約6割の発注担当者が失敗経験あり。要因は「発注先選定の時間不足」と「業界知識不足」が中心|比較ビズ
ビジネスマッチングサービス「比較ビズ」が、発注者の選ぶ基準、面倒な点、失敗経験、決定権の有無など、発注の実態に関してアンケート

株式会社ワンズマインド(本社:東京都新宿区、代表取締役:尾池 徹哉)は、発注者と受注者を繋ぐビジネスマッチングサービス「比較ビズ(https://www.biz.ne.jp)」を利用する73,404名を対象に、「発注・外注業務の実態調査」を実施しました。調査対象は、比較ビズを通じて発注側として依頼経験のあるユーザーです。
調査内容
調査概要:発注・外注業務の実態に関するアンケート
調査期間:2025年2月26日~2025年3月5日
調査機関:株式会社ワンズマインド
調査対象:2018年以降に「比較ビズ」を利用したことがある会員(73,404名)
調査方法:「比較ビズ」のメールマガジンを介したアンケート
有効回答:460件
調査結果サマリー
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発注時の選定基準は「担当者とのコミュニケーションのしやすさ」を最も重視
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発注で面倒と感じる点は「同じようなやり取り」が最多で、発注先選定や見積取得も負担
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58%が発注で失敗経験があり、要因は「発注先選定の時間不足」と「業界知識不足」が中心
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経営層ほど失敗経験が多く、スピード重視の判断が失敗に繋がる可能性がある
回答者の属性

所属している組織 (n=460) |
法人:70% 個人事業主:20% 個人:10% |
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年代 (n=460) |
20代:4% 30代:15% 40代:22% 50代:36% 60代:19% 70代以上:3% |
役職 (n=320) ※組織に関する質問において 「法人」を選択した回答者へ質問 |
経営者:33% 役員:11% 部長:10% 課長:10% 係長・主任:12% 一般社員:22% その他:3% |
従業員数 (n=320) ※組織に関する質問において 「法人」を選択した回答者へ質問 |
1名:10% ~5名:23% ~30名:24% ~50名:7% ~100名:11% ~500名:13% ~1000名:5% 1000名~:8% |
発注の経緯に関するデータ

誰からの依頼で発注に至ったか |
自分自身で決めた:52% 誰かからの依頼:48% └ 社内:54% └ クライアント:37% └ 知人・家族:10% |
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発注した背景 |
スキルの問題:67% 工数の問題:33% |
(n=460)
発注先の決定に関するデータ

発注先の最終決定者 |
自分自身:71% 自分以外:29% └ 社長:47% └ 上司:45% └ 同僚:6% └ クライアント:3% |
---|---|
発注先を選定する際の決め手 ※複数回答 |
費用と品質のバランス:31% 担当者とのコミュニケーションのしやすさ:19% 費用の安さ:17% 品質の高さ:10% 実績の多さ:8% 提案力やアイデア力:7% 口コミ評価の高さ:2% 会社の規模・知名度:2% その他:3% |
金額が同じ場合の決め手 ※複数回答 |
担当者とのコミュニケーションのしやすさ:31% 提案力やアイデア力:21% 実績の多さ:20% 口コミ評価の高さ:10% アフターサポート制度:14% 会社の規模・知名度:5% |
発注先決定までの期間 |
2週間以内:41% 1ヶ月以内:36% 3ヶ月以内:15% 6ヶ月以内:4% 1年以内:2% 1年以上:3% |
(n=460)
発注の課題に関するデータ

発注時に面倒だと感じた点 |
同じようなやり取り:30% 発注先候補の選定:22% 見積もりの取り寄せ:17% 仕様や要望の伝達:15% 契約書や条件交渉:11% 社内への情報共有:4% その他:1% |
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発注先に失敗経験の有無 ※複数回答 |
失敗経験がある:58% └ 発注先の選定に時間をかけなかった:31% └ 業界知識や相場を把握していなかった:29% └ 相見積もりを取らなかった:22% └ 誰にも相談せずに契約した:11% └ 見積書や契約書をよく読まなかった:7% 失敗経験がない:42% |
(n=460)
年齢層が高く経営層が多い回答結果に

回答者の年齢は50代が最も多く、役職の内訳を見ると「経営者」が33%、「一般社員」が22%と、比較的年齢層が高くなっています。役職者、特に経営者からの回答が多く見られますが、小規模な会社が多く、利用者の役職も高い傾向があると考えられます。
決定権を持つ発注担当者は71%、「係長・一般社員」は36%の割合に

発注の決定権を持つ人は71%にのぼり、多くの人が自ら発注先を選定していることが明らかになりました。
回答者の中で「経営者・役員」が最も多かったことが、この高い割合の理由として挙げられます。

役職別で見ると、「経営者・役員」の割合が最も高く、「部長・課長」52%、「係長・一般社員」36%と、現場レベルでは発注の決定権が限定的であることが明らかになりました。発注内容や予算規模によって柔軟に裁量が与えられるケースもあると考えられますが、全体としては経営層に意思決定が集中している傾向が見られます。

「部長・課長」は56%が、「係長・一般社員」は43%が「社長」を最終決裁者として回答しています。今回の調査では従業員規模が小さい企業の回答が多かったことから、最終的な発注の決定権が社長に集中する傾向が強く表れたと考えられます。
同価格帯の場合、「担当者とのコミュニケーションのしやすさ」を最も重視

見積金額が同じ場合の選定基準として、最も重視されたのは「担当者とのコミュニケーションのしやすさ」で、31%を占めました。価格が横並びの状況では、スムーズなやり取りや信頼関係が、発注先を選ぶ決め手となっていることがうかがえます。
次いで、「提案力やアイデア力」(21%)や「実績の多さ」(20%)が挙げられました。価格以外の点では、どれだけ付加価値を感じられるかが、発注先の選定において重要な比較軸となっている傾向がわかります。

どの役職でも「担当者とのコミュニケーションのしやすさ」を重視する割合は高く、なかでも「経営者・役員」では36%と、他の役職に比べて高い傾向が見られました。決定権を持つ経営層ほど、スムーズなやり取りや信頼関係を重要視していることがうかがえます。
一方で、「部長・課長」では「提案力やアイデア力」が31%と最も高く、実務的かつクリエイティブな提案が選定のポイントになっていることが分かります。対して「係長・一般社員」は「会社の規模・知名度」の選択が多く、リスクを避けて安定性を求める傾向が見受けられます。
「同じようなやり取りが面倒」と感じる割合が最も多い

発注先を決めるまでの過程で「同じようなやり取りが面倒」と感じる人が30%と最も多く、発注時のコミュニケーションの手間や負担が大きな課題となっていることが浮き彫りになりました。
また、「発注先候補の選定」(22%)や「見積もりの取り寄せ」(17%)にも多くの回答が集まっており、発注先を比較・検討しながら選定するプロセスにおいて、手間や煩わしさを感じている人が多いことがわかります。

役職に関わらず「同じようなやりとり」が最も面倒だと感じていることがわかりました。発注業務におけるコミュニケーション負担の大きさがうかがえます。
また、「発注先候補の選定」や「見積もりの取り寄せ」についても、多くの役職で2割前後が負担に感じており、候補の比較・選定プロセスにおける手間の大きさが明らかになりました。「係長・一般社員」では、「社内への情報共有」を面倒と感じる割合が他の役職よりも高く、立場に応じた負担の差も見て取れます。
58%が失敗の経験があり、経営者ほど多い

失敗やトラブルの経験があると答えた人は全体の58%にのぼり、約6割の発注経験者が何らかの失敗を経験していることがわかります。

「役職が高い人の方が失敗経験が多い」という結果が得られました。発注業務を主導する立場にある「経営者・役員」は、意思決定に直接関わるため、トラブルや失敗の影響を受けやすいことが要因の一つと考えられます。
一方、「係長・一般社員」は、上司や経営層の指示に基づき実務を担う立場であることから、発注に関するリスクや責任を主体的に認識しにくい可能性があります。

発注が失敗した理由として最も多かったのは「発注先の選定に十分な時間をかけなかった」で31%。続いて「業界知識や相場の理解不足」(29%)、「相見積もりを取らなかった」(22%)が挙げられました。
発注先の選定における準備期間や情報収集の不足が、失敗要因として多く挙がっていることからも、丁寧な比較検討が必要と言えるでしょう。

どの役職でも「発注先の選定に時間をかけなかった」が多く選ばれた他にも、「経営者・役員」「部長・課長」では「誰にも相談せず契約する」といった回答も目立ちました。スピードを優先した判断が、失敗につながるケースもあることがうかがえます。
一方、「係長・一般社員」では「業界知識や相場を把握していなかった」(40%)が最も多く、実務を担う立場における情報収集の難しさが示唆される結果となりました。
今回のアンケート結果から得られた3つの示唆
「人」が決め手。担当者の対応力と信頼が重視される
発注者は同価格帯の場合、「担当者とのコミュニケーションのしやすさ」や「提案力」を重視しており、特に経営層ほど相手の信頼性や対応力を決め手としています。価格競争力だけではなく、受注側企業は、分かりやすい説明や柔軟な提案、安心感のある対応が重視されていることがうかがえます。
情報不足とスピード感が失敗の一因になる
発注における失敗要因として「発注先選定に十分な時間をかけなかった」や「業界知識・相場の理解不足」など、準備や情報収集の不足が多く挙げられました。特に、経営層ではスピードを重視した判断により、失敗につながるケースも見られます。こうした背景から、冷静な比較検討や十分な情報収集の必要性が示唆されます。
発注業務における手間と負担は多くの担当者に共通する
「同じようなやり取り」や「候補の比較・選定」といったプロセスが、発注業務における負担として多く挙げられました。特に、発注後の実務を担う担当者層では、社内共有や報告の煩雑さを課題として感じているケースも見られます。これらの背景から、マッチングサービスや支援ツールによるプロセス効率化への関心が高まっていると考えられます。
比較ビズについて

比較ビズは株式会社ワンズマインドが運営する「お仕事を依頼したい人と受けたい人を繋ぐ」日本最大級のビジネスマッチングサイトです。簡単に一括見積もりを取ることができ、名刺作成・税務相談・法人登記・Web制作・内装工事・営業代行・人材研修・動画制作など、あらゆるシーンの発注でご活用いただけます。
今回のアンケート以外にも、今後は下記のような、ビジネスにおける重要な課題から最新のトレンドに至るまで、幅広いテーマに関するアンケートを実施予定です。
・各業界のテレワークの実施状況
・法人企業のDX化の実態
・仕事中の残念な口癖調査
・ビジネスマンの夏の装いカラー調査
「比較ビズ」のリソースを活かしたアンケートで、メディア関係者様との提携を積極的に取り組みたいと考えております。 「○○の企画をしているので、△△のデータを集めてほしい」「△△に対する経営者層の実際の声を知りたい」といった形でご相談いただければ、情報収集の上、データ提供が可能です。
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【問い合わせ先】
株式会社ワンズマインド
比較ビズ編集部
seisaku@onesmind.co.jp
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