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独立行政法人国立高等専門学校機構
会社概要

有機・無機電子材料とナノテクノロジーに関する国際シンポジウムの招待講演で研究成果を発表

-耐放射線性小型撮像素子、太陽電池型線量計などの研究成果を発表-

独立行政法人国立高等専門学校機構

独立行政法人国立高等専門学校機構 木更津工業高等専門学校(千葉県木更津市)電気電子工学科の岡本 保 教授は、2021年5月31日~6月3日に開催された第8回有機・無機電子材料とナノテクノロジーに関する国際シンポジウム(8th International Symposium on Organic and Inorganic Electronic Materials and Related Nanotechnologies (EM-NANO 2021))の招待講演で、「CdTe太陽電池および耐放射線性小型イメージセンサと線量計への応用」について研究成果を発表しました。
【発表概要】
 本講演では、CdTe多結晶薄膜太陽電池および耐放射線性小型イメージセンサと線量計への応用についての研究成果を報告しました。
 多結晶CdTe薄膜太陽電池は、低コストで高効率な変換が可能な太陽電池として期待されています。これまでに、CdTe薄膜太陽電池の研究開発を行い、ガラス基板側から光を入射するスーパーストレート型で15%以上、基板と逆側から光を入射するサブストレート型で約10%の効率を達成しています。
 福島第一原子力発電所の廃炉に向けて、高い放射線量など過酷な環境下で使用できる小型イメージセンサおよび高線量率の放射線の測定が可能な線量計が必要であり、そこで、微小電子源を用いた耐放射線性小型イメージセンサおよび太陽電池型線量計を提案しました。
 微小電子源を用いたイメージセンサの基本原理は従来の撮像管と同様であるため、高い耐放射線性が期待できるばかりでなく小型化が可能となります。本研究では、高い放射線耐性が期待できるCdTe太陽電池の構造と同様の光導電膜と微小電子源を組み合わせたイメージセンサの開発を行いました。
 さらに、CdTe太陽電池を用いた線量計の開発を行いました。太陽電池型線量計は、高線量率の放射線を検出するのに適しているばかりでなく、太陽電池は内部に電界を持つため、電圧の印加が不要です。そのため、小型化、省電力化が可能なばかりでなく、火花による水素のガス爆発の危険性を低減できます。本研究ではガンマ線の吸収係数の大きいCdTe太陽電池型線量計の開発を行い、高線量率のガンマ線検出、高いガンマ線耐性、サブストレート型CdTe太陽電池によるアルファ線、ベータ線の検出などについて報告しました。

本研究で作製したCdTe太陽電池(左:スーパーストレート型、右:サブストレート型)本研究で作製したCdTe太陽電池(左:スーパーストレート型、右:サブストレート型)

 岡本教授は、英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(「過酷炉心放射線環境における線量測定装置の開発」2018年10月 - 2021年3月)に代表で採択され、開発したCdTe太陽電池型線量計により100 mGy/h ~ 1.5 kGy/hの高線量率のガンマ線検出、3 MGyを超える高いガンマ線耐性などの成果をあげました。これらの成果を中心としたCdTe太陽電池に関する研究成果が評価され、招待講演を依頼されました。岡本教授は現在、文部科学省 原子力システム研究開発事業(「原子炉中性子リアルタイムモニタリングのための太陽電池型線量計の開発」2020年11月 - 2022年3月)にて太陽電池型中性子線量計の研究に取り組んでいます。これらの研究成果は原子力分野のみでなく、医療分野などへの波及も期待されています。

第8回 有機・無機電子材料とナノテクノロジーに関する国際シンポジウム
(8th International Symposium on Organic and Inorganic Electronic Materials and Related Nanotechnologies (EM-NANO 2021))
【URL】https://www.pu-toyama.ac.jp/EM-NANO2021/

英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(「過酷炉心放射線環境における線量測定装置の開発」2018年10月 - 2021年3月)
【URL】https://jopss.jaea.go.jp/pdfdata/JAEA-Review-2019-033.pdf

文部科学省 原子力システム研究開発事業(「原子炉中性子リアルタイムモニタリングのための太陽電池型線量計の開発」2020年11月 - 2022年3月)
【URL】https://www.mext.go.jp/b_menu/boshu/detail/attach/000003487_00002.htm

【木更津工業高等専門学校について】
木更津工業高等専門学校は、1967年に千葉県木更津市に創設された国立高専の学校であり、これまでの50年間で本校卒業生は7762名、専攻科修了生は633名に上り、国内外の様々な領域で幅広く活躍しています。本校の方針により、幅広い教養を基本とし、国際的視野を持ち、自ら考え決断する判断力、自ら工夫し新しいものを造り出す創造力、自らの信念に基づき困難にも屈せず遂行する実行力の三つの能力を備えた創造的エンジニアとしての人材の養成を目指します。あわせて、健康な身体と精神、豊かな情操を培い、各専門の科学技術発展と成果の基礎となる理論を十分に理解して、社会に貢献でき、広範囲に活躍する実践的技術者の育成教育に努めます。

学校概要
学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 木更津工業高等専門学校
所在地:千葉県木更津市清見台東2-11-1
校長名:佐久間 研二
創設:1967年
URL:https://www.kisarazu.ac.jp/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関

お客様からのお問い合わせ先
木更津工業高等専門学校
TEL:0438-30-4000(平日9時から16時)
e-mail:asoumu@a.kisarazu.ac.jp

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業種
教育・学習支援業
本社所在地
東京都八王子市東浅川町 701-2
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代表者名
谷口 功
上場
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資本金
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設立
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