー
ホームレス問題と「通信の貧困」
住まいのないホームレス当事者は生活再建に向けて住居や仕事の確保を目指しますが、電話番号がないことは賃貸契約や就職活動を難しくしています。一方で、携帯電話を確保しようにも、生活苦から携帯電話料金を滞納し契約解除となった経緯のある方の場合、大手の携帯電話事業社では再契約が難しいのが現状です。
Homedoorはこれまでもホームレス当事者が直面するこうした問題を「通信の貧困」と位置づけ、解決に向け取り組んできました。例えば2023年度は、他団体と連携し、ホームページ上から相談員と通話できるインターネット無料通話の導入を行いました。また、内閣官房や大手の携帯電話事業社に働きかけた結果、料金の支払いが遅れた顧客等に対して行うSMS等の通知の中で、内閣官房が各種支援制度や相談先を紹介する孤独・孤立対策ウェブサイト「あなたはひとりじゃない」を紹介していただけるようになりました。
実はこれまでも、Homedoorでは『誰でもスマホ』を「通信の貧困」に苦しむ当事者へ案内してきました。過去に利用料滞納で携帯電話の契約が切れてしまった方や大手キャリアが求める身分証を持っていない方でも契約できるとあって、多くの希望者がおられました。しかし、『誰でもスマホ』の契約や端末の受け渡しはアーラリンクとやりとりしてもらっていたため、携帯電話が当事者の手元に届くまでに時間がかかったり、店舗に行くまでの交通費が課題となったりしていました。それらを解消し、より気軽に携帯電話を確保いただき、住まいの確保や就職につなげていけるように取り組んだのが今回の提携です。
Homedoor×『誰でもスマホ』で実現! 衣食住と携帯電話をワンストップで保障する新たな支援
Homedoorは、42部屋の個室シェルター(宿泊施設)を運用しており、住まいがないホームレス当事者に衣食住を即日提供するという支援を行っています。この度の提携で、衣食住に加えて携帯電話を即日で提供できることは、ホームレス問題と「通信の貧困」を同時に解消する新たな支援スキームの実現を意味します。当事者がシェルターに滞在しながら携帯電話を持てることで、居住支援と就労支援を同時に行うこともできるようになります。
また、Homedoorへの相談者以外にも、代理店業務として新規契約希望者の対応も行います。その中には、生活に困りながらも支援団体には敷居が高く相談ができなかったという方もいらっしゃることが想定されます。携帯電話の契約というフラットな関係からお会いすることで、従来は繋がりにくかった当事者へのアウトリーチが可能となり、Homedoorの存在を身近なものとして知っていただくことで支援を届けられるようになることが期待できます。
4月15日、「誰でもスマホHomedoor支店」が無事に開店しました!
開店当日から複数のお客様から予約があり、契約・受け渡しを行いました。お客様のひとりからは次のような声をいただきました。
「格安スマホを取り扱うところは他にもありますが、端末が身分証記載の住所に郵送されるというサービスがほとんどで、自分のように住居がないと利用できないんです。今回、住まいがなくてもHomedoorさんで即日受け取れると聞いて、すぐに予約させてもらいました」
『誰でもスマホ』について
携帯電話を持つことができないために仕事や住居を確保できない「通信困窮者」を念頭に、”誰でもスマホが持てる社会”の実現に向けて、支援体制強化・提供体制の充実化・価格低廉化など、様々な通信困窮問題の解消へ取り組む。行政や社会福祉団体の協力などもあり、2023年1月のサービス開始から約1年で契約者数は30,000人に拡大。
【サービスに関する問い合わせ】
電話:03-4330-3466 メール:daresuma@a-sas.ne.jp
ウェブサイト:https://www.a-sas.ne.jp
Homedoorについて
「ホームレス状態を生み出さない日本の社会構造をつくる」という理念のもと、2010年に設立。ホームレスの方々へのシェルターの提供やカフェ「おかえりキッチン」の運営、再出発支援、講演等を行っている。また、ホームレスの方々の多くが自転車修理を得意とすることから始まったシェアサイクル「HUBchari(ハブチャリ)」は、大阪市内に500以上のポートを展開している。
本件に関する問い合わせ
認定NPO法人Homedoor(担当:事務局 永井)
住所:大阪市北区本庄東1−9−14 電話:06-6147-7018 (平日11時〜18時/土曜13時〜18時)
法人ウェブサイト:https://www.homedoor.org
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