がん患者サポートアプリ『ハカルテ』体調や症状を一覧で振り返るための印刷機能を追加 診察時の医療者への伝え漏れを防ぐ!
株式会社DUMSCO(所在地:東京都港区、代表取締役CEO 西池成資、以下 当社)は、がん患者の治療生活を変えるがん患者サポートアプリ「ハカルテ」に、新たに体調の変化や治療の副作用症状を一覧で振り返るための印刷機能を追加しました。記録した内容を一覧で出力し、診察前に確認できるため、短い診察時間でも要点を漏れなく医療者に伝えやすくなります。さらに、出力したデータは印刷に適したデザインとなっており、スマホを取り出しにくい場面でも活用しやすく、医療者と一緒に確認しやすいというメリットもあります。ファイルはPDF形式でも出力でき、メールやLINE等でも共有が可能です。本機能の追加で、がん患者が主体的に治療を受けることをより一層サポートしてまいります。

体調や症状を一覧で振り返るための印刷機能について
「ハカルテ」は、症状記録を中心とした機能を提供し、「簡単な操作で詳細に治療記録をつけられる」と多くの患者さんからご好評をいただいています。特に、副作用の程度をワンタップで記録できるなど、治療に伴う細かな体調変化を手軽に記録できる点が支持されています。
これまで、「記録した情報を印刷して医療者に見せたい」という声を多くのユーザーからいただいており、そのニーズに応えるために今回の印刷機能を追加しました。患者が診察時に自分の症状を的確に伝えることは、治療の意思決定において重要な役割を果たし、医師の診断や治療方針の精度を高めるとも言われています*。本機能を活用することで、がん患者がよりスムーズに医療者と情報を共有し、適切な治療につながることを目指します。

印刷機能の特長
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最大8週間分の記録をA4サイズで出力可能。症状や服薬の記録を見やすく表示(記録が多い場合は複数ページに自動分割)
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診察用メモや治療スケジュールの欄を設け、印刷後に手書きで補足可能
印刷機能の目的・メリット
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診察前の振り返りがしやすくなる
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記録した内容を一覧表示することで、体調変化が一目で把握でき、診察前に整理できる。
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短い診察時間でも要点を伝えやすくなる
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診察用メモに「特に困った症状や必ず伝えたいこと」を記入することで、短い診察時間内でも要点を的確に伝えることができる。
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患者が主体的に治療に参加できる
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自分の体調を整理し、医療者に正しく伝えることで、患者の「伝える力」を向上させ、より主体的に治療に関われるようになる。
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印刷して紙で見せることにより診察時の情報共有がスムーズに
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診察室でスマートフォンを取り出すことに抵抗がある場合でも、印刷した用紙を用いることで医療者と一緒に確認しながら会話ができる。
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*https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjbm/21/1/21_1411/_html/-char/ja
ハカルテについて

ハカルテは2024年7月にリリースされたがん患者サポートアプリで、がん患者の目線にたって開発・改善を重ねている点が特徴です。がん患者が自分の状態を知り、より主体的に治療やケアを受けられるようサポートすることで、がん患者の自己効力感を高め、QOL(生活の質)向上に寄与することを目指しています。今後は受診アドバイスの提供や、気軽に医療者に相談できるチャット機能なども追加していくほか、アプリ内でアピアランスケアなどに関する情報提供なども行い、より広くがん患者をサポートできるアプリを目指してまいります。
詳細は下記をご確認ください。
ハカルテWebサイト
ハカルテ公式note
SNS(がん患者さんに役立つ情報を発信しています)
https://www.instagram.com/hakarute/
ハカルテ開発の背景
現在、日本は生涯で二人に一人ががんになる時代であり、昨年より国が開始した第4期がん対策推進基本計画においても、3本柱の一つとして「がんとの共生」が掲げられています。計画の中では「全てのがん患者及びその家族等の療養生活の質の向上を目指す」と明記され、通院しながら社会生活を送るがん患者さんの抱える問題への対策は急務となっています。
当社では、3つの背景からハカルテ開発に至りました。
■ハカルテ開発の背景1:医療の進歩に伴うがん治療の変化
近年のがん治療は、長期の入院はせずに定期的(化学療法の場合は数週間に一度ほど、放射線療法の場合は連日のケースが多い)に通院し、外来で治療を行う形式が一般的です。しかし、治療期間のほとんどを自宅で生活しながら過ごす患者にとっては、体調の変化や治療の副作用について、すぐに医療者に相談できないという不安と隣り合わせでもあります。「ハカルテ」は、患者が自分のスマホで日々の体調やライフログ*1を記録し、診察前に体調記録やメモを確認することで、前回の治療以降の体調変化や質問事項を伝えやすくし、主体的な治療をサポートします。
■ハカルテ開発の背景2:がん治療における患者のQOL維持・向上の重要性
多くのがん患者は、がんと診断されることや治療の副作用などにより、心身ともに大きな負担を感じ、QOLが著しく低下することがわかっています。また、QOLの低下が治療の中断につながることも少なくなく、治療を完遂するためにはQOLの管理が重要となっています。海外では、QOLを管理することにより治療成績が上がったという報告*2もあります。そういった背景もあり、近年はがんを治すことだけではなく、がん患者の不安を取り除き、QOLを維持・向上することの重要性が叫ばれています。しかし、限られた診療時間の中で、医療者が十分に患者のQOLに配慮した対応をすることは難しく、がん治療における課題の一つとなっています。「ハカルテ」は症状やライフログのデータによって心身の状態を可視化することで、がん患者のQOLを客観的に評価し、短い診療時間のなかでも医療者と患者が円滑にコミュニケーションを取れるようサポートします。
■ハカルテ開発の背景3:がん患者の体調記録の重要性
様々な研究で、医師は患者の訴えを過小評価していると報告されています。特に、心理面や社会面についてその傾向が強く、症状では痛みやしびれ、だるさ、不眠等について、医師が患者の訴えを過小評価したり、実態を捉えにくかったりすると言われています。*3患者がよりよい治療を受けるためにも、自分の症状とその程度について記録したものを主治医に見せて、心身の状態を正しく理解してもらうことが重要です。
*1 ライフログ(lifelog):人間の活動(life)の記録(log)のことで、日本語訳すると生活記録と訳される。ハカルテで記録できるライフログは、心拍変動・歩数・睡眠・気分など。
*2 Basch E, Deal AM, Dueck AC, et al. Overall Survival Results of a Trial Assessing Patient-Reported Outcomes for Symptom Monitoring During Routine Cancer Treatment. JAMA. 2017;318(2):197-198.
*3 Basch E. The missing voice of patients in drug-safety reporting. N Engl J Med. 2010 Mar 11;362(10):865-9.
株式会社DUMSCOについて
「持続可能なパフォーマンスをデザインする」をミッションに、データ分析とテクノロジーで課題を解決するべくサービス開発や企業向け生産性向上コンサルティングを提供しています。
ハカルテ事業にとどまらず、前身アプリが300万DLを突破しリニューアル後もユーザー数を伸ばしているセルフコンディショニングアプリ「Habitone」、toB向けストレス測定アプリ「ANBAI」、ポーラ化成工業と共同開発している熱中症リスク判定AIカメラ「カオカラ」など、さまざまな事業を展開しています。
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