Nike厚底シューズが与えたブランドへのインパクトとは?

~箱根駅伝後のNikeのバズ、価値、購入検討の変化について~

NRC

 2019年より、日本リサーチセンター(本社:東京都、代表取締役社長:鈴木稲博)は、英国YouGov社と提携し、企業ブランド・商品ブランドのシンジケートサービスBrandIndexの日本事業を担当しています。
 BrandIndexは、消費者のブランド評価の調査を365日デイリーで実施し、ブランドのプレゼンスやヘルスについて継続的・長期的なモニタリングを可能にするソリューションツールです。
 BrandIndexのデータより、マーケットトレンド情報をお届けします。今回は「Nike厚底シューズ」についての消費者評価の事例をご紹介いたします。
Nikeに関する「一連の出来事」と「消費者評価」について
「バズ(良い評判)」(オレンジ線)・「バズ(悪い評判)」(青線)・「価値」(赤線)・「購入検討」(緑線)


(1)Nikeに関する出来事と「バズ」への影響
・2020年1月2日~3日の箱根駅伝で、8割の選手がNikeのシューズを着用。多くの区間記録が塗り替えられたことから「バズ(良い評判)」が上昇。その上昇トレンドは、3月1日の先行販売まで続いています。
・1月15日に、メディアで「Nike厚底シューズ禁止の可能性」について取り上げられ、「バズ(悪い評判)」が増加しています。1月31日に、国際陸上競技連盟がシューズに関する規定を発表。その1週間後にNikeが規定をクリアしたモデル(エアズームアルファフライネクスト%)を発表したことで「バズ(悪い評判)」が徐々に低下していることが分かります。

(2)「バズ」の動きと「価値」「購入検討」の変化について
・箱根駅伝で、「バズ(良い評判)」が上昇した際には、連動して「価値」※1も上昇。Nike厚底シューズのメディア露出とランナーの活躍が、効果的なプロモーションに繋がっていたことが伺えます。
 ※1「価値」とは「価格に見合う価値」のこと
・一方、「Nike厚底シューズ禁止の可能性」が取り上げられた際には「バズ(悪い評判)」が増加。「価値」については上昇が見られます。多くのアスリートが早いタイムを出すシューズとして、結果的にNikeの技術力を世に広めることに繋がったと考えられます。国際陸上競技連盟が発表したシューズ規定をクリアしたモデルを発表し、Nikeの「価値」がさらに上昇し、先行販売日まで増加しています。
・「購入検討」については、先行販売において購入者条件(フルマラソンにおいて市民ランナーでトップレベルのタイム保有者)があったことから、「バズ(良い評判)」の上昇に対して、大きな変動は見られませんでした。しかし、一般向けの販売(購入者条件無し)が近くなるにつれて「購入検討」がゆるやかに増加し、販売後も増加傾向が見られます。

箱根駅伝から、バズ、価値、購入検討の動きを見てきました。2020年の東京五輪が延期の中、再びNikeシューズがメディア露出された際のインパクトについて、引き続き注目されます。

(3)指標の増減率
 ※起点を2020年1月1日とし、2020年8月14日までの期間で各指標の最高値を記載
・良いバズ:9.0%→21.3%(2月24日)に上昇(12.3ポイント増)
・悪いバズ:0.6%→3.4%  (2月3日)に上昇(2.8ポイント増)
・購入検討:11.0%→14.6%(8月8日)に上昇(3.6ポイント増)
・価値  :15.8%→24.9%(2月24日)に上昇(9.1ポイント増)

 【BrandIndexについて】
Yougov BrandIndexデータを用いてブランドのトレンド変化を捉えることで、最適なマーケティング施策の検討にぜひご活用下さい。 また、日本リサーチセンターのウェブサイトでは他にも自主調査結果を掲載しております。ぜひご高覧ください。

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会社概要

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本社所在地
東京都墨田区江東橋4-26-5 東京トラフィック錦糸町ビル
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代表者名
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上場
未上場
資本金
1億円
設立
1960年12月